新型コロナ2

もうすぐGWですね。

毎年,GWは地元に帰省することが多いのですが,今年は新型コロナの感染拡大を防ぐため帰省はとりやめました。

新型コロナが終息したタイミングで地元には帰省したいと考えています。

ただ,なかなか新規感染者数は減らないですね。

自粛の効果が現われ,お盆の頃には新型コロナも落ち着くといいのですが・・・

 

新型コロナにより,弁護士の業務にも様々な影響が生じています。

緊急事態宣言を受けて,5月半ば頃までの裁判の期日などが取り消されました。

そして,愛知弁護士会等の業務も縮小され,弁護士の職印の印鑑登録証明書発行の受付などが休止されたことで,職印の印鑑登録証明書が新たに入手できないや23条照会の手続きに普段よりも時間を要するといった影響が生じています。

また,法律相談なども直接会っての面談は極力避け,可能な限り電話で行えるようにしています。

 

微力ではありますが,少しでも早い新型コロナの終息のため,不要不急な外出を減らし,マスク着用,手洗いの徹底を引き続き心がけていきたいと思います。

最近暖かくなってきたこともあり行楽地に出かけたいと思うこともありますが,しばらくはSTAY HOMEを楽しみたいと思います。

新型コロナ対策

新型コロナの流行は終息の方向に向かうことなく,反対に感染者数が増加しており不安ですね。

一刻も早く終息の方向に向かうと良いのですが・・・

 

弁護士法人心でも以下のような新型コロナに対する対策をとっております。

1 相談室内や執務スペース内に消毒液を設置し,手などの消毒をこまめに行えるようにしています。

2 執務スペースなどの窓は可能な限り開けるようにし,換気に努めています。

3 複数人で集まる際は,マスクの着用を徹底しています。

事務所内での会議でもテレビ会議システムなどを活用し,複数人で集まる機会自体を減らす工夫はしていますが,やむを得なく複数人で集まる場合は,マスクの着用を徹底しています。

また,相談に来られた方の相談に乗らせていただく際もマスクの着用をさせていただいております。

ただ,マスクがなかなか売っておらず,新型コロナが流行する前のように容易に入手できないのが難しいですね。

4 弁護士はなかなか難しいのですが,体調が悪い場合は,積極的に休みをとるようにとの通知を事務所全体に流しています。

 

一人一人が新型コロナの感染拡大を防ぐとの自覚を持つことで,少しでも早く新型コロナの流行が終息に向かえばと思っています。

新型コロナ

新型コロナの感染が拡大していますね。

名古屋を含め全国で感染者が増加しており,不安ですね。

 

日々ニュースでは,感染者の増加に加え,マスクや消毒液等の不足を報道しており,実際にドラックストア等でもマスクを購入することが難しい状況となっています。

このような状況下で,手元のマスクが無くなり,かつ,風邪を引いてしまったような場合を考えると不安を感じます。

 

風邪気味の場合には,一人暮らしであれば,ずっと家に居られればマスクがなくとも問題はあまりないのかもしれませんが,

通院や日用品の購入のためにどうしても外出が必要なこともあります。

そのようなときには,周りに病気をうつさないためにマスクは必要です。

マスクの増産が進められているようですので,早くマスクの需要に供給が追いつけばよいのですが・・・

 

先日,裁判所に出廷したとき,その場にいた裁判官や弁護士など全員マスクを付けていました。

法廷のような密閉された空間に複数の人間が集まる場合にも,マスクの着用が感染の予防には重要なのかもしれませんね。

新型コロナについて,変に心配しすぎるのも良くないのかもしれませんが,感染者の急激な増加を防ぐために一人一人ができることを小さなことからでも行うことが重要だと感じました。

 

 

肺損傷と後遺障害(労働能力喪失率)

明けましておめでとうございます。

今年も交通事故に遭われた被害者の方の力に少しでもなれるよう日々邁進したいと思います。

 

今回は,交通事故で肺を損傷してしまった場合について書きたいと思います。

 

