5G

ゴールデンウィークですね。

弁護士業界もこの時期はお休みされている先生が多いのではないでしょうか。

私はと言えば、特にゴールデンウィークの予定もないので、いつもどおり出社して裁判所へ提出する書面を作成しております。

お出かけ中の家族連れを目にすると、なんとなく寂しい気持ちが込み上げてくる感じがしなくもないですが、まぁ気のせいでしょう。

さて、先日、携帯電話の更新をサボっていて契約が解除になってしまったというお話をしましたが、ついに携帯電話を買い替えました。

ガラケーからiPhoneSE(第3世代)に一気にステップアップです。

最新の5G対応とのことですが、3Gと比べて何が進化しているのか、今のところはまだ実感できていません。

いずれにしても今回の携帯電話も大事に使って長持ちさせたいと思います。

ところで、携帯電話の更新をするにあたって、久しぶりに契約の説明をする立場ではなく、説明を受ける立場に立ったのですが、店員さんがいかにして複雑な契約を分かりやすく伝えようとしてくれているのかについて、いろいろな工夫を感じることができました。

この経験を私の本業にフィードバックして、依頼者の方に分かりやすい説明を心掛けていきたいと思います。

皆様、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

3G

新年度が始まりました。

つい最近までは、豊田市駅の近くの桜が新たな門出を祝うかのように満開でしたが、あっという間に散ってしまいました。

そして、新年度になって、ついに私の携帯電話も寿命を迎えてしまいました。

私の携帯電話は、高校生のころから使っていた3Gのガラケーだったのですが、令和4年3月31日をもってauの3Gサービスが終了となった影響で使えなくなってしまいました(話によると、今は5Gだそうですね。4Gの時代はいつの間に過ぎ去ったのでしょうか・・・)。

令和4年3月31日までに機種変更等の手続をするよう案内が来ていたのですが、仕事に追われる毎日でしたので、後回しにしていた結果、とうとう自動解約となりました。

そのため、私は、現在、このハイテク社会の中では珍しいのでないかと思われるプライベートの携帯電話を所有していない人物となっております。

電話番号がなくなって2週間が経過しましたが、さすがにチラホラと日常生活に支障が出てきておりますので、何とか時間を作って携帯電話を買いに行きたいと考えています。

なお、社用携帯は繋がりますので、依頼者の皆様方におかれましては、ご心配なく、お気軽に社用携帯までご連絡ください。

確定申告期限

本日、3月15日は、令和3年分の所得税の確定申告の期限でした。

最終期限である本日もe―Taxの接続障害が生じるといったトラブルがありましたが、ひとまず、確定申告を終えられた納税者の皆様、そして、確定申告に関与された税理士の先生方、今年もお疲れ様でございました(私の所属する東海税理士会豊田支部の先生方も最近はずっとお忙しそうでした…本当にお疲れ様です。一段落しましたらゆっくり休んでください。)。

今回は、「この時期になると確定申告ってよく聞くけど、実際どんな制度なの?」という方に向けて、簡単に確定申告についてご説明させていただきたいと思います。

所得税の確定申告とは、毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた全ての所得の金額を計算し、国に対して自分の納める税金の額を報告する手続のことを言います。

申告期限までに確定申告書を提出して、源泉徴収されている税金や予定納税で納めた税金などとの過不足を精算することになります(払い過ぎがあれば、払い過ぎている分の税金が返ってきますし、既に払っている分があるものの不足が生じているという場合は、足りない部分を支払う必要があります。)。

確定申告期限までに確定申告が間に合わなかった場合は、無申告加算税が課せられ、払うべき税金が増えてしまう可能性もございますので、確定申告が必要な方は、必ず期限内に申告をするように心がけていただけたらと存じます。

 

 

1日のタイムスケジュール

コロナウイルスのオミクロン株の感染拡大が止まりませんね…

皆様、感染しないよう十分にご予防ください…

さて、この仕事をしていると、たまに依頼者様より、弁護士はどんな一日を過ごしているのかというご質問をいただくことがございます。

そこで、非常にザクっとした形ではございますが、私の一般的な平日のタイムスケジュールについて、公開したいと思います。

午前8時 起床
午前8時~午前9時 出社準備
午前9時 出社
午後11時 帰宅
午後11時~午前0時30分 夕食・入浴
午前0時30分~午前2時 次の日の準備が終わったら自由時間
午前2時 就寝

