ストリートビュー

こんにちは。

今回は,交通事故の過失割合の判断の際に使用するツールについて少しご紹介します。

交通事故の過失割合について争いとなっている場合、我々弁護士が参考にする資料は、別冊判例タイムズNo.38という緑の本があります。

私は,この本は全く同じ本を2冊持っています。

なぜ,同じ本を2冊も持っているかというと,
一冊は、マーカーやアンダーラインなどが引いてあったりするオリジナルの書き込みがあるバージョンで、裁判所に提出する準備書面作成時や法律相談の際に使用しています。
もう3年近く使いこんでいる本なのでボロボロになってきました。
それだけこの本は使用頻度が高いのです。

もう一冊は、依頼者様や相手方保険会社に送るとき、裁判所に証拠として提出する際に、書き込みのないきれいな状態でコピーをとるために購入しました。

この緑の本は、事故類型ごとに基本の過失割合や修正要素が書いてあります。

修正要素は、例えば、「早回り右折」などがありますが、この早回り右折が適用されるかどうかは、実況見分調書などを取り寄せて確かめます。

また、事故現場まで実際に行って現場を確認する必要までないケースでは、Googleストリートビューが大変重宝しています。

このGoogleストリートビューは、先日ニュースで見たのですが,今年で10周年だそうです。
10周年を記念して、国際宇宙ステーションの内部まで見れるようになったみたいです。
また、沖縄の海の中までみえる部分もあるそうです。
Googleストリートビューで見える部分がどんどん拡大されているようです。

もちろん,海の中や国際宇宙ステーションの中での交通事故はないと思います。

 

あと,車両で直進していた場合に,側道から前方不注視の車両が突っ込んできたというような事故の場合には,直進車の道路が優先道路か否かで過失が10%程度変わってきます。

ですから,自分が走っていた道路が優先道路か否かでかなり損害賠償額の金額が影響してきます。

優先道路か否かは,簡単に表現するならば,

①優先道路と指定されている標識がある場合と,

②自分が走行している道路のセンターラインが交差道路の交差点まで突き抜けてひかれているかどうか

で判断されます。

この優先道路であるかどうかの判断は,インターネットでグーグルストリートビューを利用することで簡単に判断できるのです。

 

このストリートビューの画像をプリントアウトして,裁判の証拠として使うこともあります。

 

過失割合についての主張書面を書く際には,加害者や被害者それぞれの視点に立って考えていくことが重要ですが,ストリートビューを利用すれば,事故当事者の立場になって考えることが簡単にできますので,大変便利です。

 

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