交通事故に遭い胸部に外力が加わると肺を損傷(外傷性肺内血種,肺裂傷,肺挫傷等)することがあります。

肺を損傷すると血痰,胸部痛,呼吸困難などの症状が現れます。

肺の損傷は,胸部レントゲンや胸部CTによる画像検査で診断でき,肺が損傷している場合の治療方法としては,肺の損傷の程度により,①安静にして横になっている,②酸素吸入,③肺理学療法,④人工呼吸器による呼吸管理,⑤人工肺(ECMO)といったものがあります。

 

肺の損傷の程度によっては,呼吸機能の障害が残ってしまうことがあります。

呼吸器に障害が残ってしまった場合には,残っている症状について後遺障害等級認定の申請を行うことになりますが,呼吸機能の障害に対して認定される等級の種類は,呼吸機能の障害の程度により決まります。

そのため,呼吸機能の障害の程度に照らした,適切な後遺障害等級の認定を受けるためには,適切な検査を受け呼吸障害の程度を明らかにすることが重要になります。

 

労災補償障害認定必携は,呼吸機能に障害を残したものの等級は,①原則としいて,安静時の動脈血酸素分圧と動脈血炭酸ガス分圧との検査結果の組み合わせにより判定するが,②その等級がスパイロメトリーの結果と呼吸困難の程度により判定される等級より低いときは,スパイロメトリーの結果と呼吸困難の程度により判定される等級により認定するとしています。加えて,③安静時の検査結果による判定では等級に該当しない場合でも,運動負荷試験の結果から明らかに呼吸機能に障害があると認められものについては等級を認定するとしています。

そのため,呼吸機能の障害について適切な等級の判断を得るためには,①動脈血酸素分圧と動脈血炭酸ガス分圧検査,②スパイロメトリー検査,③運動負荷試験を適切に受けておくことが重要になります。

 

交通事故により肺を損傷したことで,呼吸機能に関する症状がある方は,早めに弁護士に一度相談していただくと良いと思います。

 

脊柱変形と後遺障害逸失利益

脊柱の障害については後遺障害別等級表上,変形障害と機能障害について等級が定められています。

今回は,脊柱の変形障害と後遺障害逸失利益の問題について少し詳しく記載したいと思います。

 

1 脊柱変形の後遺障害等級の種類と認定基準

脊柱変形の後遺障害は,以下の3段階で認定されています。

脊柱に著しい変形を残すもの 6級

脊柱に中程度の変形を残すもの 8級

脊柱に変形を残すもの 11級

圧迫骨折等による脊柱変形障害が上記3段階のどの段階に該当するかは「労災補償障害認定必携」に掲載されている認定基準に従い判断されています。

 

2 後遺障害等級認定の対象となる脊柱

解剖学上,脊柱は,頸椎,胸椎,腰椎,仙骨及び尾椎から構成されています。

ただ,後遺障害等級表上の脊柱とは,「頸部及び体幹の支持機能ないし保持機能及び運動機能に着目したものであることから,これらの機能を有していない仙骨及び尾骨については,「せき柱」には含まない」とされています(「労災補償障害認定必携・第16版・234頁参照)。

 

3 脊柱変形で後遺障害逸失利益が問題となる理由

脊柱変形の後遺障害は運動機能への障害を伴っていないため労働能力喪失率が後遺障害別等級表の目安労働能力喪失率よりも低くなると主張されることがあります。

しかしながら,このような主張は適切ではないと考えています。

後遺障害別等級表上の脊柱は,上記したように頸部及び体幹の支持機能ないし保持技能及び運動機能に着目したもとのされています。

したがって,脊柱変形の後遺障害においては,頸部及び体幹の支持機能ないし保持機能及び運動機能の減少があると考えられます。

そのことにより,疼痛や疲れやすくなったりなどの症状が生じるといえます。

そのため,脊柱変形の後遺障害でも労働能力は失われており,変形障害であることのみを理由に労働能力喪失率を低く判断することは定説でないと考えます。

脊柱変形の後遺障害では,その障害によりどのような労働能力の低下があり,仕事への影響があるのかを丁寧に主張する必要があります。

弁護士として労働能力喪失率が争われた場合はしっかりとした反論を行っていきたいと思います。

名古屋で後遺障害について弁護士をお探しの方はこちらをご覧ください。

後遺障害と後遺障害逸失利益

交通事故により怪我を負い後遺障害が残ってしまった場合,後遺障害逸失利益(後遺障害がなければ将来にわたり得られたであろう利益)の損害評価が問題となるケースがあります。