これをお話させていただくと、「朝食と昼食は摂らないの?」というご質問を頂戴することもあるのですが、私は基本的に夕食のみの1日1食生活をしております(食事よりも睡眠と仕事の時間を優先順位が高いです。もっと言えば、自炊する技術や気力もないため、基本的に夕食はコンビニで調達したものを食べています。)。

弁護士になってから大体はこのような毎日を送っております。

1日1食なのに体重が増えていくことが近年の悩みです…

皆様は、体調を崩されませんよう、しっかりと栄養と摂って、健康にお過ごしください。

 

YouTube

弁護士というと文系の職業というイメージが強いかと思いますが、仕事で物理や数学の知識が必要となることも多々あります。

私は最近までこれらの知識は本を読んで修得してきました。

しかし、最近はYouTubeの教育系コンテンツが非常に充実してきており、本を読んで勉強するよりYouTubeの動画を見た方が理解がしやすいということも少なくありません。

有益な動画を作成してくださっているクリエイターの方々に感謝をしつつ、日々勉強をさせていただいています。

<初>東北地方

明日から出張で、人生初の東北地方へ行って参ります。

15日(金)現在:今から帰宅して明日・明後日の準備

16日(土)午前:名古屋から秋田県へ移動/午後:秋田県で勉強会講師

17日(日)午前:岩手県で勉強会講師→青森県へ/午後:青森県で勉強会講師→東京へ

18日(月)午前:東京→四日市の裁判所で裁判期日

といったスケジュールなので、初の東北を満喫する余裕はないかもしれませんが…

頑張ります!

季節の変わり目

少しずつ涼しくなってきたような気配がある今日この頃、皆様、いかがでしょうか。

私は、季節の変わり目に弱いところがありますので、体調管理に気を付けなければと思っております。

皆様、体調を崩さないように気を付けてお過ごしください。

皆様、ご無事でいらっしゃいますでしょうか・・・

昨日も今日もとても激しい大雨が降り続いておりますが、皆様ご無事でいらっしゃいますでしょうか…

豊田市でも、昨晩は、土砂災害の発生を警戒するようにとの緊急速報が鳴り響いておりました。

幸いにして、私自身は今のところそこまで大きな影響は受けておりませんが、私の依頼者様は、南は鹿児島県から北は北海道まで、全国各地にいらっしゃいますので、依頼者様のお住いの地域で、川が氾濫しているとか、土砂崩れで家が潰されてしまっているといった類のニュースを見ると、依頼者様の安否がとても心配になります…

新型コロナウイルスの感染者が急増しているという大禍の中で、さらに今回の大雨といった自然災害まで発生してしまい、絶望的な気持ちに囚われてしまっている方もいらっしゃるかもしれませんが、今はとにかくご自身の身を守ることを最優先に考えていただき、決して投げやりな行動はとらないようにしていただけたらと存じます。

大雨特別警報が出ている地域も少なくないようですので、避難が必要な地域にお住いの方は、手遅れにならない内に、できるだけはやめに避難をしていただきますようお願い申し上げます。

早くこの雨が弱まること、そして何より、皆様のご無事を心よりお祈り申し上げます。

民法改正~債権者代位権⑤~

雨の日が続きますね…

雨の影響で電車の遅延が発生している地域もあるようですが、豊田市行きの電車は雨で遅れることはほとんどないのが救いです。

さて、今回も債権者代位権に関する改正内容の続きを見ていきたいと思います。

前回は新法423条の3について解説しましたので、今回は新法423条の4ですね。

今回の解説の前提として、まず、次のような事案を検討してみましょう。

「Bさんは、Cさんとの間で、Bさんが所有する絵画を100万円でCさんに売却するという売買契約を締結した。ただし、代金についてはまだCさんから支払ってもらっていない。」(Aさんは書き忘れたわけではなく、後程出てきます。)

では、この事案で、BさんがまだCさんに絵画を引き渡していなかったとしたらどうなるでしょう?

