司法試験のデジタル化

名古屋で交通事故案件を中心に取り扱っている弁護士の青山です。

最近のニュースで目にしたのですが、司法試験のデジタル化が進んでいるようです。

法務省の発表では、2026年を目途に、司法試験の受験にPCを導入する方針であるとのことです。

では、これまではどうだったのか?

司法試験は、短答式試験(マークシート式)と、論述式試験に分けられます。

短答式試験で合格点を満たした受験者のみ、論述式の答案が採点されます。

そして、この論述式試験は、これまで手書きで答案を作成しなければなりませんでした。

合計8科目ある試験科目について、一科目につき横A3判で8枚まで答案を書くことができ、3日間で8科目について、答案を作成します。

8枚マックスで答案を作成する各受験者が多かったので、その場合は3日間で最大合計64枚の答案を書くこととなります。

当然、答案を作成する側にも、採点する側にも負担がかかりました。

作成する側は3日間で最大64枚もの答案を手書きするのですから、手の疲労感が半端ではありません。

途中で疲労がたまってくると、書くスピードも落ちますし、文字もだんだん読みにくくなります。

しかし、精神力で書き上げます。

少しでも手の負担を少なくするように、文房具屋でボールペンや万年筆を買いあさり、試し書きをしたのが思い出されます。

また、どのようにすれば疲れずに正確な文字をかけるか、ペンの持ち方なども研究しました。

他方、採点する側も、文字が読みにくい答案の採点は非常に苦労します。

弁護士になってからは、手書きで文書を作成することはほぼないのですから、司法試験の答案をPCで作成できるようにすることは非常に好ましいと思います。

私が受験生であったのは10年以上前になりますが、字を書くことが苦手は私が受験生のうちに、PCでの答案作成が可能となってほしかったです(笑)

 

相続土地国庫帰属制度②

名古屋で交通事故案件を中心に取り扱っている弁護士の青山です。

全国的に40度近い猛暑が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

東海地方は、本日の午前中に梅雨明けした、との発表がありました。

学校も夏休みに入るちょうどよいタイミングでの梅雨明けですね。

直近の土日は、外出を控えたほうが良いといわれるほどの猛暑日でしたが、今後は暑さが落ち着くことを願います・・・。

お出かけの際には、熱中症に気を付けましょう。

さて、前にも書きましたが、相続や遺贈によって利用できない土地の所有権を取得してしまった場合に、法務大臣の承認により、土地を手放して国庫に帰属させることを可能とする制度でである相続土地国庫帰属制度をご紹介しました。

令和5年4月27日から施行されています。

利用ができない相続土地の処分にお困りの方は検討されるとよいかと思いますが、どのような土地でも国が引き取ってくれるわけではなく、対象外となる土地もあります。

具体的には、却下要件か、不承認要件に当たる場合には、対象外となります。

却下要件は、申請の時点で直ちに認められないこととなるものです。イメージとして、門前払いに近いものです。

例えば、土地の上に建物が建っている土地、担保権(抵当権等)や使用収益権(地上権、地役権等)が設定されている土地、他人による利用が予定されている土地(道路として利用されている、墓地内の土地、境内地等)、土壌が汚染されている土地、隣地との境界が明らかではない土地や所有権の範囲が明らかでない土地等が却下要件に当たります。

これに当たれば、申請しても直ちに却下されます。

不承認要件は、審査には入るものの、一定の要件に該当する場合に不承認となる場合があるというものです。審査には入る点で却下要件とは異なります。

不承認要件は、勾配・高さの崖があって、管理に過分な費用・労力がかかる土地、土地の管理・処分を阻害する有体物が地上にある土地、逆に除去しなければいけない有体物が地下にある土地、隣接する土地の所有者等との争訟が予想される土地、その他、通常の管理・処分に当たって過分な費用・労力がかかる土地等がこれに当たるとされております。

