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不貞行為の回数が不倫慰謝料の金額に与える影響

  • 文責:弁護士 森田清則
  • 最終更新日:2025年10月23日

1 不貞行為の回数が多いと不倫慰謝料金額が増える傾向にある

不貞行為の回数が多い場合と少ない場合とを比べると、一般的な傾向としては、回数が多い方が不倫慰謝料の金額が高くなります。

不倫慰謝料の金額を変動させる要素は、不貞行為の回数以外にも複数存在します。

そのため、不貞行為の回数が多くても、他の要素との関係で最終的な不倫慰謝料金額は大きくならないということはあります。

また、法律的には、不貞行為が一回だけであっても不倫慰謝料は発生し得ます。

そうであったとしても、不貞行為の回数が多い方が不倫慰謝料の金額は高くなりやすく、かつ実務上も不倫慰謝料の請求はしやすくなります。

以下、詳しく説明します。

2 不貞行為の回数と不倫慰謝料金額の関係について

不倫慰謝料は、不法行為に基づく損害賠償金の一種です。

法律上は、加害者の行為により被害者の権利侵害が発生した場合、被害者側は損害賠償金の請求ができることになります。

一般的に、損害賠償金は、侵害された権利の度合いが大きいほど高くなります。

不倫慰謝料については、不倫をした側の不貞行為により、不倫をされた側の配偶者の平穏な夫婦生活を送る権利が侵害されたときに発生します。

不貞行為が権利を侵害する行為ですので、感覚的にも、その回数が多いほど不倫をされた側の損害も大きくなっていくと考えられます。

裁判例においては、不貞の期間が長く、かつ不貞行為の回数が多い場合の不倫慰謝料金額は200万円前後、不貞の期間が短く、かつ不貞行為の回数が少ない場合の不倫慰謝料金額は100万円前後となる傾向にあります。

3 不貞行為の回数が多い方が慰謝料請求をしやすい実務上の理由

実務において不倫慰謝料の支払いを求める際には、前提として不貞行為の存在を証明する証拠を揃える必要があります。

不貞行為の回数が少ないと、証拠を取得できる機会も減ります。

一回きりの不貞行為の場合、不倫相手の身元も判明しないことがあります。

その結果、不貞行為が疑われる状況であるとしても、十分な証拠が集められず、不倫慰謝料の請求が困難になるということもあります。

逆に、不貞行為が長期かつ多数に渡って行われている場合、確実な証拠を取得できる機会も増えるので、不倫慰謝料の請求はしやすくなります。

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