後遺障害逸失利益の存在自体が争われる際によく問題となるのは,①後遺障害とされた残存症状による労働能力喪失が観念できるか,②症状固定後に事故前と比較し明らかな減収がない場合に損害が観念できるのか,という点です。

 

① 後遺障害とされた残存症状による労働能力喪失が観念できるか

残存症状による労働能力の低下は,「労働省労働基準局長通牒(昭和32.7.2基発第551号)別表労働能力喪失率表を参考とし,被害者の職業,年齢,性別,後遺症の部位,程度,事故前後の稼働状況等を総合的に判断して具体例にあてはめ評価する。」とされています(赤い本2018年上89頁)。

多くのケースでは,上記労働能力喪失表を参考に労働能力喪失率が評価されますが,①外貌醜状,②脊柱変形,③鎖骨変形,④歯牙障害,⑤3cm未満の下肢短縮,⑥味覚・嗅覚障害,⑦脾臓喪失などの残存症状に後遺障害が認定されている場合は,後遺障害による労働能力による影響が労働能力喪失率表より少ないとして労働能力喪失率が低く認定されるケースがあります。

そのため,上記のような残存症状について後遺障害等級認定がなされている場合は,当該残存症状が被害者の収入などに将来的にどのような影響を与える可能性があるかを具体的事情にあてはめ検討主張することが重要となります。

 

② 減収がない場合

後遺障害等級が認定され,計算上は後遺障害逸失利益を計算できたとしても現実には減収がないことがあります。

このような場合,減収がない以上,後遺障害がなければ将来にわたり得られたであろう利益の喪失はないとして,後遺障害逸失利益の発生が否定されるケースがあります。

ただ,減収がない場合であっても,昇級等における不利益,転職時における不利益の可能性,事故前と比較した場合の本人の努力による収入の維持といった諸事情を考慮して後遺障害逸失利益が損害として認められているケースは多いです。

 

後遺障害逸失利益は争点の多い損害項目ですので,弁護士として具体的事情を踏まえた主張をしっかりと行っていきたいと思います。

改正相続法

弁護士法人心では定期的に所属弁護士向けに法律に関する研修が行われています。

最近は,民法改正についての研修が行われており,先日は,相続法改正に関する研修が行われました。

 

相続法は生存配偶者保護,遺言の利用促進,相続人を含む利害関係人の実質的公平などを目的に法改正が行われました。

 

研修では,新たに設けられる配偶者居住権等について,その法的性質,効果,配偶者居住権の価額の評価方法などについて取り扱われました。

また,遺産分割に関して見直された規定などについても取り扱われました。

 

施行日はまだ少し先ですが,制度が変わる部分についてはしっかりと把握し,相続に関する質問を受けた際には,誤った説明などをすることがないようにしたいと思います。

普段,私は交通事故の案件を多く取り扱っているため,相続の案件を取り扱うことは少なく,なかなか自身では相続法の改正内容についての把握等は疎かにしがちなところがあります。

事務所で時間を割いて勉強する機会を設けてもらえることは助かります。

 

なお,次回は民法改正に関する研修ではなく消費税変更に付随する問題について研修で取り扱う予定とのことです。

普段の仕事には直接関係のないテーマですが,興味深いテーマだと思うので,次回研修が楽しみです。

等級認定と介護費用(高次脳機能障害)

自賠責保険の後遺障害等級表では,高次脳機能障害の介護の程度により等級を分類しており,別表1第1級は「常に介護を要するもの」,別表1第2級は「随時介護を要するもの」,第3級は「声掛けや,介助なしでも日常の動作を行える。」としています。

そのため,3級以下の後遺障害等級認定で将来の介護費用が損害として認められるのかが争点となる場合があります。

 

