映画『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』をみて①

弁護士の岡原です。

 

もうすぐセンター試験ですね。

私がセンター試験を受けたのはもう10年以上前のことですので,小雪がちらつく寒い日だったなあという記憶しかありません。

受験生の皆さんが,自分の力を十分に発揮できることをお祈りします。

 

先日,『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』という映画のDVDを借りて鑑賞しました。

実際に起こったカンニング事件をもとに作られた作品とのことで,その方法も大規模で驚くべきものでしたが,カンニングへ至る背景はタイの格差社会や白熱する受験戦争などがあり,面白い作品でした。

 

大学の入学試験や,資格試験の受験でのカンニングは,道徳的にやってはいけないことであるというだけでなく,偽計業務妨害罪(刑法233条)に該当する可能性があります。

実際,数年前に,大学の入学試験中に携帯電話で問題をインターネット掲示板へ投稿した受験生がいたとしてマスコミにも取り上げられる大騒ぎとなった事件がありましたが,これに対し,警察は偽計業務妨害の疑いで捜査を行っていました。

(その後,受験生は当時未成年であったため,偽計業務妨害非行事実で家裁へ送致されましたが,家裁は非行事実を認めたうえで謝罪文を提出するなど深く反省しているとして,受験生を不処分としました。)

 

次回に続きます。