1 住所は申立書に記載する
破産や個人再生の申立ての際には、申立書に申立人の住所を記載します。
住民票上の住所のみならず、実際に生活の本拠となっている現住所の記載が求められます。
2 住所によって申立てできる裁判所が決まる
これは、どの裁判所に申し立てることができるか、に関わってきます。
個人の方の自己破産や個人再生の場合、基本的に申立人の住所を管轄する地方裁判所に申し立てます(逆に言うと、基本的に他の裁判所には申し立てることができません)。
たとえば、名古屋市に居住している人であれば名古屋地方裁判所に申し立てることになります。
3 住所とは何か
住所は、住民票の住所欄に記載されている場所とは限りません。
住所とは、民法上、生活の本拠地を指し、これは実質的に定められます。
通常、住所は一つだけの方が多いですが、居住形態や働き方が多様化している現代社会においては、実質的に判断された生活の本拠が複数存在する場合があると考えられています。
4 官報の記載
自己破産や個人再生の手続中は、官報に住所と氏名が掲載されるタイミングがあります。
その時点の住所を掲載する必要があることから、申立て後に、引っ越し等で住所を変更した場合には、速やかに裁判所に報告する必要があります。