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交通事故の損害賠償金の相場

  • 文責:弁護士 上田佳孝
  • 最終更新日:2022年3月3日

1 損害賠償金として請求できるものと金額の相場

⑴ 一般的な交通事故の場合、損害賠償金として請求できる主なものとしては、①治療費、②通院のための交通費、③事故が原因で仕事を休んだ場合の休業損害、そして④慰謝料があります。

⑵ このうち、①治療費と②交通費は、実際にかかった費用がそのまま損害として扱われるケースがほとんどです。

③休業損害は、給与所得者の場合、実際に休んだことで生じた減収分を休業損害証明書などで証明して請求しますが、実際に減額された給与分がそのまま損害として扱われるケースがほとんどです。

ただし、被害者の個別の事情によって結論が異なることも少なくありません。

⑶ 一方で、④慰謝料は、被害者の精神的な損害を賠償するものであるため、金銭的に評価することが難しいものです。

そこで、算定基準に基づいて、目安となる金額を機械的に計算したうえで、個別の事情を考慮して金額を決定するのが実務の一般的な取り扱いとなっています。

そのため、慰謝料については、ある程度算定基準に応じた相場というものが存在します

2 慰謝料の算定基準と相場

慰謝料の算定基準には、大きく分けて①自賠責基準、②保険会社基準、③裁判所基準(弁護士基準)の3つがあります。

⑴ 自賠責基準

強制加入保険である、自賠責保険が定める算定基準です(参照:国土交通省・自動車総合安全情報・自賠責保険の限度額と保障内容)。

自賠責保険は、交通事故の被害者に最低限の賠償を確保するために設けられたものであり、支給金額も最低限の金額に設定されています。

ただし、多くの場合、保険会社はこれに従った慰謝料額を提示し、被害者がよくわからないまま合意しているという実情があり、事実上の相場として機能してしまっているといってよいでしょう。

⑵ 任意保険会社基準

任意保険会社が独自に定める算定基準です。

この基準は、各保険会社で異なることもあり、具体的な計算方法は通常外部には公開されていないことが多いです。

多くの場合で、自賠責基準と同等かやや高額に設定されていますが、多くの場合、後述の裁判所基準より低額に抑えられた、中間的な基準となっています。

⑶ 裁判所基準

裁判所が判断した場合に認められるであろう算定基準です。

弁護士基準とも呼ばれます。

裁判所基準は、裁判を行った場合はこれくらいの慰謝料が認められるであろうという過去の裁判例を踏まえて設けられた基準です。

3つの基準の中で最も高額な算定基準であり、被害者としては、この基準に参考にして慰謝料の交渉等を行うべきといえます。

⑷ 自賠責や保険会社の基準は裁判所基準よりかなり低いことが多い

ア 上述のとおり、裁判基準で計算された金額こそが、適切な慰謝料の額といえますが、自賠責や保険会社の基準で計算した金額は裁判所基準により計算された額と比べてかなり低額に抑えられていることが少なくありません。

イ たとえば、交通事故に遭い、6か月間(180日)のうち60日通院した場合を例に考えてみましょう。

ウ 裁判所基準では、原則として治療期間の長短で慰謝料の金額を算定します。

総治療期間6か月の場合、慰謝料の額は89万円程度となります。

エ 一方、自賠責基準で計算した場合、日額4300円に総治療期間もしくは実通院日数の2倍の少ない方を掛け合わせた金額が慰謝料となります。

上の例の場合ですと、総治療期間180日と実通院日数60日の2倍の120日の少ない方に4300円を掛け算するので、4300円×120日=51万6000円となります。

ただし、自賠責基準の場合、治療費や交通費、休業損害を含めて合計120万円の上限があります。

そのため、たとえば、治療費等が80万円かかっている場合、慰謝料は120万円から80万円を差し引いた40万円が上限となります。

オ 保険会社基準の場合、自賠責基準よりは高額なこともありますが、それでも裁判所基準よりは低額な金額にされていることが通常です。

カ このように、裁判所基準で算定しないと、適切な額から大きく下回る慰謝料し支払われず、適切な賠償を受けられないことがあります。

3 損害賠償金額が減額されるケース

損害賠償金額が減額されるものとして代表的なものは、「過失相殺」です。

例えば、過失割合が2:8で自分に2割の過失がある場合、100万円の損害があったとしても、2割分が減額されるので、受け取れる損害賠償金額は80万円となります。

過失割合は、事故の類型ごとに相場のような数値がありますので、それをベースに交渉することになるのですが、交渉次第では有利に変えられる可能性がありますので、示談交渉の際には、有利な事情をしっかりと主張することが重要です。

参考リンク:交通事故の過失割合の示談

また、損害賠償金額が減額されるものとして、「素因減額」があります。

素因減額というのは、被害者の身体的あるいは精神的疾患が原因で、被害者の損害が拡大したような場合に、被害者が受け取れる損害賠償金額が減額されるものです。

4 適切な損害賠償金を受け取るためのポイント

適切な損害賠償金を受け取るためには、事故当初から注意すべきポイントが多々あります。

ここでは、代表的なポイントについてご説明いたします。

⑴ 事故直後に病院に行くこと

まずは、交通事故でケガをした場合には、すぐに病院に行くことが重要です。

仕事が休めないなどの理由で、事故後すぐに病院に行かない方もいらっしゃいますが、その場合、事故とケガとの間に因果関係が認められないとして、適切な損害賠償が受けられなくなってしまう恐れがあります。

⑵ 症状について医師に漏れなく正確に伝えること

症状については漏れなく医師に伝え、診断書に記載してもらうことが重要です。

当初の診断書に記載がない症状については、後から言っても事故との因果関係が否定されてしまい、適切な損害賠償が受けられないことがありますので、注意が必要です。

⑶ 通院間隔を空けないこと

痛みがあるのに通院の間隔を空けてしまうと、ケガが治ったものと誤解され、適切な損害賠償を受けられなくなってしまう恐れがありますので、治療の必要性があるうちは、期間を空けずに通院することが重要です。

⑷ 他にも注意点があります

上記以外にも適切な損が賠償を受けるために注意すべき点があります。個別の事情によって異なってくるものもありますので、できる限り早めに弁護士に相談し、個別の事情に即してアドバイスを受けることをおすすめします。

5 適切な賠償金を受け取りたいと考えている方は弁護士法人心までご相談を

交通事故の被害者が自ら交渉しても、保険会社は保険会社基準以上の金額を提示してくれることは少なく、裁判所基準で計算された額を下回る金額での示談を迫られてしまうことが少なくありません。

裁判所基準で計算された額に満たない額の賠償金で示談してしまうことを防ぐためには、交通事故に詳しい弁護士に示談交渉を依頼して、裁判所基準でしっかりと交渉してもらうことが必要不可欠です。

交通事故の被害に遭い、適切な賠償金を受け取りたいと考えている方は、弁護士法人心 名古屋法律事務所までご相談ください。

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