薬物の再犯について

愛知県弁護士会所属の弁護士中里(事務所所在地:名古屋市)です。

先日,芸能人の方が,覚せい剤使用の疑いでまた逮捕されたニュースが流れました。

執行猶予中の犯罪なので,有罪が確定して実刑となれば,前回確定した懲役刑が加算されてしまうのが通常です。

私も,刑事事件はちょくちょくやってきましたが,やはり薬物事犯が多い印象です。

私がまだ新人の頃に担当した刑事事件の被疑者・被告人だった方も,覚せい剤自己使用で逮捕起訴されましたが,弁護活動を懸命にがんばったおかげか無事に執行猶予を獲得できました。

そのときは,無事に執行猶予がとれて安心したのですが,その1年後くらいに,その方の親族の方から,また覚せい剤で逮捕されたと連絡が来たときは残念でした。

簡単ではないことは重々承知ですが,一刻も早く薬物のない社会になってほしいものです。

大規模停電

この前、首都で大規模停電があったそうですね。 原因は、敷設から35年経過した送電ケーブルから火災が発生したとか何とか…

私も数年前まで首都に住んでましたので、どこか他人事ではない感覚になりました。

 

もし名古屋でも大規模停電が起きたら一体どうなるんでしょうか。

 

平日なら弁護士業務にかなり影響がでること必至ですね。

電話とパソコンないと今の仕事は進められませんので。

もし大規模停電になったら、とりあえず今後争点になりそうな案件の判例でも読み漁ると思います。

そのためにも、日々、読んでおきたい判例をストックしています。

私は用意周到ですからね。

職務質問

こんにちは。愛知県弁護士会所属の弁護士中里です。

 

この前,自転車に乗っているときに,パトロール中の警察官とすれ違いました。

私が,「あっ,警察だ」くらいに思って,そのまま進んでいたのですが,警察官とすれ違ってから数十メートル先で信号待ちをしている際に,先ほどの警察官の方が駆け寄ってきて,

「すいません。自転車の鍵が見当たらない自転車に乗られてますよね。ちょっと調べさせてもらっていいですか。」

と言われてしまいました。

要するに,私は,職務質問にあってしまったわけです。

職務質問の法的根拠は,

 警察官職務執行法2条1項です。

「警察官は、異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して何らかの犯罪を犯し、若しくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由のある者又は既に行われた犯罪について、若しくは犯罪が行われようとしていることについて知つていると認められる者を停止させて質問することができる。」

とあるように,私は「何らかの罪を犯」そうとしている人間,もしくは,「既に行われた犯罪」があると思われて,その警察官から職務質問を受けてしまったのです。

 

既に行われた犯罪とは,自転車窃盗ないし,占有離脱物横領罪のことです。自転車の占有があるかないかで,窃盗か占有離脱物横領になるかで変わってきます。

刑が軽いのは,当然,占有離脱物横領罪(刑法254条,1年以下の懲役又は10万円以下の罰金,若しくは科料)です。

ちなみに,窃盗(刑法235条)は,10年以下の懲役又は50万円以下の罰金です。

 

職務質問を受けるのは,久しぶりでした。

よく職務質問を受けていた時期は,大学生のころです。

なぜ,よく職務質問を受けていたのかといいますと,自分の自転車の鍵をなくしてしまったので,鍵を壊して乗っていたからです・・・

職務質問されたところで,防犯登録が当然自分名義であるため,何らの犯罪にもなりません。

ですから,警察も「ごめんね~もういいよ」みたいな感じで立ち去るわけです。

しかし,警察官の異常探知能力はずば抜けていると思います。

夜間で暗い中でも,パトカーに乗ったまま数十メートル先にいる私の自転車の異常に気付いて,パトカーのスピーカー越しに

「そこの自転車止まりなさい!」

と言ってくるわけですからね。

すごく夜間でも目がいい人たちなんだなと当時から驚いていました。

 

