相続税対策に対するさらなる締め付け

名古屋の弁護士・税理士の小島です。

昨年12月に税制改正大綱が発表されました。

税制改正調査会の報告にもあがっておりましたので、おおむね予想通りではありましたが、不動産を利用した相続税対策に制限を加える改正内容でしたね。

相続税に対策に関する改正内容は、大きく3点注目されるところがあるかと思います。

1 小口化不動産について

これまで不動産の小口化商品も、相続税はいわゆる相続税評価額に基づき行われておりましたので、通常の市場の取引価額よりも安く評価され、相続税対策として用いられる場面も多かったようです。

今回の改正によって、小口化不動産の取得の時期にかかわらず、課税時期における通常の取引価額で評価されるとなりました。

つまり、路線価等による相続税の圧縮効果を受けることができなくなりました。

2 賃貸不動産について

これまで、賃貸不動産の相続税は、いわゆる相続税評価額に基づいて行われてきましたので、通常の市場の取引価額よりも安く評価され、相続税対策として用いられる場面もよくありました。

今回の改正では、相続発生前5年以内に取得または新築した貸付用不動産については、路線価等による評価ではなく、課税時期における通常の取引価額によって評価されることとなりました。

そのため、亡くなる直前に新築の賃貸アパートを建てたり、中古賃貸マンションを購入することで相続税の圧縮効果を受けるということについて、歯止めがかかることになりました。

ただ、これは令和4年の最高裁判決によって、亡くなる直前に実行する不動産を用いた相続税対策にはリスクが伴うということは明らかでしたので、予想される改正な気がします。

3 教育資金の一括贈与について

これまで延長、延長を繰り返されていた教育資金の一括贈与の非課税措置は、令和8年3月31日をもって終了し、期限の延長は行われないこととなりました。

ただ、こちらも正直これまでの制度が必ず信託銀行を利用しなければならないなど、使いづらいハードルが複数設けられておりましたので、そこまで大きな影響がないような気もします。