この点,上記分類に関わらず,3級障害以下の将来の介護費用が認定されるケースが多々見られます。

その理由について,少し古い本ですが「高次脳機能障害と損害賠償ー札幌高裁判決の開設と軽度外傷性脳損傷(MTBI)について」という本に興味深い記載がありました。

当該本では,以前の日本社会では,「患者以外にも誰かしらの家族が家の中に居て,常に一緒に居られる環境が存在した。もし家の中で患者に何か起きた場合,家族が直ぐに対処できた。」「このように,」「自宅外の一般労務はできなくとも,日常生活に介護までは必要としない」という3級の定義が存在したが,現在の日本では,核家族化が進み監視や声掛けを行う者が将来においても必要となるとして3級障害以下の将来の看護費用を認めるケースが出てきたとしています。。

 

「介護」「監視」「声掛け」をどのように損害として評価するのかは難しい問題ですが,3級障害以下の場合でも将来の介護費用は認められることを意識することは重要です。

高次脳機能障害の方の具体的な症状や生活状況に照らし,「介護」「監視」「声掛け」がどの程度必要なのかを個別具体的に主張立証することが弁護士としては重要となると思います。

高次脳機能障害についての弁護士法人心名古屋駅法律事務所のサイトはこちらをご覧ください。

中心性脊髄損傷

中心性脊髄損傷とは,脊髄の中心部(灰白質と白室内側部)の損傷であり,神経症状の出方に特徴があるとされています。

中心性脊髄損傷は,頸椎の過伸展外力により生じることが多いとされており,運動麻痺などの症状は下肢と上肢を比較すると上肢の方が強いことが特徴とされています。

運動麻痺や痺れが両上肢に常時発生しているようであれば,頚髄の中心性損傷が疑われるこになります。

 

中心性脊髄損傷は脊髄の脱臼や骨折がなくとも生じるためその診断はX線検査やCTだけではできません。

骨折や脱臼のない中心性脊髄損傷における診断には,唯一病変を証明できるMRI検査が必要不可欠です。

そのため,交通事故等により首に外力が加わり,両上肢に痺れ等の症状が生じている場合は,急性期においてT2強調画像において髄内の信号変化を確認しておくことが重要となります。

 

急性期においてT2強調画像によるMRI検査を受けていない場合,事後的にに中心性脊髄損傷を立証することは難しく,いわゆるむち打ちとの鑑別は困難となります。

中心性脊髄損が疑われる場合には,早期に適切な検査を受けることは何よりも重要となります。

 

 

弁護士法人心のホームページの写真が新しくなりました。

宜しければ,以下のURLからご確認いただければと思います。

http://www.lawyers-kokoro.com/

素因減額

弁護士として交通事故の相談を被害者の方から受けていると,「保険会社から素因減額の話をされて困っている。」とのお話を伺うことがあります。

 

素因減額とは,交通事故に遭った被害者の方の体質的又は心因的要因が損害の発生や拡大に寄与している場合に,被害者に存在する体質的又は心因的要因を考慮・斟酌して,加害者の賠償額を減額するというものです。

 

どのような要因があれば,被害者の素因が寄与して損害の発生や拡大があったと判断されるのかが問題となります。

体質的要因について参考となる裁判例としては,「被害者が平均的な体格ないし通常の体質と異なる身体的特徴を有していたとしても,それが疾患にあたらない場合には,特段の事情がない限り,被害者の身体的特徴を損害賠償の額を定めるにあたり斟酌できない」としたものがあります(最判平成8年10月29日判決)。

つまり,病的でない身体的特徴は素因減額の対象とならないとの一定の判断基準が示されています。

ただ,ケースによっては,身体的特徴なのか疾患なのか区別が困難なものもあります。

 

さらに心因的要因については,その定義があいまいであることに加え,交通事故に遭った場合,被害者は当然に何らかのストレスを負います。

そのストレスに被害者は影響を受けますが,ストレスに対する反応は人によって多種多様です。

そのため,交通事故により生じたストレスにより何らかの反応が見られる全ての場合に心因的要因があるとして素因減額とするのは適切ではありません。

ストレスに対す反応が多種多様であることを前提に想定される心因的な反応の範囲を外れる例外的な心因的反応のみを心因的要因として捉え素因減額の判断がなされるべきであると個人的には考えます。

