雨水について

6月に入り、梅雨も近づいてまいりました。

近頃は、すっきりとした晴天という日がすくなくなり、朝からどんよりとした雲が空一面を覆っていたり、裁判等で傘を持たずにでかけて、帰りに雨に降られて濡れてしまったりすることも増えました。

梅雨時は、紫陽花の花を雨が打つ姿など風情のある良い面もありますが、ジメジメとした気候や、雨天が続くのは、やはり、あまり心地のよいものではありません。

このように、雨を意識することが多い季節ですが、弁護士らしく法律に絡めたお話をすると、

雨に関して、比較的新しい法律が作られているのを、ご存知でしょうか。

平成26年頃に作られた法律ですが、「雨水の利用の推進に関する法律について」という法律がございます。

これは、法律の名前からもわかるように、雨水をどう利用するかということについて定めた法律です。

この法律の第1条では、法律の趣旨として、「この法律は、近年の気候の変動等に伴い水資源の循環の適正化に取り組むことが課題となっていることを踏まえ、その一環として雨水の利用が果たす役割に鑑み、雨水の利用の推進に関し、国等の責務を明らかにするとともに、基本方針等の策定その他の必要な事項を定めることにより、雨水の利用を推進し、もって水資源の有効な利用を図り、あわせて下水道、河川等への雨水の集中的な流出の抑制に寄与することを目的とする。」とかかれています。

ここで注目すべきことは、単に雨水を有効活用しましょうという「水資源の有効な利用」というだけでなく、「下水道、河川等への雨水の集中的な流出の抑制」も目的にされていることです。

立法当時のニュースなどを見ると、立法の背景にはゲリラ豪雨などの多発により、都市の一部が冠水する事例など出てきていたことに対する、対応策という意味もあったようです。

法律のなかでは、雨水の利用を進めるための建築物や施設を国や地方公共団体が協力しながら整備していくべきことが定められており、大量に降った雨を、そのまま河川や下水に排出して洪水のような状態が起きるのを避けて、貯水施設にためておき、その貯水施設の水を、水資源として有効活用しようという考え方のようです。

私などは、雨が降っているのを見ても、「雨だな、濡れるの嫌だな。」と漫然と雨を眺めているだけですが、日本の一隅には、降る雨を見て水資源の活用や、災害防止まで思いをはせている人もいるのだなと、感慨深く思いました。