よく「職務質問にあった際はどうすればいいのか?」

と聞かれますが,

 一番いいのは,「素直に応じる」のが一番だと思います。

下手に抵抗するとどんどん怪しまれて,応援の警察官を何人も呼ばれてどんどん事態が大きくなってしまい,周囲から大注目を浴びてしまいますからね。

「素直に応じる」ことこそが,一番早く解放されます。

職務質問は,当然,任意なので断ることもできますが,警察はいろいろ理由をつけてなかなか解放してくれませんので,やはり,素直に応じるのが一番です。

 

警察官の職務質問も,①必要性,②緊急性,③相当性がないと認められませんので,職務質問であれば何をやられても受け入れなければならないのかといえばそうではありません。

 

でも,職務質問があるおかげで,未然の犯罪が防げている部分もありますので,私はなるべく警察には協力してあげるべきかなとは思っています。

タクシー

愛知県の弁護士の中里です。

私が所属する事務所の場所は、名古屋駅のすぐ近くにあり、アクセス抜群です。

各地の裁判所に行くときには,もちろん,医師面談などで各地の病院へ行くときにも,とても便利です。

東京や大阪などは,新幹線にすぐ乗れますし,三重県や岐阜県などへも,近鉄やJRを利用すればたいていの場所は簡単に行けてしまいます。

名古屋地方裁判所の場所は、地下鉄名城線市役所駅と地下鉄桜通線丸の内駅の間くらいにありまして、いずれの駅からも徒歩ですと10〜20分くらいかかってしまいます。

ですから,夏場などに駅から名古屋地方裁判所,名古屋家庭・簡易裁判所まで移動すると汗だくになってしまいます。

名古屋の多くの法律事務所は、裁判所の近くに事務所を構えています。

裁判所への移動は、自転車移動の先生も多いようです。

裁判は,事件によって,提起できる裁判所が決まっています。

ですから,どうしても,裁判管轄が名古屋地方裁判所にできない場合には,ほかの支部やほかの県まで移動するために,地下鉄の駅まで移動するのがきっと大変ではなかろうかと思ってしまいます。

移動時間は,結構貴重な時間になります。

しかし,移動中の時間は,それほど集中できるわけではないので,時間の使い方に苦労します。

私は,たいてい,実務に役立つ本を読んでいたりしますが,ときには,ぼーっとして車内アナウンスだけを聞き入っていることもあります。

移動中も貴重な休憩時間として活用する作戦です。

 

私は、事務所と名古屋の裁判所の距離が遠いため、裁判所まではタクシーで移動します。

先日、タクシーに乗った際、タクシーの運転手さんから面白いお話を聞かせていただきました。

タクシー運転手さん:「このタクシーは、あと一週間で廃車なんです。もう57万キロ以上走っています。」

事業用の車は、そんなに長い距離走ってから廃車にするのかと私は驚きました。

それと同時にたくさんの疑問がわいてきました。

このタクシーは 今まで一体何人のお客様を乗せていたのだろう?

いくらの売り上げを上げてきたのか?

57万キロ中、お客様が乗っていた距離数は何万キロくらいなんだろう?

このタクシーは無事故無違反なのだろうか?

延べ何人のドライバーさんが運転してきたのだろう?

最高時速何キロで走ったことあるのか?

愛知県以外では、一番遠いところへは一体どこまでお客様を乗せて走っていたのだろうか?

 

このようなデータが残っていればぜひ拝見してみたいと思いました。

 

事務所でずっと起案していても,頭が煮詰まってくるので,裁判などで移動するのは結構いいリフレッシュになったりします。

岡崎城花火大会

先日、岡崎の花火大会に行ってきました。

岡崎は、私の地元です。

岡崎へは,月1回程度,裁判の出廷のために岡崎支部(裁判所)へ行くくらいですので,裁判に出廷するためでなく岡崎に行ったのはかなり久しぶりだった気がしました。

花火の音を聞くと夏を実感します。

あれだけの人がいながら特にトラブルはなかったようです。

来場者のマナーもよかったのでしょうし、警察や警備員の方達の警備や誘導も的確だったのでしょう。

交代制のようでしたがDJポリスのような警察官もいました。

久しぶりに、夏を満喫できた気がします。

名古屋城

名古屋地方裁判所の近くには、名古屋城があります。

 

