預かり金ビジネスの難しさ

名古屋の弁護士の小島です。

高齢者の方から,身元保証費用や死後の葬儀費用に充てる目的で,多額の預託金を有していた日本ライフ協会ですが,民事再生を申請した後,福岡県にある「一般社団法人えにしの会」に譲渡されることが決まったようですね。

朝日新聞に記事が掲載されていました。

私たち弁護士も,お客様から預かり金としてお金を預かることがあります。

しかし,これはあくまでも「お客様のお金」なので,弁護士の売上になるわけではありません。当然のことですが。

ただ,残念なことに,専門家であっても,預かり金を流用するケースが後をたたないため,日本弁護士連合会では,「預かり金は別に口座を作ること」というルールを設けています。

報道を見ていると,今回の日本ライフ協会も,第三者にお金を預ける,という目的で当初は運用されていたようですが,すぐに二者間契約になってしまったようですね。

預かり金ビジネスは,「預かり金は売上ではない」という当たり前のことが守られるかどうかは,受託者の裁量に委ねられてしまうという非常に難しい側面を持っています。

利用される方は,口座を売上口座とは別にしているか,第三者に預かってもらったという証明書を発行できるか,など,自ら十分に注意することが大切です。

 

弁護士の情報収集

仕事柄,最新の法改正や裁判例,解釈論,業界の動きに触れる必要があるため,情報収集を日々していますが,難しいもんですね。

たいていの情報は,裁判例→講演→専門雑誌→書籍の順に更新されているように思いますが,書籍になる頃には,もうすでに最新の議論から遅れていることもあり得るので,結局,ネットで他の弁護士や某有名裁判官のTwitterを頻繁にチェックしています。

もう少し効率よく情報収集したいですね。