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遺産分割協議書の作成方法

  • 文責:弁護士 上田佳孝
  • 最終更新日:2023年10月17日

1 遺産分割協議書の作成の流れ

遺産分割協議書については、まず遺産分割協議で決まった内容に沿って遺産分割協議書を作成し、その後相続人全員に署名・押印してもらって完成となります。

ただし、遺産分割協議書の作成に当たっては一定のルールがあり、必ず入れるべき文言や、入れたほうが良い文言もあります。

遺産分割協議書の作成にご不安のある方は、相続を得意としている弁護士にご依頼いただくことをおすすめいたします。

なお、遺産分割協議書に関しては、特定の書式があるわけではなく、文体やレイアウトなども決まりはありません。

2 遺産分割協議書を書く

⑴ 遺産分割協議書に必ず入れるべき文言

まず、遺産分割協議書には、誰の遺産相続について、誰がどのように遺産を分けるのかについて、必ず記載する必要があります。

誰の相続かについては、亡くなった方(被相続人と言います。)の名前や最後の住所、本籍地や生年月日、亡くなった日などを記載します。

また、遺産の分け方についても、現物分割、代償分割、換価分割、共有分割などの分割方法のうち、どの分割方法で遺産を分けるのかについて記載します。

なお、現物分割は、遺産そのものを単純に取得するという分割方法であり、代償分割は、遺産を取得する代わりに現金等を他の相続人に支払う方法であり、換価分割は、遺産を売って現金で分けましょうという分割方法で、共有分割は、遺産を相続人間で共同して取得するという分割方法です。

※参考リンク:遺産分割の方法

たとえば、長男が遺産を全部取得し、二男に1000万円を払う場合の遺産分割協議書の書き方としては、「第1条 長男は、被相続人所有の全ての遺産を取得する。第2条 長男は、前条の遺産の取得の代償として、金1000万円を二男に振り込む方法により支払う。」というように書きます。

⑵ 記載した方がよい事項

遺産分割協議書を作成する場合は、遺産分割協議書に記載のない遺産や後日発見された遺産の分け方についても記載しておいた方が良いでしょう。

たとえば、「後日見つかった財産は、長男が取得する。」という内容でも良いですし、「後日見つかった財産については、相続人間で改めて協議して決定する。」という内容でも問題ありません。

3 相続人全員の署名・押印を行う

遺産分割協議書の文案が出来ましたら、相続人の人数分の遺産分割協議書を用意し、相続人全員に署名・押印してもらいます。

押印については、実印での押印をおすすめいたします。

理由としては、遺産分割協議書を使って預貯金解約を行う場合に、実印での押印でない限り解約を受け付けてくれない金融機関があるためです。

また、押印する際は、捨印も押しておいた方が、軽微な間違いを修正することができるため、手間を省くことが可能になります。

相続人全員が署名・押印ができれば、遺産分割協議書の作成は終了です。

作成された遺産分割協議書は、各相続人で1通ずつ保管する場合が多いです。

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