裁判に行ったときなどは、時間があれば、たまに正門前まで散歩したりします。

この前、名古屋城の敷地内に入ってみたのですが、名古屋城がライトアップされてとてもキレイでした。

みなさん写真撮られていました。

私も記念に撮りました。 金のしゃちほこも撮ってみました。

ちょうど、お祭りもやってました。

にぎやかでした。

休日のリフレッシュはとても大事なことですよね。

 

みなさんもオンとオフの切り替えを大切になさってください。

交通事故の過失割合について

こんにちは。愛知県弁護士会所属の弁護士中里智広です。

今回は,交通事故の過失割合について少しお話させていただきます。

1 基本過失割合について

交通事故の過失割合についは,事故態様ごとに基本過失割合がおおむね決まっております。

例えば,被害者側の過失が0%のケースは,

①追突

②ラインオーバー(対向車線にはみだし)

③赤信号無視

という事故態様であれば,ほとんどの場合,相手方も過失を争ってきたりはしません。

しかし,停止中に追突された場合であっても,【駐車場内の事故の場合】には,考慮要素が若干異なってきます。

駐車場には,特殊性があるからです。

すなわち,四輪車が後退,方向転換等の行為に出ることが多く,駐車している四輪車から歩行者が出てくることも多いため,走行している四輪車に対し,前方注視義務や徐行義務がより高度に要求されるという運転慣行があるからです。

上記特殊性から,駐車場内の事故の場合には,過失が0%でまとまることは難しいケースが増えてきます。

 

その他,よくある事故態様として,

優先道路走行中に,横から車に衝突された場合の基本過失割合は,「優先車10%:劣後車90%」となります。

この場合,優先車が自動車と単車(原動機付自転車も含みます。)であれば,基本過失割合は異なりません。

 

単車と自動車で基本過失割合が異なるものとしては,例えば,信号のある交差点で直進車と右折車がともに青信号で交差点に進入したケースがあります。

単車直進・四輪車右折の場合,単車15%:右折車85%が基本過失割合となります。

直進車及び右折車がともに自動車である場合の基本過失割合は,直進車20%:右折車80%となります。

 

我々,実務家は,過失割合を決めるにあたっては,「別冊判例タイムズ38号」という本を参考にします。

たいていの場合,その本で基本過失割合を調べられるのですが,その本にも載っていない場合には,他の文献や裁判例を検索するという作業が必要となってきます。

また,物損解決時の過失割合が,示談段階では人身損害解決時にも影響してきますので,安易に物損解決時にご自分に不利な過失割合で合意されないことをおすすめします。

2 修正要素について

後日,ご説明させていただきます。

 

交通事故に関する弁護士法人心名古屋駅法律事務所のサイトはこちらをご覧ください。

訴訟になった場合の裁判所の場所等について②

こんにちは。名古屋の弁護士の中里です。

今回は,前回の記事の続きで土地管轄についてお話させていただきます。

裁判管轄には,事物管轄のほかに土地管轄というものがあります。

つまり,どこの場所にある裁判所に訴えを申し立てればいいのかということです。

交通事故の場合の土地管轄の候補は3つあります。

① 被告の住所地(正確には,被告の普通裁判籍である住所等の所在地を管轄する裁判所)

② 原告の住所地(正確には,原告の住所地を管轄する裁判所)

③ 事故発生場所(正確には,不法行為があった場所を管轄する裁判所)

