2027年4月1日の育成就労制度の開始まで、半年を切りました。
監理支援機関の許可申請に向け、外部監査人の確保や監査体制の整備を進めている団体もあると思います。
前回は、「育成就労制度の「外部監査人」に、弁護士としてどう向き合うべきか」について書きました。
今回は制度の変化と選任時の確認事項を整理します。
1 「選択」から「必須」へ
技能実習制度では、監理団体は「外部役員の設置」または「外部監査の措置」のいずれかを講じればよいとされています。
これに対し、育成就労制度では、外部役員の設置だけでは足りず、外部監査人による監査を受ける体制が許可要件になります。
外部の視点を取り入れる仕組みは従来からありますが、新制度では法人外部から監査を受けることが必須になる点が変わります。
2 外部監査人選任前に確認すべきこと
資格や講習修了などの要件を満たすことに加え、予定する監査を実際に担えるかを確認する必要があります。
例えば、次の点です。
・監理支援機関や受入れ企業との人的・経済的な関係に、監査の公正さを損なうおそれがないか
・関係法令に照らし、指摘の根拠と対応の優先順位を説明できるか
・各事業所の所在地や受入れ企業数に応じた監査日程を組めるか
・指摘後の改善状況を、どの資料で、いつ確認するかを共有できるか
3 契約・選任に当たって取り決めたいこと
外部監査人に依頼する際は、監査の進め方や費用について、あらかじめ取り決めておくことをおすすめします。
例えば、次のような点です。
・定期の確認を行う時期と、同行監査の対象とする受入れ企業の選び方
・監理支援機関が事前に提出する帳簿書類の範囲と提出方法
・指摘事項への回答期限と改善状況の報告方法
・監査の回数や事業所数が増えた場合の報酬の取扱い
このような点を最初に決めておくと、毎回の調整等にかかる手間が減り、課題の確認や改善に時間をしっかりと使うことができます。
外部監査を機能させるには、選任時の要件確認に加え、実際に監査を進めるための準備も大切です。