不承認要件の場合は、担当官により書面調査や実地調査は行われます。

その上で、不承認か否か判断されます。

却下要件や不承認要件に該当するケースは、思いのほか多そうですね。

別荘地などで一帯の土地を管理する管理組合があり、その管理組合への土地の管理費を一定額支払っているような場合等は、不承認要件に当たる可能性があります。

相続土地国庫帰属制度を利用しようとお考えの方は、一度、土地の所在地を管轄する法務局や地方法務局にお問い合わせいただいたほうが良いと思います。

 

相続土地国庫帰属制度の開始

名古屋で交通事故案件を中心に取り扱っている弁護士の青山です。

今回の記事は交通事故関連ではなく、相続分野に関連が深い話題となりますが、間もなく興味深い制度が始まりますので、ご紹介させていただきます。

相続土地国庫帰属制度です。

私は、以前、交通事故案件以外に相続案件を取り扱っていたこともあります。

そのなかで、相続財産の中に利用することが困難な土地が含まれており、その土地だけ手放したいが、相続放棄をすればそのほかの相続財産も全て放棄しなければならないことから、やむを得ず利用困難な土地も含め相続する、というケースがよく見受けられました。

しかしながら、利用できない土地であっても、土地の固定資産税や管理費はかかるため、相続人の負担となりますし、結局他に買い手もいないため、更に相続が発生することで当該土地の所有者が膨れ上がり、より処分が困難となるケースもありました。

今回の相続土地国庫帰属制度は、相続や遺贈によって土地の所有権を取得した相続人であれば申請が可能で(共有者全員で申請する必要があります)、法務大臣の承認により、土地を手放して国庫に帰属させることを可能とする制度です。

ただし、国庫帰属が認められないケースもあります。

令和5年4月27日より施行されます。

この制度により、相続により不要な土地を取得した方の負担の解消、所有者不明土地増加の歯止めにつながることが期待されています。

 

Youtubeと著作権

名古屋の弁護士の青山です。

今回は、興味深いなと思った最近の裁判例について少し触れます。

Youtubeはとても身近な情報ソースであり、私も見ることがあります。

このYoutubeで、長編の映画を編集して10~15分程度にまとめ、映画の全容がわかるような内容の動画がアップされたところ、映画の著作権者の著作権を侵害するとして、損害賠償が認められた裁判例が最近出ました。

映画等の著作物の著作権者には、著作権の内容として、翻案権、公衆送信権が認められます。

翻案権とは、著作物を翻訳、編曲、変形、脚色、映画化その他翻案する権利をいいます。

小説や漫画の映画化などが典型的です。

今回のYoutubeへアップされた動画も、映画の全容がわかるような形で10~15分に編集したものであり、翻案にあたると判断されました。

また、公衆送信権とは、その名のとおりで、著作物を公衆に送信する権利です。

今回のYoutubeへの動画アップは、この公衆送信権も侵害するとされました。

そして、このケースの損害額は、問題となった映画は、本来消費者がストリーミング形映画を視聴するには所定の料金を支払ってはじめて可能になることから、この料金を考慮して定める金額に、再生数を乗じて算定するのが相当であると判断されまし。

