弁護士法人心 大阪法律事務所(関西本部)に所属しております,弁護士の吉川と申します。
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被害者側の過失
判例及び通説では、被害者自身の過失だけではなく、被害者と身分上ないし生活関係上一体をなすとみられるような関係にある者の過失を被害者側の過失として斟酌することが認められています。
被害者側の過失が認められるのは、求償の一回的解決が合理的であると考えられているためです。
例えば、運転手Aが運転する車両にBが同乗していた際に運転手Cが運転する車両と運転手Aが運転する車両間で事故が発生し、同事故の基本過失割合がA対C=20対80といった場合に、同乗者であるBがCに対し賠償請求を行った場合です。
この場合、CがBに対し発生した損害の100%を賠償すると、CはAに対し、本来Aが負担すべきBの損害の20%部分について求償することができます。この時、AとBが身分上ないし生活関係上一体をなすとみられるような関係(財布が一つ)である場合、Bの損害について一度Cが100%負担し、その後、CがAに対し20%を請求し支払いを受けるという処理は迂回です。
そのため、紛争の一回的解決として、被害者側の過失として、BがCに賠償請求する際にAの過失分である20%を差し引くということが認められています。
どのような場合に身分上ないし生活関係上一体をなすとみられるような関係と判断されるかについては裁判理が蓄積されていますので、弁護士としてしっかりと把握しておきたいと思います。