実刑判決と収監

最近,実刑判決が出たにも関わらず,書面での出頭要請に応じず,出頭を要請しに行った検察庁の職員などから逃げた被告人が話題となっていました。名古屋方面へ逃走との情報が流れ不安に思われた方もいたのではないでしょうか。

被疑者の身柄が拘束されていない場合でも,第一審であれば,実刑判決が言い渡されると保釈の効力は失効するため,判決後すぐに身柄が拘束されます。

他方で控訴審では,保釈の効力は,第一審と同じように控訴棄却判決の言い渡しと同時になくなりますが、控訴審では被告人には原則として出廷義務がないため,その場ですぐに身柄が拘束されることはありません。

判決の言い渡し後,後日,検察庁から出頭の要請があり,被告人は自身で出頭し収監されることになります。

身柄拘束は,身柄を拘束された人の日常生活(家庭・仕事)に回復困難な影響を与えます。

そのため,判決確定前の身柄拘束は必要最小限に制限される必要があることは大前提ですし,弁護人としては身柄の早期解放を目指すことになります。

ただ,身柄の拘束は必要最小限に留められるべきですが,他方で,被疑者の逃亡防止や判決が確定後の被告人の収監には確実性が求められます。

この両立が図れてこそ,被疑者段階での保釈を増やすいっそうの後押しになるのではと思います。

ただ,どのようにすれば両立するのかは難しい課題であり,まずは,ニュースなどでも取り上げられていたように判決確定後の収監方法の見直しからと思われます。

無保険車傷害特約

交通事故の相手方が任意保険に加入していないなど無保険であった場合,交通事故の相手方等から十分な賠償金を受け取れなくとも,被害者の方が無保険車傷害特約に加入していれば,そこから保険金を受け取れる場合があります。

 

無保険とは,①相手方が対人賠償保険に加入していない,加入していても免責事由に該当し対人賠償保険から保険金が支払われない,②相手方の対人賠償保険から支払われる保険金額が,無保険車傷害特約から支払われる保険金額よりも低い,③当て逃げなどにより加害者車両が不明な場合を意味します。

無保険車傷害特約は,相手方が無保険であった交通事故により,被害者の方が死亡しまたは後遺障害が生じた場合のみ保険金の支払の対象となります。

そのため,後遺障害が生じず,怪我に対する治療を行い完治したような場合は,保険金の支払い対象になりません。

 

 

無保険車傷害保険特約からは,支払上限額内であれば,保険会社と被害者の間で合意が成立した金額が保険金として支払われます。

そのため,交通事故被害者の方は,自身の保険会社と賠償金額について交渉する余地があります。

被害者の方自身で保険会社と交渉することが難しければ,弁護士を利用することも考えられます。

なお,保険会社との話し合いで金額がまとまらない場合は,裁判で適切な支払い金額を争うこともできます。

 

交通事故被害者の方で事故の相手方が無保険であったとしても無保険車傷害特約を利用すれば十分な保険金を受け取れる可能性がありますので,相手方が無保険で十分な賠償を受けられないのではとご不安に思われている方は,ご加入中の自動車保険に無保険車傷害特約が付いていないか確認していただくとよいと思います。

また,無保険車傷害特約以外にも上記のような場面では,人身傷害傷害保険も利用できますので,事故の相手方からの賠償が期待できないような場合は自身が加入している保険で使用できるものがないかご確認いただくとよいと思います。

名古屋で交通事故について弁護士をお探しの方はこちら

脊椎損傷と脊髄損傷

交通事故で脊椎損傷や脊髄損傷といった傷害を負ってしまうことがあります。

 

脊椎は,椎間板と靭帯・椎骨で構成されており,脊椎内部にある脊柱管内には脊髄がとおっています。

脊椎損傷は,脊椎のみの損傷であり,つまり,骨のみの損傷を意味します。

脊髄損傷は,多くの場合に脊椎(骨)の損傷に加え,脊髄も損傷していることを意味します。

 