もし,訴訟となった場合には,上記①~③のうちからどれか一つを選べます。

もちろん,①~③を管轄する裁判所が同じ場合もありますので,結局は,一つの裁判所しか選べないこともあります。

以下,少し補足説明します。

① 被告の住所地については,民事訴訟法4条1項・2項が根拠となります。

すなわち,「訴えは,被告の普通裁判籍の所在地を管轄する裁判所の管轄に属」(民訴法4条1項)し,人の普通裁判籍は住所によって決まります(民訴法4条2項)。

② 原告の住所地については,民訴法5条1号が根拠となります。

財産権上の訴えは,義務履行地を管轄する裁判所に訴えを提起することができます。

損害賠償請求権は,金銭債権ですから,別段の意思表示がない限り,債権者の現在の住所で弁済しなければなりません(民法484条)。

そうすると,交通事故に基づく損害賠償債務の義務履行地は,債権者である「原告の住所地」となります。

③事故発生場所については,民訴法5条9号が根拠となります。

不法行為に関する訴えは,不法行為地を管轄する裁判所へ訴えを提起することができるのです。

したがって,交通事故で損害賠償請求訴訟を提起する場合には,交通事故発生場所(不法行為があった地)を管轄する裁判所にも訴訟提起することができるのです。

 

ですから,もし,旅行中の事故などで,遠方の地で事故にあわれた場合などは,弁護士を地元の弁護士に頼んでいいものか悩まれる方もいらっしゃいますが,たいていの場合は裁判管轄は気にする必要はありませんのでご安心ください。

 

弁護士を名古屋でお探しの方は弁護士法人心名古屋駅法律事務所のサイトをご覧ください。

訴訟になった場合の裁判所の場所について①

こんにちは。愛知県名古屋市の弁護士中里です。

今回は,裁判管轄(さいばんかんかつ)についてお話させていただきます。

裁判管轄とは,各裁判所間の裁判する権限の分担のことをいいます。

1 通常訴訟の事物管轄について

事物管轄は,訴訟物の価格によって決まります。

訴訟物とは,裁判の審判対象のことをいいます。

交通事故の場合ですと,例えば,不法行為に基づく損害賠償請求権が訴訟物となるのですが,

例えば,1000万円請求するのであれば,訴訟物の価格は,「1000万円」です。

訴訟物の価格が,140万円以下であれば,簡易裁判所が管轄となります。

140万円を超える(140万0001円以上)場合には,地方裁判所が第1審裁判所となります。

訴訟物の価格で事物管轄を区切るのは,裁判所が効率よく事件を裁くためにあるといっていいでしょう。

ある程度高額の事件であれば,地方裁判所の裁判官がしっかりと審理して裁判しなければならないでしょう。

 

少額の事件でもすべて地方裁判所で審理しなければならないとしますと,地方裁判所の人的・物的資源も有限ですので,地方裁判所がパンクしてしまいます。

そういった観点から,事物管轄というものが区切られているのです。

当然,その他の考慮要素もありますが,ここでは割愛させていただきます。

 

次回は,「2 土地管轄」についてお話させていただきます。

弁護士ドラマ

現在放映中のドラマでは、弁護士を主人公としたドラマが2本あるようです。

 

竹野内豊さん主演の「グッドパートナー」と

嵐の松本潤さん主演の「99.9-刑事専門弁護士」です。

 

私は毎週視聴してまして、どちらのドラマも大変面白く視聴率もいいようです。

 

検察官が主役のドラマは、木村拓哉さん主演のHEROがありましたが、裁判官主演のドラマはあまり聞いたことありません。

私の記憶では、何年か前に、吉田栄作さん、松雪泰子さん、山口智充さんが出演されていたドラマで、裁判官が主役のドラマは観たことがありますが。

 

他の士業ですと、行政書士が主役のドラマはありましたが、司法書士が主役のドラマは観たことがない気がします。

 

 

民事の裁判期日の決まり方

訴訟を提起するには,管轄裁判所の裁判所に訴状を提出します。

訴状に不備がないとして,訴状が裁判所に受理されますと第1回目の期日は,訴状が受理された日から,だいたい1カ月~1カ月半後に指定されます。

※裁判所の事件数にもよります。

 