この場合、BさんがCさんに対し「100万円を支払え」と言ってきたとしても、Cさんは、Bさんに対し、「Bさんが絵画を渡してくれるまで、100万円は支払わない。」ということのできる権利があります(これを「同時履行の抗弁権」と言います)。

それでは、上記の事案において、「Bさんに100万円を貸したがBさんに返済のための資力がないために困っているAさん」を追加して考えてみましょう。

この場合、Aさんは、債権者代位権の制度を利用し、BさんがCさんに対して有している100万円の売買代金請求権を行使できるようにも思えます。

しかし、問答無用でAさんがCさんから100万円を回収できるとすると、CさんはBさんに対しては、「絵画を渡してくれるまで、100万円は支払わない。」ということができたのに、Aさんに対してはこのような主張をすることができず、絵画を得ることもできない上に100万円まで取られてしまうという踏んだり蹴ったりな状況になってしまいかねません。

そこで、新法423条の4は、Cさんは、Bさんに対して主張することが出来る抗弁(今回の場合、「絵画を渡してくれるまで、100万円は支払わない。」という主張)をもって、Bさんに対する債権者であるAさんに対抗できるとしています。

これによって、Cさんは、たとえAさんが債権者代位権を行使したとしても、Bさんから絵画を受け取るまではAさんに対して100万円を支払うことを拒否できるのです。

 

民法改正~債権者代位権④~

緊急事態宣言が明けるまであと少しですね。

これで豊田の街にも活気が戻ると良いのですが・・・

さて、今回は「債権者代位権」に関して新たに設けられた新法423条の3について解説していきたいと思います。

おさらいですが「債権者代位権」とは、債権者が自分の債権を保全する必要がある場合に、債務者が有している権利を行使することが出来る権利のことを言います。

そのため、「AさんがBさんに100万円を貸したが、Bさんは返済するだけのお金を持っていないため返せない。ただ、BさんはCさんに100万円を貸しつけており、まだCさんから返してもらっていない。」という事案において、Aさんが債権者代位権の制度を利用すると、Aさんは、BさんがCさんに対して有している貸金返還請求権を行使できる可能性があります。

しかし、本来、BさんがCさんに対して有している貸金返還請求権を行使した場合、Cさんは「Bさんに」お金を返すのが原則です。

そのため、上記の例において、Aさんが債権者代位権を行使したものの、BさんがCさんから100万円を受け取ることを拒否したような場合、結局、AさんはBさんからお金を返してもらえないという結論になりかねません。

そこで、新法423条の3では、AさんがCさんに対し、「自分に100万円を支払え」と請求することができる旨を規定しています。

これによって、Aさんは、Cさんから直接100万円を受け取ることができ、「その100万円をBさんに返還する債務」と、「AさんがBさんに対して有している100万円の返還請求権」を相殺することで、AさんはBさんから100万円を返してもらったのと同じ結果を実現することができるのです。

民法改正~債権者代位権③~

また緊急事態宣言が出てしまいましたね…

豊田市の飲食店も時短営業や休業をしているところが多く見られます。

早く元の生活に戻ることが出来るよう願うばかりです。

さて、今回も「債権者代位権」に関する改正内容を見ていきたいと思います。

おさらいですが、「債権者代位権」とは、債権者が自分の債権を保全する必要がある場合に、債務者が有している権利を行使することが出来る権利のことです(具体例については、過去の記事をご参照ください)。

今回は新設された新法423条の2について、解説いたします。

例えば、「AさんがBさんに50万円を貸したが、Bさんは返済するだけのお金を持っていないため返せない。ただ、BさんはCさんに100万円を貸しつけており、まだCさんから返してもらっていない。」という場合、Aさんは債権者代位権に基づき、BさんがCさんに対して有している貸金返還請求権を行使できる可能性があります。

では、この場合、Aさんは、Cさんに対して、100万円を返すように請求できるのでしょうか?

この点に関する条文が新法423条の2であり、これによると、債権者(Aさん)が被代位権利(BさんがCさんに対する貸金返還請求権)を行使する場合、行使できる被代位権利の範囲は、自己の債権の額(50万円)が限度となります。

したがって、先ほどの例では、AさんがCさんに対して100万円を返すように請求できず、返済を求めることができるのは50万円が限度となります。

新年度

今年も4月に入り、新年度が始まりました。

昨年の4月1日に改正民法が施行されてからもう1年となります。

この1年、コロナウイルスの感染拡大の影響により、弁護士の業務へも大きな影響がありました。

1回目の緊急事態宣言の際には、裁判期日が全て取り消しになりましたし、弁護士会の会務や行事もリモートが中心となり、人と接する機会が激減しました。

他方で、裁判のリモート化(電話会議やWEB会議)も進みましたので、悪いことばかりというわけではなかったかなとも思います。

皆様のご状況はいかがでしょうか。

今現在もコロナウイルス感染拡大の影響が大きく、つらい思いをされている方も少なくないかと存じます。

困っておられる方のお力に少しでもなることが出来たらと存じますので、一人でお悩みにならずに、お気軽に弁護士までご相談ください。

さて、少ししんみりしてしまいましたが、新年度にも入りましたし、心機一転、頑張っていきたいと思います!