Youtubeがこれだけ広まっている中でこのような裁判例は今後も増えていくのではないでしょうか。

また、法規制も進んでい行くでしょう。

既存の映画等の作品を題材にした動画をYoutube等にアップする際には、他人の著作権を侵害していないか、注意が必要ですね。

民法改正

名古屋で交通事故案件を中心に取り扱っている弁護士の青山です。

民法の重要な改正がありました。

嫡出推定の制度を見直す改正民法が、12月11日参院で可決され、成立しました。

改正民法が施行されるのは2024年夏ころとのことです。

これまでは、女性が婚姻中に懐胎した子どもは夫の子どもと推定され、離婚後300日以内に生まれた子どもは前夫の子供と推定されました。

そして、女性が離婚後に再婚した場合、再婚後200日経過後に生まれた子どもは現夫の子どもと推定されました。

この嫡出推定の制度は古く、明治時代に制定された民法がそのまま現代まで続いておりました。

このような嫡出推定の制度から、離婚から300日以内、かつ再婚から200日以降に生まれた子どもは、両方の夫の子どもの推定を受けてしまいます。

このような推定の重複を避けるために、現行法では女性は離婚後100日間は再婚が禁止されており、男女平等の原則に反する等でこれまで多くの議論を呼んでおりました。

今回の民法改正により、離婚から300日以内に生まれた子どもでも、女性が再婚後なら現夫の子と推定されるようになりました。

これにより、推定の重複の問題が解消されたため、女性の再婚禁止期間は撤廃されることとなります。

侮辱罪が厳罰化されました。

名古屋で交通事故案件を中心に取り扱っている弁護士の青山です。

2022年7月7日、侮辱罪を厳罰化した改正刑法が施行されました。

改正前の侮辱罪に関する刑法231条は、「拘留又は科料に処する」と定めていました。

拘留とは、1日以上30日未満として刑事施設に身体を拘束することです。

また、科料は1000円以上1万円未満のペナルティーとしての金銭支払いです。

これを見ても分かるとおり、侮辱罪は刑法の中でも極めて軽い法定刑でした。

しかしながら、近年のインターネットやSNSでの誹謗中傷により、自殺をする方が出たり、タレントや著名人が日常的に被害にあう等、インターネット等による誹謗中傷の問題は深刻化していました。

それを受け、今回の厳罰化に至りました。

今回の改正で、侮辱罪の法定刑は、上記の拘留及び科料に加えて1年以下の懲役または禁錮、もしくは30万円以下の罰金となりました。

改正前と比べ、相当に厳罰化されたことが分かります。

また、今後は、このような侮辱行為に対し、民事での損害賠償請求も増加していくでしょう。

改正前の侮辱罪が制定されたのは明治時代であり、不特定多数の人が目にし情報の永続性もあるインターネットがある現代とは、侮辱行為のもたらすダメージが全く違います。

今回の刑法改正で、法的規制がようやく時代に追いついてきたと言われており、今後はツイッター等での発言の際も、以前にも増して注意を要することになりそうです。

 

コロナ対応に関する裁判例

名古屋で交通事故案件を中心に取り扱っている弁護士の青山です。

コロナの感染者も徐々に落ち着きつつある今日この頃ですが、5月に東京地裁で注目すべき判決が出ました。

新型コロナウイルスに対応するための改正特別措置法に基づき、2021年1月に出された緊急事態宣言の際、東京都から午後8時までの時短営業の要請を受けたが拒否したことを理由に、飲食チェーン店が東京都から時短命令を受けました。

この時短命令が営業の自由を保障した憲法に違反するとして、飲食チェーン店を経営する会社が東京都に損害賠償を求めたのが上記の裁判です。

この点、損害賠償が認められるためには、上記の時短命令が「違法」で、かつ、東京都に「故意」または「過失」が認められなければなりませんが、上記の判決は、都が時短命令を出した時点での諸事情を考慮して、特に必要があると認められないにもかかわらず出された命令であるとして、「違法」であると認めました。

もっとも、専門家で構成される当時の都のコロナ対策審議会でも命令が必要だとされていたことや、非常事態であり先例がなかった点などを考慮して、都が時短命令が必要だと判断してもやむを得なかったとして、「過失」がないと判断し、賠償は認められませんでした。

コロナ禍という前例のない非常事態で出された様々な措置や処分の適法性・妥当性について、コロナ禍が就職に向かいつつある中、今後このような裁判例等が増えていくと思われます。

注目したいと思います。

成年年齢が改正されました

名古屋で交通事故案件を中心に取り扱っている弁護士の青山です。

成年年齢を18歳に引き下げることを内容とする「民法の一部を改正する法律」が2022年4月1日から施行されました。

これまで20歳が成年年齢とされていましたが、選挙への参加その他の場面で18歳、19歳の若者も成人として扱うことが適当ではないかという声があがっていたことも踏まえ、明治時代以降の20歳という成年年齢が今回改正されました。