第1回目の期日では,原告側が訴状を陳述し,証拠(甲号証)を提出します。

被告側は、答弁書を陳述します。

この時点で,被告側にも証拠が準備できていれば,乙号証を提出します。

被告の答弁書の内容が,十分な反論ができている場合には,次回は,原告側の反論となりますが,被告側の弁護士が,第1回期日の直前などに受任した場合などは,被告側代理人が反論の準備ができておりませんので,形式的な答弁書であることがほとんどです。

その場合,次回も被告側の反論となります。

次回の期日は,普通は,1カ月以上先の担当裁判所の開廷日と、原告側代理人弁護士と被告側代理人弁護士の予定が合う日に決まります。

裁判所と原告及び被告の三者間のスケジュールをすり合わせないと次回の期日を決めることはできません。

ですから,たまにどうしても,三者間のスケジュール調整がつかずに,次回の期日が約2カ月先ということもちょくちょくあります。

このように,民事の裁判期日は,次回の裁判期日は早くて1カ月先,遅くて2カ月以上先となってしまうこともあるのです。

 

普通の訴訟では,最低でも4回くらい期日が開かれますので,訴訟が終了するまでには,最低半年近くかかってしまうのです。

交通事故紛争処理センター

交通事故の解決方法としては,大きくわけて,示談か訴訟(裁判)かの2つがあります。

 

示談といっても,相手方と直接交渉する方法もあれば,

第三者に間に入ってもらって和解のあっせんを受けるという方法もあります。

今回ご紹介するのは,交通事故紛争処理センターです。

略して「紛セ」(ふんせ)と我々はよんだりします。

紛セ利用のメリットは,ずばり早期解決ができることです。

あとは,間に入ってくれる弁護士が無料で利用できるということです。

デメリットは,訴訟をした場合よりも,あまりいい金額での和解案を提示してくれない場合が多いということです。

紛セは,弁護士に頼まなくても被害者様ご本人だけでも利用可能です。

(利用条件が決まっておりますので,詳細は,直接紛セにご確認ください。)

 

私も,何回か,依頼者様の代理人として,紛セを利用したことがあります。

訴訟よりも,早期に解決できる点が魅力的でした。

訴訟を一度提起しますと,終わるまでには,だいたい約半年から1年以上はかかります。

一番いい解決方法は,やはり示談で早期解決して訴訟基準の高い金額で解決することです。

 

名古屋の紛争処理センターは、私の事務所から徒歩10分の距離にあるので、裁判所よりも近いこともありがたいです。

主婦休損

主婦休損

こんにちは。

名古屋を中心に弁護士をさせていただいております中里智広です。

今回は,交通事故の損害賠償項目の中でも,休業損害,特に家事労働者の休業損害額の計算方法等についてご紹介していこうと思います。

1 主婦休損(主夫休損)
 主婦として家事労働をされている方は,お給料を頂いている方は通常いないと思われます。そうすると,休業損害の算定式である
[収入日額]×認定休業日数
に当てはめてみますと,[収入日額]が0円なわけですから,主婦の方の休業損害額は0円になってしまうようにも思えます。
 しかし,そのような不平等な扱いはなされておりませんのでご安心ください。
家事労働についても対価性が認められるということで,他の給与所得者などと同じように休業損害の項目についても賠償を受けることができます。

※男性の主夫の方でも,家事従事者として認定されれば,女性の主婦同様に家事従事者としての休業損害額を受け取ることができる可能性があります。

2 収入日額
主婦の方の基礎年収は,厚生労働省が毎年公表している,賃金センサスを基準に計算されます。具体的には,女性・全年齢・学歴計の金額を使用します。
例えば,平成25年の賃金センサス女性・全年齢・学歴計の金額は,「353万9300円」となっております。

353万9300円÷365日は約9697円(四捨五入)円になります。
※男性の主夫の方でも,基礎収入は女性と同じ金額で計算されます。
3 休業損害額
そうすると,もし,主婦の方が,事故で6か月間通院を続けた(原則,完治日ないしは後遺障害の症状固定日までの通院分に限ります。)と仮定しますと,休業損害額としては,
9697円×180日=174万5460円を請求できる根拠が成り立ちます。