この春に進級・進学された皆様、新しく社会人となられた皆様につきましては、おめでとうございます!

まだまだ大変な時期が続くかとは思いますが、大変な中にも楽しみを見つけながら一日一日を過ごせるように祈っております。

民法改正~債権者代位権②~

3月になり、豊田市も少しずつ暖かくなってきたように感じます。

皆様いかがお過ごしでしょうか?

さて、今回は「債権者代位権」の【要件】に関する改正のお話をさせていただこうと思います(「債権者代位権」とはどのような権利か?ということについては、前回の記事をご参照ください。)。

まずは条文を見てみましょう。

旧法第423条
第1項 債権者は、自己の債権を保全するため、債務者に属する権利を行使することができる。ただし、債務者の一身に専属する権利は、この限りでない。
第2項 債権者は、その債権の期限が到来しない間は、裁判上の代位によらなければ、前項の権利を行使することができない。ただし、保存行為は、この限りでない。

新法第423条
第1項 債権者は、自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利(以下「被代位権利」という。)を行使することができる。ただし、債務者の一身に専属する権利及び差押えを禁じられた権利は、この限りでない。
第2項 債権者は、その債権の期限が到来しない間は、被代位権利を行使することができない。ただし、保存行為は、この限りでない。
第3項 債権者は、その債権が強制執行により実現することのできないものであるときは、被代位権利を行使することができない。

【改正点その1】
債権者代位権は、債権者が債務者の権利を行使するという形で財産管理に干渉するという性格を持ちます。
そのため、旧法下において、本来債務者の自由であるはずの財産管理に債権者が干渉することを正当化させるためには、債権者が干渉しなくては債務者の責任財産(債権者の引き当てになる財産のことです。)が減少し、その結果、債権者が自己の債権の回収を図れなくなること、すなわち「事故の債権を保全する必要性があること」が存在しなくてはならないとされてきました。
このことは、旧法の条文では明確ではありませんでしたが、新法では「自己の債権を保全するため必要があるとき」という形で明文化されました(新法第423条1項)。

【改正点その2】
債権者代位権の本来的な目的は、債務者の責任財産を確保し、後の強制執行に備えるという点にあります。
そのため、被保全債権(保全の必要性がある債権者の債権)は、強制執行によって実現できる債権でなくてはなりません(例えば、債務者が破産をして免責されてしまった債権(≒債務者が支払わなくてよくなった債務)は、強制執行をしても回収ができませんので、債権者代位権を行使することができません。)。
このことも、新法第423条3項において明文化されました。
また、上記の債権者代位権の本来的な目的からすると、責任財産に含まれない差押禁止債権は代位行使できないとされてきました。
この点についても、新法第423条1項但書にて明文化されました。

【改正点その3】
債権者代位権を行使するためには、原則として被保全債権の履行期が到来している必要があります(新法第423条2項参照)が、旧法においては、被保全債権の履行期が到来する前であっても、裁判所の許可を得て裁判上の代位をすれば、債権代位権を行使できるとされていました。
しかし、この制度はほとんど利用されておらず、かつ、債権者としても民事保全の手続によって責任財産の保全ができることから、この裁判上の代位の制度は廃止されました。

民法改正~債権者代位権①~

令和3年もあっという間に1か月が過ぎました。

私の所属する弁護士法人心豊田法律事務所では、1月下旬よりスタッフが1名増えるという大きな変化がありました。

より一層皆様にとって頼りになる事務所となるよう努めて参りますので、今後もご愛顧いただけますと幸いです。

さて、今回のテーマは「債権者代位権」です。

とはいえ「債権者代位権」という用語は日常生活ではなかなか聞く機会もないかと思いますので、改正の内容に入る前に、そもそも債権者代位権とはどのような権利なのかを簡単にご説明いたします。

