退職代行サービスと非弁行為

弁護士の岡原です。

先日,インターネットのニュースサイトで,退職代行サービスというものが流行っているというニュースを見ました。

退職代行サービスとは,「会社を辞めたいけれど,直接上司に辞めますというのは気が引ける。」,「辞めたいと言っているけれど,会社が聞き入れてくれない。」といった場合に,代わりに退職の手続を行ってくれるというサービスのようです。
実際に利用したという声らしき投稿もあり,メールやLINEで代行サービスを依頼してから翌日には退職できたとの記載もありました。

自分からは退職したいと言いづらいので,代わって退職の意思を伝えてもらいたいというだけであれば,どの退職代行サービスを利用しても問題ないかもしれません。
ただ,残業代の未払いや退職金の請求など,退職時に会社との金銭的なゴタゴタを解消したいと思っている方が,退職代行サービスを利用したいと考えているのであれば,少し注意が必要です。

依頼者から報酬をもらって会社と金銭的な交渉を行うことができるのは,原則として弁護士のみであり(認定司法書士であれば,例外的に140万円以下の民事事件の示談交渉や訴訟代理行為を行うことができます。),それ以外の人が示談交渉を行うことは,非弁行為として禁止されています。
(非弁行為を行うと,2年以下の懲役,又は300万円以下の罰金に科せられる可能性があります。)
そのため,退職の代行とともに残業代請求もしたいとお考えの場合は,依頼しようとしている退職代行サービスを行っている人が,どのような資格に基づいてそれを行っているかをご確認いただくことをお勧めいたします。