したがって,脊髄損傷の場合には,神経が損傷していることになるため,患部の痛みに加え,神経症状が生じます。

生じる神経症状は,脊髄の損傷個所や損傷の程度により異なり,感覚傷害のみの場合もあれば,運動麻痺により歩行できなくなるなどする場合もあります。

 

脊髄損傷により神経が損傷してしまうと,損傷した神経自体を取り換えたりすることはできないため,適切な治療やリハビリを行ったとしても運動麻痺などが残ってしまうことがあります。

そのような場合は,残ってしまった症状を後遺障害として自賠責保険へ申請し,後遺障害等級の認定を受けることが適切な賠償を受ける上で重要となります。

脊椎損傷や脊髄損傷の場合,脊椎の変形、骨折個所の痛み、四肢のしびれ、運動麻痺などの各症状について自賠責保険の後遺障害として認定される可能性があります。

 

脊椎損傷や脊髄損傷などの怪我を負ってしまった場合,まずは適切な治療とリハビリを受けていただくことが何よりも重要となりますが,症状が残ってしまいそうな場合は,加えて,早めに弁護士にご相談いただき,もしもの時に適切な後遺障害等級認定を得られるよう備えておくことも被害者の方の将来を考えた場合には重要となります。

内部研修

桜が咲く季節になりましたね。

今週末は名古屋も桜が満開になるみたいなので良い天気になるといいですね。

 

 

先日,事務所内の勉強会で刑事訴訟法改正による裁判員裁判対象事件及び検察官独自捜査事件について身体拘束下の取り調べの全過程の録音録画制度の導入について検討しました。

上記制度の対象事件以外にも取り調べの可視化が広がるなか,弁護人としてどのように取り調べの可視化と向き合い対応していくのかといったことについて話題となりました。

 

従来とは異なる制度の導入が進んでおりますので,従来通りのアドバイスでは適切なアドバイスをしたことにならない可能性があります。今後どのような点に気を付けて弁護活動を行うべきか新たな情報を得られて良かったです。

自身が司法試験を受けたときから,刑事訴訟法など法律が大きく変わってきておりますので,法律の専門家として十分な弁護活動ができるよう新たな制度についてもしっかりと把握していきたいです。

 

日々忙しいと,ついつい疎かにしがちな部分について,定期的に事務所として把握する機会を設けられているのでとてもありがたいです。

自身でも新しいことを学ぼうとする姿勢を忘れないようにしたいと思います。

頸椎捻挫と目の調整機能障害

弁護士として,交通事故により首を負傷した方のご相談にのっていると,たまに目の不調を訴えられる方がおられます。

頸部を捻挫すると頸部に存在する交感神経が過度に緊張することにより,めまい,吐き気,耳鳴り,視力の低下などの症状がでることがあるとされており,頸部を負傷後に目の不調が生じている場合は,目の不調は交通事故により負った頸部の負傷に起因している可能性があります。

 

ただ,目の不調が交通事故に起因するものなのか,目の不調と交通事故との間に相当因果関係は認められるかを争われることが多く,争われた結果,目の不調と交通事故との間の相当因果関係が認められないことも多くあります。

そのため,目を直接負傷していないような場合に目の不調を訴えたとしても交通事故の相手方が加入している任意保険会社などは眼科の治療費の支払いを拒否することが多いです。

 

しかしながら,治療費が支払われないからといって,症状があるにも関わらず病院で治療を受けていないと事故後に目の症状が出ていたこと自体を証明する方法がないとなってしまう可能性があります。

事故後気になる症状があるのであれば,たとえ保険会社が治療費を支払わないと言っていても,事故後の目の不調について病院を受診し,診察や検査などを受けておくことが必要となります。

 

立証が難しい症状に悩まされている被害者の方の力に少しでもなれればよいと思っています。

脳脊髄液露出症の画像所見等2

交通事故に遭った後,めまい,耳鳴り,起立性の頭痛などの症状が出た場合に脳脊髄液減少症が疑われることがあります。

脳脊髄液減少症とは,脳脊髄液が漏れた結果,脳が脳脊髄液に浮いている状態から脳底部に落ち込んでしまう疾患をいいます。

 

