コロナ禍の一年

今年も残すところわずかとなりました。

毎年、この時期には一年を振り返ってみて、自分ができたことと、できなかったことを見返すようにしています。

このとき、私は、はじめは、いつも自分がやり残したことばかりに目が行きがちです。

ただ、日々の行動内容を細かく手帳に付けるようにいますので、これを見返してみると、今年自分がやってきた行動内容が意外に多かったことにも気付くことができます。

他方で、一日の振り返りを記入している欄を見ると、だいたい同じような内容が記載されてもおり、まだまだ成長が足りないなと感じてもいます。

 

今年は、何といっても、コロナの一年であったと思います。

緊急事態宣言が出されている間、裁判所での裁判手続きもほぼストップしてしまい、事件を進めることができないということがありました。

一日も早い事件の解決を望む依頼者にとって、事件が遅れることはそれだけストレスのかかる時期が伸びるということですから、弁護士としても忸怩たるものがありました。

他方で、裁判所でもあまり進んでいなかったウェブを使ったウェブ期日が積極的に利用されるようにもなり、そうでなくとも電話での期日への参加が認められやすくなりました。

社会情勢の変化が社会を進化させるきっかけとなってきたことは歴史的にも多くみられるところですし、このような社会の変化は、おそらく今後の社会が進むであろうと予想されていた方向とも一致しますので、コロナ禍がこれを後押ししたのだといえるのでしょう。

個人的にも、初めは鬱陶しかったマスクの着用や、手荒れが気になっていたアルコールでの手指消毒も、今ではストレスなく自然にしていますし、人間の環境への適応力というのも感じるところではあります。

 

みなさまにとって、今年一年を振り返ってどのような年だったでしょうか。

大変なことがなかったという方はほとんどいらっしゃらないでしょうが、特別な年に対してはそれぞれの感じ方があるのだろうと拝察します。

 

ここ名古屋でも、コロナが終息するどころか、より猛威を振るっているようです。

一人ひとりがやるべきことを当然のようにできるようになり、新しい年がコロナを克服できた年になることを願っています。