クレーム対応費用保険

最近,顧客による悪質なクレームや迷惑行為「カスタマ―ハラスメント(カスハラ)」に備える保険商品が広がっているとのニュース記事を目にしました。

顧客は,業者等に対する不満を容易にツイッターやFACEBOOK等のSNSで拡散できるなど,顧客と業者とでは顧客の立場が従来に比べ非常に強くなってきており,悪質なクレームを受けた業者は,クレーム処理に追われ業務ができなくなる,風評被害を受けるなど,深刻なダメージを受けます。

クレーム対応に職場が疲弊し,離職の増加することも懸念されているようです。

カスハラに備える保険は,まさに時代の産物と言えるでしょう。

顧客からのクレームを受けやすい医師や歯科医師業界,介護の業界,その他には保育施設や学校関係でも注目されているようです。

例えば,某大手保険会社から,介護事業者向けに「クレーム対応費用保険」が売り出されております。

上記保険では,クレームを受けた業者に対し,①弁護士や医療コンサルタント等で組織するクレームコンシェルによる相談,②いざ弁護士にクレームの対応を依頼することとなった場合の弁護士費用(相談料,着手金,報酬金,訴訟費用等)の支払い等のサービスが提供されます。

弁護士はクレームに関する相談を受けることもありますので,このような保険の普及は非常に興味深いです。