そのような病態のなかでも、CTやMRIなどで脊髄液の漏出が確実に認められる場合は「脳脊髄液漏出症」と定義されています。

脳脊髄液漏出症については,平成22年度厚生労働科学研究費補助金障害者対策総合研究事業の脳脊髄液減少の診断・治療法確立に関する研究班が脳髄液漏出症画像判定基準・画像診断基準というものを公表していることは以前ブログで紹介しました。

そして,平成26年度厚生労働科学研究費補助金障害者対策総合事業の脳脊髄液減少症の診断・治療法の確立に関する研究班が画像判定により脳脊髄液露出症が確定・確実な症例に限定したブラッドパッチ療法の有効性の検討をおこなった結果,約4割で治癒,残4割の症例も軽快したとのことで,画像診断をしっかりと行えば,ブラットパッチ療法は,安全かつ有効な治療法になりえることを示唆しました。

 

交通事故に遭った後,脳脊髄液減少症が疑われる症状があるにもかかわらず,脳脊髄液減少症と認められないケースが多々あります。弁護士としても歯がゆい思いです。

画像判断の確立ですべての脳脊髄液減少症の問題が解決するわけではありませんが,「脳脊髄液露出症」と定義できるものだけでもその科学的根拠に基づく診療指針が早く確立し,少しでも多くの脳脊髄液減少症が疑われる症状で困っておられる交通事故被害者の方が救済されるようになればと思っています。

年末

平成30年もあっという間に終わりですね。

今日からまた一段と寒くなり,年末に向けさらに寒くなるようです。

名古屋でも積雪の可能性があるようですので車で帰省される方はお気を付けください。

 

平成30年12月14日から,昨年の大雪の際,北陸地方の幹線道路で多数の車が立ち往生してしまったことを受けて ,新たに「タイヤチェーンを取り付けていない車両通行止め」の規制標識が新たに設けられることになりました。

規制標識が新たに設けられたことにより,大雪の際は,タイヤチェーンを付けていないと通行できない道路が出てくるため,大雪になりそうな場合はタイヤチェーンの準備をしておくことが大切になります。

スタッドレスタイヤなので大丈夫とタイヤチェーンを準備されていないかたもいるかと思いますので,大雪が予想されているときはタイヤチェーンのご準備をご注意ください。

 

今年は,昨年よりも早く本日を仕事納めとさせていただく予定です。

平成30年12月28日から平成31年1月6日までと少し長めにお休みをいただくことになりますので,年末年始でしっかりと英気を養い,年明けからはまた,心機一転,しっかりと職務に励みたいと思います。

皆様,良いお年をお迎えください。

過失割合

交通事故に遭ってしまった場合,事故当事者間の過失割合が問題となることがあります。

 

交通事故発生の責任が各当事者にどの程度あるのかは,事故類型ごとにある程度目安が決まっています。

実務上は,「別冊判例タイムズ38号」という本を参考に基本的な過失割合を考えることが多いです。

「別冊判例タイムズ38号」には,四輪車同士の事故であるかや十字路の交差点かなど事故類型ごとに基本的な当事者間の過失割合が記載されています。

例えば,信号機により交通整理の行われていない交差点における四輪車同士の事故で双方の速度が同程度かつ道路の幅員が同程度の場合は,左方車対右方車の基本的な過失割合は4対6とされています。

(自身の進行方向の右手から出てきた場合は右方車となり,左手から出てきた場合は左方車となります。)

 

もちろん,上記過失割合は,基本的な過失割合であるため,具体的な事故状況を踏まえ修正が加えられることになります。

上記例では,例えば,見とおしのきく交差点であった場合には基本過失割合は,1割左方車に有利に修正されるとされているため,過失割合は,左方車対右方車=3対7とされます。

 

 

なお,「別冊判例タイムズ38号」は,あくまでも事故類型ごとの基本的な過失割合を記載しているものにすぎません。

そのため,「別冊判例タイムズ38号」は過失割合を検討する際の参考であることを忘れず,判例なども調査したうえで,具体的な事情に照らした過失割合を検討することが重要です。

 