もっとも,総通院日数分の期間全部において,家事労働が100%できなかったと考えるのは行き過ぎだとして,上記の金額を問題なく賠償してもらえるかはまた別問題です。
示談段階では,重症案件や入院していたのであれば特に問題ないかもしれませんが,むちうちなどの軽傷案件では,全通院期間分の100%を主婦休損として賠償してもらうためにはハードルが高くなってきます。
被害者側の方で入念な準備が必要となってきます。

4 兼業主婦の方
  主婦といっても,専業主婦と,パートやアルバイトもしくは会社勤めなどで収入を得ている兼業主婦の方もいらっしゃると思います。
兼業主婦の方の場合の,基礎収入の計算の仕方は,実際の収入と賃金センサスの金額のどちらか高い方の金額です。
ですから,正社員等の方で,年収350万円を超えるような方は実際の収入を基礎にします。
逆に年収が350万円を超えないような方は,髙い金額である賃金センサスの金額を使用します。

弁護士がついていない場合には,よくパート収入分のかなり低額な金額分(日額2000円~6000円程度)でしか休業損害が支払われていない場合がありますので,ご注意ください。

自賠責の休業損害額の基準でも1日5700円とされていますので,これを下回る金額での合意は不当に低い金額での解決となってしまいますのでご注意ください。

その他,今回の記事ではご紹介しきれなかった部分も多くございますので,詳細をお知りになりたい方は,当法人までご相談ください。

交通事故の休業損害について①

交通事故で治療が終了されますと、損害額を算定します。

 

損害額の項目としては、後遺障害部分を除きますと、おもに、治療費、通院交通費、休業損害、傷害慰謝料(入通院慰謝料ともいいます。)があげられます。

 

今回は、「休業損害」について、簡潔にご説明させていただきます。

 

休業損害は、傷害の治癒(あるいは後遺障害の症状固定)までに発生する仕事ができない、あるいは通常の仕事ができないことによる収入の減少分の金額です。

 

1 損害額算定方式

ケースバイケースですが、原則として、

「収入日額×認定休業日数」

となります。

示談段階では、争われることはあまり多くはないのですが、比較的軽い事故に対して、何カ月も仕事をずっと休業されているような場合には、休業の必要性ないしは相当性がないとして、すべての休業日数について賠償が受けることができないこともあります。

また、おおむね事故から3ヶ月間程度は医師の休業の指示がなかったとしても、休業損害として賠償を受けられることも多いですが、事故から何カ月も経過してからの休業については、休業の必要性がないとして示談段階でも支払いを受けられなくなることも少なくありません。

 

2 収入日額の算定方法

①給与所得者、②会社役員、③事業所得者、④家事従事者、⑤生徒・学生など、⑥無職者、不労所得者・その他ごとに算定方法は異なります。

 

今回は、よくありがちな①給与所得者の収入日額についての算定方法を簡潔にご説明いたします。

 

保険会社が争いなく支払ってくれる計算方法は、

(事故前3ヶ月間の給料)÷90日

です。

これは、事故後、もし事故がなければ得られていたであろう金額を推定して計算する方法にすぎません。

ですから、昇給の予定が確実にあっただとか、たまたま事故前3ヶ月間は給料が少ない時期であって、他の期間の給料を算定対象にした方が、収入日額の方が高くなる場合などは、別途、考慮が必要となってきます。

このような特殊事情がある方は、弁護士に一度ご相談してみてください。

弁護士ですと、形式的に事故前3カ月間の給料÷90日で基礎収入を算定するのではなく、90日ではなく、稼働日数で除したリ、年収÷365日で基礎収入を算定して交渉していく場合もあります。

 

有給休暇を使って仕事を休まれた場合には、会社から有給分の給料をもらえるんだから、もう加害者側からは賠償してもらえないなどと誤解されている方もいらっしゃいますが、そんなことはありませんので安心してください。

 

