名古屋でも、暑い日が続いています。
台風などの影響で、天気が崩れた日もありましたが、台風が通過した後には気温が高い日も続いていますので、熱中症などにも気をつけながら、仕事を進めていきたいと思います。
今回は「保管証書遺言の創設」について、取り上げたいと思います。
民法の改正法が、令和8年6月17日に、国会で可決され、成立しました。
この改正法には遺言に関する内容も含まれていますので、今回はその内容を取り上げます。
今回の改正では、保管証書遺言という遺言の方式が創設されました。
法律上の位置づけは、これまでの自筆遺言や公正証書遺言と並んで、普通方式の遺言とされています。
保管証書遺言は、遺言の全文が記載または記録された証書に、遺言書が署名またはこれに代わる措置を講じ、遺言書保管官の前で遺言の全文を口述するなどし、遺言書保管制度を利用して保管されることによって効力が生じるものとされています。
自筆証書遺言との違いを確認するのが、この方式での遺言の特徴が分かり易いかと思います。
自筆証書遺言は遺言書が全文を自書する必要がありますが、保管証書遺言では遺言書を自書する必要がありません。
前者では遺言書に署名する必要がありますが、後者では署名以外の方法も認められます。
前者では、遺言書を作成するだけで遺言の効力が生じ、遺言書保管制度を利用するかどうかは任意ですが、後者では、遺言者本人が遺言書保管官の前で全文を口述するなど本人確認と内容確認をし、遺言書保管制度を利用する必要があります。
この制度の導入にあたっては、厳密には、民法だけでなく、遺言書保管に関する法律も改正されています
公布の日から3年を超えない範囲内で施行されるとされています。
なお、自筆証書遺言等について、遺言者等の押印が要件とされなくなりました。
要件とはされなくなりましたが、遺言者本人が作成したことを担保するため、押印をしておいてもよいといえます。
この法改正は、公布の日から1年を超えない範囲内で施行されるとされており、ただちに施行されるわけではありませんので、ご注意ください。