弁護士として,どのような過失割合を主張しえるのか,その主張を裏付ける事情を立証できるのかなどしっかりと交通事故に遭われた方の相談に乗れるよう努めたいと思います。

交通事故の過失割合がどのように決まるのかにつきましては,こちらもご覧ください。

PTSD

弁護士として交通事故の相談に乗っていると交通事故に遭った後,事故の時のことを夢に頻繁に見て眠れないや事故現場を通ろうとすると手が震えるといった話を伺うことがあります。

このような症状がある場合,PTSDを発症している可能性があります。

 

交通事故に遭った後などに発症するPTSD(心的外傷後ストレス障害)は,非器質性精神障害に分類されます。非器質性精神障害とは,脳組織に傷や損傷が確認できないものの,精神障害が発生していることをいいます。

 

①心的に外傷を負うような生命の危機を感じるストレス体験をしたことで,②ストレス体験が再体験され続けており(フラッシュバックなど),③過度の警戒心や入眠困難などの覚醒亢進症状がみられることに加え,④ストレス体験と類似の場面などを回避しようとする努力などがみられる場合は,PTSDを発症している可能性があります。

PTSDの発症が疑われる場合には,どのような時期に精神障害が発生し,それがどのような経過をたどったのか記録に残すという意味でも早期に専門医を受診することが重要になります。

 

PTSDを発症している場合,まずは,専門医のもとで治療を受けることになります。

PTSDの症状は,治療およびストレス体験からの時間の経過により改善が見込めます。

しかしながら,交通事故などのストレス体験後,相当期間を経過してもPTSDの症状が回復しないケースがあります。

そのような場合は,残存した症状について後遺障害等級認定の申請を行うことを検討することになります。

労災保険と交通事故

通勤中や勤務中に交通事故に遭ってしまうことがあります。

 

通常,交通事故に遭った場合に登場する保険の種類には,①事故の相手方強制加入の保険(自賠責保険),②事故の相手方任意加入の保険(任意保険),③事故に遭った本人加入の人身傷害保険,④健康保険(第三者行為による傷病届提出が必要)などがあります。

通勤中や勤務中の交通事故の場合は,上記のうち④健康保険は登場しませんが,その代わりに⑤労災保険(第三者行為災害届提出が必要)が登場します。

 

交通事故の相手方が任意保険に入っている場合,労災保険を利用して治療を受けるのが良いのだろうかと疑問に思われる方もいると思います。。

以下では,被害者側にも過失がある場合の労災保険利用のメリットを見ていきたいと思います。

 

まず,交通事故でけがをした場合に生じる主な損害の項目は,治療費,通院交通費,休業損害,傷害慰謝料になります。

仮に以下のような損害が発生したとします。

1 治療費   60万0000円

2 通院交通費    6000円

3 休業損害  50万0000円

4 慰謝料  120万0000円

━━━━━━━━━━━━━━━━━

5 合計額  230万6000円

被害者側にも過失があると,生じた損害の合計額のうち,被害者側の過失部分は相手へ請求できません。

たとえば,被害者側に3割の過失がある場合は,以下のとおり,相手へ請求できる損害合計額は161万4200円となります。

1 治療費   60万0000円(42万0000円)

2 通院交通費    6000円(   4200円)

3 休業損害  50万0000円(35万0000円)

4 慰謝料  120万0000円(84万0000円)

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5 合計額  230万6000円(161万4200円)

他方で,労災保険を利用している場合は,労災保険からは,まず,治療費60万円と休業損害36万円(概算)の支払いがなされることになります。

労災保険には,過失がある場合の調整は,損害合計額ではなく各損害項目内でなされるという特徴があります。

そのため,労災保険を利用している場合は,以下のとおり,被害者が受け取れる損害合計額は180万4200円となります。

1 治療費   60万0000円(60万0000円・労災保険費拘束)

2 通院交通費    6000円(   4200円)

3 休業損害  50万0000円(36万0000円・労災保険費目拘束)

4 慰謝料  120万0000円(84万0000円)

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5 合計額  230万6000円(180万4200円)

 

以上のように被害者側にも過失があるような場合は,労災保険には費目拘束というメリットがあります。

弁護士として各保険の仕組みをしっかりと把握しておきたいと思います。