これにより、2022年4月1日の時点で18歳以上20歳未満の方は、その日に成年に達することになります。2004年4月2日生まれ以降の方は、18歳の誕生日に成年に達することになります。

成年年齢の引き下げにより、18~20歳の方は、単独でできることが増えます。

たとえば、親の同意を得ずに様々な契約をすることができるようになります。

アパートを借りる、クレジットカードを作成する等の契約は、自分でできるようになります。

携帯電話も自分で購入することができるようになります。

10年有効パスポートの取得等も可能になります。

他方で、成年年齢が引き下げられても、お酒やたばこに関する年齢制限は変わりません。

また、公営のギャンブル等も20歳未満ではできません。

その他には、成人式を20歳の方を対象にするのか、18歳の方を対象にするのか等、今後の要検討事項もあるようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新年

新年あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。

当事務所は年明け1月4日から業務を開始いたしました。

新規のご相談を随時受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。

 

ワクチン接種

名古屋で交通事故案件を中心に扱っている弁護士の青山です。

先日、コロナワクチンの2回目の接種が終了しました。副反応はありましたが、一般的なものでした。

9月中旬の現在、毎日何千人もの感染者が出ておりますが、徐々に減少している傾向にあるようです。

交通事故の相談は電話でお受けすることもできますので、感染が心配で外出を躊躇してしまう方も、一度お電話ください。

 

軽微事故と弁護士への相談

名古屋で交通事故案件を中心に取り扱っている弁護士の青山です。

今年の夏も暑さが厳しいですね。

名古屋は7月末~8月に入り、連日35度以上の異常な暑さが続いています。

先日、東京オリンピックも終了しました。

コロナの第5波が来ているといわれている中で開催されましたが、開催の是非をめぐっては賛否両論あり、私自身も感染の拡大を危惧する気持ちはありましたが、やはり、実際にスポーツを見ると何度も感動させられたことは否定できません。

日本人のメダルラッシュはすごかったですね。

私は個人的に男子バスケットボールを応援しておりましたが、残念ながら予選突破なりませんでした。

しかし、選手の気持ちが伝わってくる試合ばかりで、2019年に開催されたバスケットボールのワールドカップの頃と比べると、素人目に見ても、日本チームが確実にレベルアップしているのを感じました。

さて、私は、猛暑に夏バテしそうになっておりますが、交通事故の新規相談は随時受付中です。

私が日ごろよく感じるのは、軽い交通事故だった場合、「このくらいの事故で弁護士に依頼してもいいのか?」と悩む方が意外と多いということです。

確かに、あまりに軽い事故ですと、人損(例えば、慰謝料の増額交渉)ではあまりお役に立てないこともあります。

しかし、その判断もご自身でするのは難しいと思いますので、「弁護士が入ることでプラスになる可能性があるのか」だけでも一度ご相談ください。

また、軽い事故でも、物損の過失割合の交渉等であれば、弁護士がお力添えできる場合もあります。そして、弁護士費用特約にご加入であれば、弁護士費用も気にする必要がありません。このような場合も、一度ご相談下さい。

暑さとコロナに負けず、弁護士業務に励んでいきます。

 

新事務所オープン情報

GWも明けました。

弁護士法人心の新事務所情報をお伝えします。

まずは、弁護士法人心東海法律事務所!

こちらは、旧弁護士法人心名古屋みなと法律事務所が、イオンモール名古屋みなとが閉店したことに伴い、移転した事務所となります。

弁護士法人心東海法律事務所は名鉄太田川駅から徒歩1分の便利な立地にあります。

旧名古屋みなと事務所とも比較的近い場所にございますので、旧名古屋みなと法律事務所にご相談をお考えだった方は、是非東海法律事務所にご相談ください。

弁護士法人心東海法律事務所の詳細はこちら

続いて、大阪法律事務所!