債権者代位権とは、債権者が自分の債権を保全する必要がある場合に、債務者が有している権利を行使することが出来る権利のことを言います。
言葉だけではイメージしにくいので、具体例を用いて見てみましょう。

【具体例】
Aさん(債権者)がBさん(債務者)に対して100万円の金銭債権(100万円を請求する権利)を持っています。
ただ、Bさんは現金や預貯金を一切有しておらず、すぐにお金に代えられるような動産や不動産もありません。
しかし、Bさんは、Cさんに貸した100万円の返還請求権を有していました。
Aさんとしては、BさんがCさんから100万円を返してもらって、そのお金を自分に支払って欲しいと考えていますが、Bさんは一向にCさんに100万円の返還を求めようとしません。

このようなケースにおいては、Aさんが自分の債権(Bさんに対する100万円の金銭債権)を保全する必要がありますので、Aさんが債権者代位権を行使すると、BさんがCさんに対して有している100万円の返還請求権をAさんが行使できるようになります。
このようにして債権者代位権を行使することによって、Aさんは自分の債権の回収を図ることができるのです。

債権者代位権に関する条文は、旧法では423条の1つだけでしたが、新法では423条~423条の7までの7つの条文が設けられています。
次回以降、債権者代位権の条文に関する主だった改正点をご説明したいと思います。

民法改正~法定利率~

皆様、あけましておめでとうございます。

今年も弁護士法人心豊田法律事務所をよろしくお願いいたします。

さて、今回のテーマは「法定利率」です。

民法における法定利率は、民法制定からこの度の改正まで、ずっと年5%でした(旧法404条)。

しかし、年5%の金利は市中の金利と比べると高すぎるということで、新法においては、年3%に引き下げられることになりました(新法404条2項)。

それだけではなく、新法においては、将来的に市中の金利動向が変動した場合に備えて、3年ごとに法定利率の見直しを行う旨の規定が設けられました(新法404条3項~5項)。

また、法定利率が変動するとなると、「どの時点での利率を参照すればよいのか?」という問題が生じることになります。

この点については、①利息の算定に関しては、利息が生じた最初の時点(新法404条1項)、②遅延損害金の算定に関しては、債務者が遅滞の責任を負った最初の時点(新法419条1項)、③中間利息控除に関しては、損害賠償請求権が発生した時点(新法417条の2、同722条1項)とされています。

※「中間利息控除」とは、将来得られるはずであった利益の価値と現時点で受け取る利益の価値を等しくするために,利息相当分を差し引くことを言います。例えば、1年後に得られるはずであった100万円を現時点で受け取ると,理論上、1年後にはその100万円のみならず,100万円に対する利息分の利益をも手に入る可能性がありますので、「今手に入る100万円」は、「1年後に手に入る100万円」より利息の分だけ価値が高いことになりますので、両者を同価値にするためには、中間利息を控除する必要が生じるのです。

 

民法改正~代償請求権~

早いもので今年も残すところあと一ヶ月を切りました。

弁護士の仕事も,年の瀬が近づくにつれて慌ただしくなりがちなので,早め早めに対応ができるように心がけたいです。

さて,今回のテーマは,「代償請求権」です。

用語だけではピンとこないと思われますので,条文を見てみましょう。

新法第422条の2
債務者が,その債務の履行が不能となったのと同一の原因により債務の目的物の代償である権利又は利益を取得したときは,債権者は,その受けた損害の額の限度において,債務者に対し,その権利の移転又はその利益の償還を請求することができる。

具体例がないと分かり難いかと思われますので,事例を用いて解説をしたいと思います。

事例:Aさんは,Bさんと賃貸借契約を締結し,Bさんから家を借りて暮らしていました。しかし,ある日,地震が起きて借りていた家が倒壊してしまいました。これが原因で,Aさんは,賃貸借契約の期間が満了した際に,Bさんに借りていた家を帰すことが出来なくなってしまいました。他方で,Aさんは,自分が入っていた地震保険から地震保険金を受け取りました。

この事例では,債務者(=Bさんに家を返すという債務を負っているAさん)が,その債務の履行が不能となったのと同一の原因(=地震)により,債務の目的物の代償である利益(=地震保険金)を取得したと言えますので,新法422条の2により,債権者(=Bさん)は,被った損害の限度で,債務者(=Aさん)に対し,その利益(=Aさんが受け取った地震保険金)の償還を請求することができます。

