二回試験

今日から二回試験が始まります。

二回試験とは,正式名称を司法修習生考試といい,これが裁判官・検察官・弁護士になるための最後の試験となります。

裁判官・検察官・弁護士になるための試験としては司法試験が有名ですが,司法試験に合格しても二回試験に受からなければ法曹になることはできません。

試験科目も,司法試験と二回試験では異なり,

司法試験の科目が,憲法,行政法,民法,刑法,商法,民事訴訟法,刑事訴訟法,選択科目(倒産法,労働法,租税法,環境法,経済法,知的財産法,国際関係法(公法系),国際関係法(私法系)の中から1つ選択)の8科目なのに対して,

二回試験の科目は,民事裁判,刑事裁判,検察,民事弁護,刑事弁護の5科目で,内容も司法試験より実務的なものとなっています(検察起案で,○○の犯人性について論じなさいという問題が出たり,民事弁護起案で,訴状(裁判をする際に一番最初に裁判所に提出する書面)を起案しなさい,というような問題が出たりします)。

科目数としては二回試験の方が少ないですが,司法試験が,計4日間(論文式試験は1日あたり2~3科目×3日間,最終日の4日目は短答式試験となります。)行われるのに対して,二回試験は,1科目あたり1日,計5日間行われます。

すなわち,二回試験の試験時間は半端でなく長いということです。

私が受験した時は,朝10時20分開始,夕方17時50分終了が基本だったと記憶しています(途中,お昼ごはんを食べても良い時間帯は設けられていますが,そのために試験時間が中断するということはありません。ですので,お昼ごはんを食べながら答案を書くこともできますし,お昼ごはんを食べずに答案を書き続けることも可能です)。

かなり長丁場の戦いとなりますので,体力の面でもかなり厳しい試験です(弁護士になってから健康と体力が大事だと思わされることも多々ありますので,二回試験を通じて,法曹になってから業務に堪えることができるのかということも試されているのかもしれません・・・)。

私は,最終日の刑事裁判のときには疲労困憊で,もはや事件記録を読んでも内容がほとんど頭に入ってこないという状態でした・・・。

司法試験の合格率が20%~25%ほどなのに対し,二回試験の合格率は90%以上なので,落ちる確率の方が低いのですが,合格の結果が出るまで気が気ではなかったです。

私からはあまり偉そうなことは申し上げられませんが,今年受験される方は,体調にだけは十分に気をつけて二回試験に臨んでいただければと思います。

健闘を祈っています!!