有給休暇は、事故にあわなければ、本来自由に使えたはずですので、事故によって有給休暇請求権を不本意に行使したことの犠牲として、会社からの支払いだけでなく、加害者側にも賠償させることができるのが通常です。

 

通常の欠勤(もともと出勤予定であったのに、有給休暇を使用せずに休まれた場合)や有給休暇は、休業日数としては、1日としてカウントされます。

遅刻や早退については、0.5日としてカウントする例が多いです。

 

事故直後から、連続して休業されている場合には、土日祝日などのもともと休日であった休日についても、休業日数として主張していく場合があります。

 

休業損害についての考え方は、まだほかにもいろいろありますが、またの機会にご説明させていただきます。

新年会

こんにちは。

 

先日、当法人の新年会が開催されました。

当法人の所属スタッフは現在100名近くになっておりますので、一度には一つの会場で開催することはなかなか困難です。

そのため、回数は3回に分けて行われました。

お店は名古屋駅構内にできたうまいもん通りの「てつえもん」というお店でした。

焼き鳥などの鳥料理がたくさん出てきました。

普段、部署が違うためなかなか話せないスタッフともいろいろ話すことができてさらに親睦が深まりました。

 

弁護士業務に限らず、仕事は全てチームワークだと思いますので、今回の新年会でまた一つ仕事がしやすくなったと思います。

 

平成28年(2016年)

明けましておめでとうございます。

今年も弁護士法人心をよろしくお願いします。

 

昨年は、常に依頼者様のために自分はいかに行動すべきかを考えて行動してきました。

今年も、依頼者様のために行動することはもちろん、社会貢献の視点も視野に入れて、弁護士活動を続けて行きたいと思っております。

 

私は、現在は交通事故案件を中心に活動させていただいておりますが、当法人では、債務整理、相続案件等他の分野も得意とする弁護士が多数所属しております。

まずは、当法人のフリーダイヤル(0120-41-2403)までお問い合わせいただきたいと思います。

証人尋問

裁判には、大きく分けると、刑事裁判と民事裁判の2種類があります。

よくドラマなどでやっている裁判シーンでは、尋問のシーンが多いように思います。

実際の裁判では、刑事では被告人質問は必ずやりますが、民事裁判では証人尋問や当事者尋問を必ずやるとは限りません。

ドラマみたいな大逆転的な尋問はほとんどないです。
弁護士がみんな尋問がうまいとも限りません。

しかし、尋問は大事な証拠調べ手続きであって絶好の立証の場なので、当然ながら私は入念な準備を重ねます。

尋問をやる度にとても勉強になります。

弁護士の中でも、尋問は特に緊張するという先生が多いですが、私はほとんど緊張しません。

これからも、どんどん証人尋問の経験を積んで依頼者様のためになれたら幸いです。

二回試験とは。

名古屋の冬は寒いのですが、今年はそれほど寒さを感じないので不思議な気分です。

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弁護士、検察官、裁判官になるためには司法試験に受かるだけでは足らず、司法試験合格後、1年間、実務修習を積んで、最後に修了試験(二回試験)なるものに合格しなければなりません。

 

司法試験も過酷な試験ですが、もっと過酷な試験なのが二回試験です。

二回試験は合計5日間あります。

科目は、民事裁判、刑事裁判、検察、民事弁護、刑事弁護の5科目。

1科目7〜8時間だったと思います。

これほど過酷な試験は他にあるのでしょうか。

でも、一番大変なのは、通常業務のかたわら、修習生(1クラス70名くらい)の答案(1通数十ページ)をわずか10日間くらいで採点しなければ教官たちなのかもしれません。

侍ジャパン

世界野球プレミア12 侍ジャパン一次リーグ首位突破すばらしいですね。

愛知県弁護士会にも野球部があるらしいのですが、週末にも合宿で遠征したりなどして結構気合い入ってるらしいです。

久しぶりにキャッチボールでもしたくなりました。

インフルエンザ予防接種

健康診断のついでにインフルエンザの予防接種を受けてきました。

今年もインフルエンザにかからないように気をつけたいと思います。