関西地区では、京都法律事務所に続き2店舗目となります。

これまでも、関西地区のお客様はいらっしゃるのですが、東海地区、関東地区に加えて、関西地区にも事務所が増えたことで、関西にお住いの方にも弁護士法人心の法的サービスをますます拡充できるものと思います。

大阪法律事務所の所在地は、大阪駅 徒歩5分、北新地駅徒歩1分、東梅田駅徒歩2分の便利な立地です。

大阪及び関西地区の方、弁護士にご相談をお考えの際は、ぜひ、弁護士法人心大阪法律事務所にご相談を!

弁護士法人心大阪法律事務所の詳細はこちら

なお、私は引き続き名古屋にて交通事故被害者様のサポートをしていきたいと思います。

新事務所オープン!

名古屋で交通事故案件を中心に取り扱っております、弁護士の青山です。

弁護士法人心で新事務所が続々オープンしております!

まずは、横浜法律事務所!

弁護士法人心横浜法律事務所の詳細はこちらへ

横浜駅きた東口Aを出て、徒歩3分のアクセス便利な立地です。

横浜で弁護士をお探しの方は、是非、弁護士法人心横浜法律事務所にご相談ください。

次に、京都法律事務所!

弁護士法人心京都法律事務所の詳細はこちらへ

京都駅 出入口9を出て、徒歩3分の好立地です。

関西方面にも進出いたしました。

京都及びその近辺で弁護士をお探しの方は、是非、弁護士法人心京都法律事務所にご相談ください。

おかげさまで、関東、中部、関西と主要都市を網羅しつつあります。

当法人を頼ってくださる依頼者様のおかげです。

今後も、弁護士法人心をよろしくお願いいたします!

話は変わりますが、新しく自動車の購入をされた場合、あるいは、自動車保険の更新をする場合、弁護士費用特約はつけておられますか?

弁護士費用特約も数年前に比べ、かなり普及してきたように思います。

弁護士費用特約を付けていれば、万一事故に遭われた際、弁護士費用を保険会社が支払ってくれます。

また、弁護士費用特約を使用しても、次年度以降の保険料が上がる等のデメリットはありません。

事故は、どれだけ気を付けていても起こり得るものです。

後ろから追突を受けるなどの完全な貰い事故もあります。

このような万一の際、安心して弁護士に依頼できるよう、弁護士費用特約を付けていただくことをお勧めいたします。

持続化給付金に関する裁判例

名古屋で交通事故案件を中心に取り扱っている、弁護士の青山です。

新型コロナウイルス関連で、最近、注目すべき裁判例が出ました。

新型コロナウイルス対策で、中小企業や個人事業主に対して給付されたいわゆる持続化給付金が、差し押さえの対象とならないと判示された裁判例です。

持続化給付金は、令和2年5月1日から申請が開始され、新型コロナウイルスの影響で売り上げが減少した法人や個人事業主を対象に、法人の場合は最大200万円、個人事業主の場合は最大100万円支給されるというものです。

この裁判例の事案では、個人事業主の女性が、持続化給付金の交付として、国から自分の口座に100万円の送金を受けたのに対し、消費者金融が同口座の100万円を差し押えたというものです。

これに対し、某地方裁判所は、持続化給付金の差押を禁じる法律はないが、持続化給付金は事業の再起の糧にすることが目的で、個人事業自身がこの持続化給付金を確保できなければ持続化給付金の目的を実現することが困難であるとして、差押えを禁止する決定を出しました。

なお、法人や個人事業主等に限らず、世帯主に対し家族1名につき一律10万円が支給される特別定額給付金には差押えを禁じる法律がありましたが、持続化給付金にはなかったため、司法判断が先行しました。

この裁判例は、評価されているようです。

もともと、債務者の生活上必要不可欠な財産や一定額以内の現金等は、民事執行法により差押えが禁止されております。

持続化給付金も、コロナの影響で売り上げが下がった事業者にとって、事業の継続の上で欠くことのできない財産と評価しうるということでしょう。

私自身も、この裁判例は合理的なものだと思います。

 

栄法律事務所オープン!

