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玉突き事故の場合の過失割合

  • 文責:弁護士 上田佳孝
  • 最終更新日:2024年4月17日

1 玉突き事故

玉突き事故は、後方車両が前方車両に追突し、追突された前方車両がさらにその前方車両(先頭車両)に追突する場合等、3台以上の車両が絡む追突事故のことを指します。

3台だけではなく、場合によっては複数台の車両が絡む玉突き事故となることがあります。

2 原則的に最初に追突した後方車両の100パーセント過失

後方からの追突事故の場合、原則として、追突した後方車両に100%の過失があります。

追突された前方車両には過失がなく、追突した後方車両の前方不注視や車間距離不保持などの一方的過失により発生するものです。

従って、この原則的なケースの場合は、後方車両から追突を受けた前方車両から更に玉突きを受けた先頭車両も、過失はありません。

従って、後方車両:前方車両:先頭車両=100:0:0となります。

3 前方車両がやむを得ない理由がないにもかかわらず急ブレーキをかけた場合等

もっとも、例外もあります。

ここで、道路交通法24条は、車両の運転者に、危険を防止するためのやむを得ない場合を除き、急ブレーキをかけること等を禁止しています。

前方車両が、やむを得ない理由がないにもかかわらず急ブレーキをかけた場合等のような道路交通法24条違反があった場合は、後方車両が70%、前方車両は30%程度の過失があるとされています。

そして、この場合に前方車両からさらに追突を受けた先頭車両の過失が0%であることは、2と同様です。

従って、後方車両:前方車両:先頭車両=70:30:0となります。

4 前方車両に更なる落ち度がある場合

そのほかには、前方車両が幹線道路の走行車線上で停止したような場合には、前方車両の過失はさらに大きくなり、後方車両:前方車両=60:40とされています。

また、前方車両のランプが故障して点灯しないような場合にも、後方車両が危険を察知しにくくなるため、前方車両の過失が加重され、後方車両の過失割合は50~60%、前方車両の過失割合は30~40%とされています。

このような場合には、後方車両:前方車両:先頭車両=60(~50):40(~30):0となります。

5 個別な判断も必要

玉突き事故は、他にも車両の台数や事故状況によって様々なパターンが考えられ、上記にあてはまらない場合には、結局はケースごとに個別に判断するしかありません。

6 弁護士法人心にご相談を

玉突き事故に遭い、過失割合で話し合いがつかない名古屋の方は、一度弁護士法人心 名古屋法律事務所にご相談ください。

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