債権者集会

ご覧いただきありがとうございます。

愛知県弁護士会所属の弁護士中里智広です。

 

先日,私が破産管財人を務めている債権者集会に行ってきました。

破産管財人は,破産債権者(破産者にお金を貸していたり,給料を払ってもらっていない従業員など)に対して,公平な配当の実施を行う役割を担っております。

裁判所の代理人的立場にあるともいえます。

破産管財人の業務内容の一例は,以下のとおりです。

①破産者の財産を管理したり,換価したりして破産財団(破産債権者への配当に充てられるお金など)を増殖させること

②破産債権者の債権額の調査(本当に破産者にその金額の債権があるのか)

③破産債権者に対して,公平な配当をすること

④免責調査(破産者(自然人の場合)の残りの債務を消滅させてよいか)

 

債権者集会とは,破産管財人から,破産債権者に対して,手続きの進捗具合,配当見込みの有無などの説明や状況報告をする集会のことです。

この債権者集会は,破産者の債務総額が多額に上る場合には,破産債権者も出席する率も高くはなってきますが,債務総額がそれほど多額でなかったり,破産債権者が,消費者金融会社などの場合には,そもそも債権者集会に出席しないこともあります。

 

債権者集会は,名古屋地方裁判所の場合,短時間にいくつもの事件をまとめてやりますので,前の破産事件の当事者が遅刻したりすると,後ろの事件がどんどん開始時間が遅延していくということになります。

先日,私が担当する債権者集会の前の破産事件の債権者集会の開始が遅れました。

原因は,破産者が遅刻したからです。

待合室(債権者集会室の廊下)では,破産申立代理人弁護士の先生が,破産者と携帯で連絡とっていたのですが,その会話内容に思わず笑ってしまいました。

詳しい内容は言えませんが,電話を切った後の,最後の弁護士の先生の捨て台詞が

「こういうルーズな人だから破産するんだよ!」

 

○○先生,お気持ちお察しします

としか言えません。

 

弁護士業務は,責任が重く生半可な知識や気力ではとても対応できるものではありませんが,これからも自己研鑽を積んで,依頼者様のために日々精進してまいりたいと思いました。

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