名古屋で交通事故案件を中心に取り扱っている、弁護士の青山です。

名古屋の中心地、栄に弁護士法人心の13拠点目となる、弁護士法人心栄法律事務所がオープンしました!

松坂屋本館7Fで、地下鉄栄駅の16番出口から徒歩5分、矢場町駅の地下鉄から直通という超、好立地です!

これで、名古屋市内では、本部、名古屋法律事務所、名古屋みなと法律事務所につぎ、4拠点目となります。

名古屋市在住、名古屋近郊にお住いの皆様へ、法的サービスをますます充実させていきますので、弁護士法人心を今後ともよろしくお願いいたします。

弁護士法人心栄法律事務所の詳細はこちら

 

話は変わりますが、コロナウイルスの第3波(?)が猛威を振るっております。

第1波や第2波のときよりも、一日の感染者が比べものにならないくらい多いですね。

また、気温が寒いからか、重症者も多く出ております。

例年であれば、年末は忘年会であったり、年が明ければ新年会、親族との集まりなど、楽しいことが多いこの季節ですが、今年はそうもいかないですね。

当法人も忘年会・新年会の予定は現在のところなしです。

また、めちゃくちゃ寒い中、換気のために窓を開け放って業務しています。

この生活、いつまで続くやら・・・と気持ちが萎えそうなところを、依頼者様のために奮い立たせております!

 

他方で、海外ですが、ワクチンの接種が間近であるという前向きなニュースもあります。

来年の、できれば早い時期に、コロナが収束することを切に願います。

 

なお、交通事故の法律相談は、外出が心配な方でも、電話等で乗ることが十分に可能です。

お気軽にお問い合わせ下さい。

 

 

コロナと2020年度司法試験,司法修習

弁護士の青山です。名古屋で交通事故案件を中心に取り扱っています。

朝晩の冷え込みが強くなりましたが,皆様いかがお過ごしでしょうか。

新型コロナウィルスも,寒い時期のほうが重症化する可能性が高いという話も聞いたことがあります。

体調管理には万全を尽くしたいですね。

さて,毎年この時期は,司法試験の合格発表があり,合格した方は,裁判官,検察官,弁護士の適性を見極めると同時に実務研修をする司法修習が,例年では12月に開始されますので,その準備をバタバタと始めることではないかと思います。

しかしながら,2020年は新型コロナウイルスの影響で,司法試験の実施や,司法修習にも影響が出ています。

まず,司法試験は例年5月の中旬に中一日の休日を挟んで4日間かけて実施されますが,今年は緊急事態宣言が出されている状況下でしたので,延期され,8月中旬に実施されました。

そして,合格発表も,例年であれば9月の中旬ですが,2020年度の合格者は,2021年の1月20日に発表とされています。

このような試験の延期等は,試験の日に実力をピークに持ってくるために,一年かけて調整をしてきた受験生にとって,本当に辛いと思います。

また,2020年度の合格者の司法修習の開始も,通常は2020年の12月ですが,2021年の3月開始となりました。

コロナの影響にも負けず合格を勝ち取った2020年度合格者の皆様には,今後,是非,弁護士,裁判官,検察として活躍していただきたいものです。

私も,コロナには最大の注意を払いつつ,弁護士として,交通事故に遭われた方へのお力添えに全力を注ぎます。

 

弁護士法人心千葉法律事務所オープン!

弁護士の青山です。

この度,弁護士法人心の千葉法律事務所がオープンいたしました!

