保険会社との示談成立後の請求

「保険会社と示談してしまったが,金額に不満がある。」と相談に来られる交通事故被害者の方がおられます。

示談の内容を見させていただくと,もう少し高い金額で示談できたのではと思うことも多いです。

ただ,一度示談してしまうと示談した金額以上を相手方に請求することは難しいです。
示談する際,双方で交わす書面には通常,「その余の請求は放棄するとともに,示談金額以外に何ら権利・義務関係の無いことを確認する。」といった文言が記載されています。
このような文言が記載された書面に署名捺印をした場合,示談した金額以上を請求しないといった内容の合意が相手方と成立していることになるからです。

保険会社から示談案が送られてきた場合には,じっくりと考えてから署名捺印する必要があります。

また,示談後に症状が悪化した場合には,例外的に示談成立後でも請求できる場合などもあります。

迷われた場合には,弁護士などの専門家に相談してみるのも一つの手だと思います。