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個人事業主が会社を設立すること(法人成り)のメリット

個人事業主が会社を設立するメリットとしては,1税金面で有利なことが多い,2取引先等からの信用を得やすい,3資金調達の可能性が広がる,4経営者の責任が限定される等が考えられます。

なお,実際に法人成りすべきかどうかについては,具体的な事情に基づいて判断する必要がありますので,お悩みの方は,名古屋駅近くの弁護士法人心にご相談ください。

1 税金面で有利なことが多い

個人事業の場合に課される所得税と会社の場合に課される法人税は,税率が異なり,所得が一定額以上であれば,会社にした方が適用を受ける税率が有利になります。

また,会社にすれば,給与所得控除を活用できる,一定の生命保険の保険料を経費にできる,欠損金の繰越期間が長い,消費税を一定期間支払わずに済む等のメリットがあります。

①所得税と法人税の税率の違い

個人事業の場合は所得税が課され,会社の場合には法人税が課されるという違いがあります。

所得税は,所得に応じて税率が5%から40%まで細かく設定されており,所得が多くなればなるほど税率が高くなっていきます(累進課税)。

他方,法人税は,資本金1億円以下の中小法人(資本金5億円以上の法人による関税支配関係のある法人を除く)の場合,年間の所得が800万円以下の部分については15%,年間の所得が800万円を超える部分については25.5%と2段階しかないシンプルな構造になっています。

したがって,所得が一定額以上であれば,会社にした方が適用を受ける税率が有利になります。

②給与所得控除を活用できる

給与所得については,無条件で一定額の所得控除を受けることができ,これを給与所得控除といいます。

個人事業の場合は,経営者の所得は事業所得であるため給与所得控除を受けることができません。

これに対して,会社を設立すれば,経営者は会社から給与を受けることになり,経営者の所得が給与所得となるため,給与所得控除を受けることができるようになります。

例えば,事業の売上から必要経費を引いた額が800万円であるという場合について考えてみますと,個人事業であれば,事業所得が800万円となり,これに所得税の税率をかけた額が所得税の額となります。

他方,会社の場合,売上から必要経費を引いた額と同額の800万円を経営者の給与とすれば,会社の所得はゼロとなり,会社は法人税を支払う必要がありません。

もちろん,経営者が800万円の給与所得について所得税を支払うことになりますが,給与所得については,給与所得控除を受けることができるため,800万円から給与所得控除額である200万円(なお,給与所得控除額は給与等の収入の金額に応じて決まります)を差し引いた,600万円に所得税の税率をかけた額が所得税の額となります。

③家族への給与の支払いを経費にできる

個人事業の場合,生計を一にしている配偶者,その他の親族に給与を支払ったとしても,一定の条件を満たした上で専従者給与の届出をしていない限り,経費とはなりません。

これに対して,会社の場合には,上記のような制限はなく,家族に支払った給与は,適正な額の範囲内であれば,経費とすることができます。

④生命保険の保険料を経費にできる

個人事業主を被保険者として生命保険に加入したとしても,支払った保険料を経費とすることはできません(もっとも,一般のサラリーマンと同じく,一定額について生命保険料控除を受けることはできます)。

他方,会社経営者を被保険者,会社を受取人として生命保険に加入し,会社が保険料を支払うと,支払った保険料の全額または一定額を経費とすることができる場合があります(経費とできるか否かや,経費とできる金額は,保険の契約内容によって異なります)。

そして,満期返戻金や死亡保険金の額を(死亡)退職金の額にしておけば,保険金の収入と退職金の費用が相殺され,会社は保険金について税金を支払う必要がありません。

⑤青色欠損金の繰越期間が長い

青色申告をしている場合,ある事業年度に損失(赤字)が生じたとしても,その損失を繰り越し,翌期以降の所得から損失分を控除することができます(青色欠損金の繰越控除)。

この青色欠損金の繰越期間が,個人事業の場合には3年間ですが,会社の場合には9年間(平成20年4月1日より前に生じたものについては7年間)となり,会社の方が有利といえます。

⑥消費税の免除

原則として,消費税の納税を一定期間免れることができますが,例外があるので注意が必要です。

まず,消費税については,納税義務のある課税事業者と,納税義務のない免税事業者があり,課税事業者と免税事業者を区別する基準は2期前の課税売上高(輸出などの免税取引を含め,返品,値引き,割戻しをした対価の返還等の金額を差し引いた額)です。新たに事業を始めた場合,当然ながら2期前の課税売上高は存在しないため,原則として,個人事業者であるか会社であるかを問わず,2期間は免税事業者となり,消費税を納める必要がありません。

そして,個人事業者が会社(資本金1000万円以下の会社に限る)を設立した場合,消費税に関しては新たに起業したものと考えるため,原則として免税事業者となり,再び2期間の消費税の納税を免れることができます。

もっとも,これには2つの例外があります。

1つ目の例外として,会社の資本金が1000万円以上である場合には,設立後2期間については必ず課税事業者になり,消費税を納税しなければなりません。

2つ目の例外として,会社設立第1期において,事業年度開始の日以後6ヶ月の期間における課税売上高が1000万円を超えた場合,会社設立第2期には課税事業者となります(この場合でも会社設立第1期は免税事業者となります)。

2 取引先等からの信用を得やすい

会社は,個人事業の場合とは異なり,会社法のルールに従い,取締役,監査役等の役員を定めたり,株主総会を開催したりしなければなりません。

また,会社を設立する際には,商号,本店住所,資本金の額,代表取締役の住所・氏名など様々な情報を登記し公開しなければなりません。

このように,会社は会社法のルールに従った組織運営や情報公開がなされるため,個人事業と比べて,会社の方が圧倒的に社会的信用を得やすいといえます。

実際に,相手が会社でなければ取引をしないという企業は存在しますし,また,従業員を雇う際にも会社の方が安心感があるため良い人材を確保しやすいと考えられます。

3 資金調達の可能性が広がる

①融資を受けやすくなる

会社の場合,個人事業の場合と比べて,経理や決算手続が厳格であることや,会社の資産と経営者の個人資産が明確に区別されていることから,一般的に,金融機関からの信用が高く,融資を受けやすいといえます。

また,個人事業であれば,通常,融資を受ける際に第三者の保証が必要となるのに対し,会社であれば,経営者が連帯保証人となることで他に保証人を求められないことが多く,保証人が見つからないため融資を受けられないという事態を避けることができます。

②出資を受けることも可能になる

会社は,個人事業主とは異なり,親族や友人,個人投資家,ベンチャーキャピタル等から出資を受けることができます。

出資の場合は,利益が出るまで配当を支払う必要がなく,会社が存続している限り出資金を返還する必要もありません。

③助成金を受けやすい

助成金には,個人事業・法人の両方を対象としたものも多く存在しますが,中には法人のみを対象としているものもあるため,会社の方が助成金を受けるチャンスが多いといえます。

4 経営者の責任が限定される

個人事業の場合,事業上生じる債務はすべて個人事業主個人が負担することになるため,個人事業主は,自分が所有する土地や家を売ってでも,債務を支払わなければなりません。

他方,会社の場合(合名会社,合資会社の一部の出資者の場合を除く)には,会社と経営者個人は別であるため,会社の債務を経営者個人が負担することはありません。

ただし,経営者個人が会社の債務を保証していた場合には,経営者個人も責任を負うことに注意が必要です。

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