このBさんからAさんに対する地震保険金を請求する権利が「代償請求権」です(貸していた家の代償として,Aさんに地震保険金を請求する権利ということです。)。

代償請求権は,旧法下でも,裁判例や学説において認められていた考え方ですが,条文は存在しませんでしたので,民法改正により,従来の考え方が明文化された形となります。

民法改正~債務不履行に基づく損害賠償の範囲~

11月から,松坂屋名古屋店に,弁護士法人心栄法律事務所がオープンしました。

松坂屋にお越しの際には,お気軽にお立ち寄りいただければと存じます。

さて,今回のテーマは,債務不履行に基づく損害賠償の範囲についてです。

まずは,旧法と新法の条文を比較して見てみましょう。

旧法416条
第1項 債務の不履行に対する損害賠償の請求は,これによって通常生ずべき損害の賠償をさせることをその目的とする。
第2項 特別の事情によって生じた損害であっても,当事者がその事情を予見し,又は予見することができたときは,債権者は,その賠償を請求することができる。

新法416条
第1項 債務の不履行に対する損害賠償の請求は,これによって通常生ずべき損害の賠償をさせることをその目的とする。
第2項 特別の事情によって生じた損害であっても,当事者がその事情を予見すべきであったときは,債権者は,その賠償を請求することができる。

第1項については,旧法からの変更はありませんが,第2項については,特別の事情によって生じた損害(これを一般的に「特別損害」と言います。)が賠償される要件が,「当事者がその事情を予見し,又は予見することができたとき」から,「当事者がその事情を予見すべきであったとき」に変更されています。

このような変更がなされたのは,旧法の文言だと,例えば,以下のような事例において,不合理な結論が導かれる可能性があるからです。

事例:AさんとBさんは,Aさんの持っている壺をBさんが10万円で買い受けるとの売買契約を締結しました。そして,Bさんは,売買契約締結時に,Aさんに対して,「この壺をCさんに100万円で売却する予定となっている。」と伝えていました。しかし,売買契約締結後,Aさんは壺を割ってしまい,Bさんに引き渡すことが出来なくなってしまいました。

この事例において旧法を適用すると,Aさんは,BさんがCさんに壺を100万円で売る予定であることを知っていたのですから,BさんがCさんに壺を売却できなかったために得られなかった100万円は,Aさんにおいて予見することのできた特別損害として,AさんがBさんへ賠償をしないといけないという結果になりかねません。

しかし,このような結論では,ただBさんから「この壺をCさんに100万円で売却する予定となっている。」という話を聞いただけのAさんが過大な賠償義務を負うことになってしまいます。

このような事態を回避するため,新法では,債務者の主観として特別の事情を「予見し,又は予見することができた」か否かではなく,特別な事情を客観的に「予見すべきであった」といえるか否かによって,賠償すべき特別損害の範囲が画されることになりました。

民法改正~填補賠償~

10月に入り,豊田市でも少しずつ涼しくなってきたように感じます。

季節の変わり目ですので,皆様,体調を崩さないようにお気を付けてお過ごしください。

さて,今回のテーマは「填補賠償」です。

填補賠償とは,債務者が本来の債務の履行に代えて債権者に対して行う損害賠償のことを言います。

用語だけだと分かり難いかと思いますので,具体例を見てみましょう

AさんとBさんが建物の賃貸借契約を締結し,Bさんが建物を借りて使用していた場合,Bさんは,賃貸借契約が終了した際に,Aさんに借りていた建物を返還する義務を負います。

しかし,Bさんが不注意で火事を起こしてしまい,借りていた建物が完全に焼失してしまったという場合,Bさんは建物の返還義務を履行することができません。

このような場合,Aさんは,Bさんに対し,建物の返還を請求する代わりに,焼失してしまった建物の価値分の賠償請求をすることができます。

これを「填補賠償」と言います。

実は,旧法では,填補賠償に関する規定は存在せず,解釈によって認められているのみでした。

そこで,新法では,以下のとおり,填補賠償に関する規定(新法第415条2項)が新設され,填補賠償請求が可能となる要件が整理されました。

新法第415条
第1項
債務者がその債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるときは,債権者は,これによって生じた損害の賠償を請求することができる。ただし,その債務の不履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは,この限りでない。
第2項
前項の規定により損害賠償の請求をすることができる場合において,債権者は,次に掲げるときは,債務の履行に代わる損害賠償の請求をすることができる。
一 債務の履行が不能であるとき。
二 債務者がその債務の履行を拒絶する意思を明確に表示したとき。
三 債務が契約によって生じたものである場合において,その契約が解除され,又は債務の不履行による契約の解除権が発生したとき。