千葉駅から徒歩1分のアクセスが便利な場所にあります。

これで,千葉県内では柏法律事務所について2店舗目になり,弁護士法人心全体では12店舗目になります。

千葉県在住の皆様により充実したリーガルサービスを提供してまいります。

千葉県在住で弁護士をお探しの際には,是非,弁護士法人心千葉法律事務所にご相談ください。

なお,お車でお越しの方には,駐車券のサービスもございます。

弁護士法人千葉法律事務所のホームページはこちら

 

ところで,最近,交通事故案件において,注目すべき最高裁判例が出されました。

高次脳機能障害など,重度の後遺障害が残った案件で,将来にわたり後遺障害逸失利益が発生する場合,その定期金賠償を認める判例です。

これまでは,後遺障害逸失利益が支払われる場合,将来にわたり発生する分も一時金として一括で支払われ,その際将来にわたり発生する分を現時点にて受け取ることとなるため,中間利息を控除するという扱いが慣行となっておりました。

今回の最高裁判例は,後遺障害逸失利益を請求する場合において,一時金ではなく,中間利息の控除が不要である定期金による賠償を,一定の事情のもとに認めるという内容です。

詳しくは,また追ってご紹介したいと思います。

 

 

四日市法律事務所オープン!

2020年6月から,弁護士法人心の四日市法律事務所がオープンいたしました!

近鉄四日市駅の西出口から1分のアクセス便利な場所にございます。

今後は,四日市近辺にお住まいの方にも充実した法的サービスが提供可能になりますので,四日市近辺にお住まいの方は,お気軽に弁護士法人心四日市法律事務所にお問い合わせ下さい。

弁護士法人心四日市法律事務所のホームページはこちら

法務局で自筆証書遺言の保管開始

名古屋で弁護士をしております,青山です。

将来,自分の死後,自分の財産の分配の仕方で,大切な人々が不要な争いをすることがないよう,遺産の分割方法等を定めた遺言を作成しておくことは非常に重要です。

最近では,遺言書の作成を弁護士に依頼する方もますます多くなっています。

弁護士として遺言書作成のご相談を受けた場合,安全性を重視して,公証人が関与して厳格な方式で作成され,原本が公証役場で保管される公正証書遺言をお勧めすることが多いです。

もっとも,様々なルールはありますが,公証人を介さず自分で作成することができる自筆証書遺言のほうが簡易的であり,こちらが選択されるケースもあります。

これまでは,公正証書遺言のほうが,第三者によって遺言書を隠されたり,破棄されたり,内容を勝手に書き換えられたりするリスクが少ないといわれていきましたが,令和2年7月10日から,全国の法務局で,自筆証書遺言を保管する制度が開始されます。

手数料等が法務省から発表され,保管の申請は1件3900円,原本の閲覧は1700円,モニター(画像)の閲覧1400円とのことです。

今後は自筆証書遺言も安全性が高まり,利用しやすくなるのではないでしょうか。

遺言に関するご相談をお考えの方はこちら

民事訴訟のIT化

民事訴訟のIT化がめざましく進んでいます。

従来,裁判の手続きは,裁判の期日に弁護士や当事者が裁判所に出廷するのが原則でした。なお,一方当事者が遠方である等出頭するのが難しい事情がある場合に,電話会議システムにて裁判期日を行うことはあります。

ところが,最近の民事訴訟のIT化では,クラウドを利用してWEB上で裁判期日を行うというものです。

WEB上で裁判期日を行うことができるため,裁判官と弁護士や当事者が顔を見ながら話をすることができ,ファイルを見ながら話をしたり争点整理をすることができるという点で,従来よりも迅速で充実した審理を行うことができるといわれています。

諸外国では導入が相当進んでおり,日本は遅れている面があるのは否めないようです。

法曹関係者への周知などで課題があるといわれていて,各地の弁護士会等でも研修が行われております。

当法人でも,内部研修で取り上げられておりました。

民事訴訟のIT化で,これまで例えば遠方にいたり,忙しいなどの理由で裁判所に出頭して証言することが困難な証人なども,WEB上で,裁判官が見る中で証言をすることができようになる等,うまく行けば大きなメリットがあります。

時代ですね。

弁護士として時代に遅れないよう,しっかりと研鑽を積んでいきたいです。