債務整理と個人からの借金

今年のゴールデンウィークは、最大10連休という方もいるようで、久しぶりの外出制限のないゴールデンウィークということで各地で多くの人出が見られたというニュースを見ました。確かに、ゴールデンウィーク中に名古屋駅を通ると、大きなキャリーバックを持った方も多くいらっしゃいました。みなさんはどのように過ごされましたでしょうか。

債務整理をお考えの方の中には、親、兄弟姉妹、友人、勤務先の同僚など、個人の方からも借金をしている方もいらっしゃいます。そのような場合に債務整理をすると、どのような影響があるのでしょうか。

⑴自己破産・個人再生の場合

自己破産や個人再生といった裁判所の手続きでは、債権者平等の原則を守らなければなりません。債権者平等の原則とは、言葉の通りすべての債権者を平等に取り扱わなければならないということです。

したがって、銀行や消費者金融、カード会社等の金融機関には返済をしない一方で、個人からの借金だけは返済するという行為は、債権者間に不平等が生じてしまうため、許されないことになります。個人から借入れがある方が、自己破産や個人再生をする場合には、個人に対しても返済をしてはならないという点にご注意ください。

⑵任意整理の場合

任意整理では、任意整理の対象とする債権者と、対象にしない債権者を選択できますから、金融機関を任意整理の対象として、個人の債権者はその対象にしないことができます。

したがって、任意整理によって金融機関への返済金額を減らしてもらったり、利息を免除してもらいながら、個人への返済を続けることも可能です。

個人からも借金をしている場合、その個人との関係性から、その人には返済を続けたいとお考えの方は多いと思います。そのような方は、弁護士に相談し、任意整理を検討されてはいかがでしょうか。