民法改正~債務不履行による損害賠償請求~

先日,豊田市でもコロナウイルス感染のクラスターが発生したとの報道がありました。

万が一,自分が感染してしまうと,多方面に迷惑がかかってしまうので,より一層注意をして行動をしていきたいと思います。

さて,今回のテーマは「債務不履行による損害賠償請求」です。

まず,新旧の条文を見てみましょう。

旧法第415条
債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは,債権者は,これによって生じた損害の賠償を請求することができる。債務者の責めに帰すべき事由によって履行をすることができなくなったときも,同様とする。

新法第415条1項
債務者がその債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるときは,債権者は,これによって生じた損害の賠償を請求することができる。ただし,その債務の不履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは,この限りでない。

旧法では「履行をすることができなくなったとき」すなわち「履行不能」については,債務者に帰責事由がないと損害賠償義務を負わないと言うことが明らかでしたが,履行不能以外の債務不履行の類型であるとされる「履行遅滞」や「不完全履行」については,帰責事由がない場合に債務者が賠償義務を負うのか否か,条文上は明確ではありませんでした。

もっとも,一般的には,履行不能以外の債務不履行の類型についても,帰責事由がない場合には損害賠償義務を負わないと解されてきましたので,新法ではこの点が明らかになるよう「債務者がその債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるときは,債権者は,これによって生じた損害の賠償を請求することができる。」と規定されました。

また,新法では,帰責事由の有無の判断は「契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして」行われることが明らかになっています。

民法改正~受領遅滞~

例年だと夏祭りや花火大会の時期ですが,今年はコロナウイルスの感染拡大の影響で,多くは中止となってしまっているようです。

豊田市でも,大きな祭りは中止になったと聞いており,少し寂しく感じます。

 

さて,今回のテーマは,「受領遅滞」です。

「受領遅滞」とは,債務者が,債務の履行をしようとしたのに,債権者が債務の履行を受けることを拒んだり,債務の履行を受けることができないような場合のことを言います。

「受領遅滞」に関する新法の条文は以下のとおりです。

第413条
1 債権者が債務の履行を受けることを拒み,又は受けることができない場合において,その債務の目的が特定物の引渡しであるときは,債務者は,履行の提供をした時からその引渡しをするまで,自己の財産に対するのと同一の注意をもって,その物を保存すれば足りる。
2 債権者が債務の履行を受けることを拒み,又は受けることができないことによって,その履行の費用が増加したときは,その増加額は,債権者の負担とする。

第413条の2
2 債権者が債務の履行を受けることを拒み,又は受けることができない場合において,履行の提供があった時以後に当事者双方の責めに帰することができない事由によってその債務の履行が不能となったときは,その履行の不能は,債権者の責めに帰すべき事由によるものとみなす。

旧法では,受領遅滞の効果は「債権者は,履行の提供があった時から遅滞の責任を負う。」としか規定されていませんでしたが,改正により,受領遅滞によって生じる効果が具体的に示されましたので,以下,ご紹介いたします(もっとも,従来受領遅滞によって生じるとされていた効果の全てが明文化されたわけではないことに,注意が必要です。)。

第1に,債務者の債務の目的が,特定物の引渡しである場合,受領遅滞後は保存管理に関する注意義務が軽減され,自己の財産と同じような注意をもって管理保存すればよいということになります(新法第413条1項)。

第2に,受領遅滞が生じたことによって,債務者が債務の履行をするにあたって必要となる費用が増加した場合は,債務者は,その増加分の費用を債権者に請求することができます(新法第413条2項)。

第3に,受領遅滞が生じた後に債権者・債務者どちらの責任とも言えない事由によって,債務者の債務が履行不能となった場合は,その履行不能は,債権者の責めに帰すべき事由によって発生したものとみなされることになります(第413条の2第2項)。