交通事故の被害相談 by 弁護士法人心 名古屋駅法律事務所

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赤字会社の経営者の基礎収入について

  • 文責:弁護士 上田佳孝
  • 最終更新日:2019年11月28日

1 基礎収入とは?

基礎収入は,休業損害および後遺障害逸失利益を算定する際に問題になります。

①休業損害は,被害者が治療期間中に,休業し,または,十分に稼働できなかったことによる収入の減少を意味し,②後遺障害逸失利益は,交通事故により身体に後遺障害を残し,労働能力が減少したために将来発生するであろう収入の減少を意味します。

そして,休業損害は,収入日額(基礎収入から日額を認定します。)×休業日数で算定され,後遺障害逸失利益は,基礎収入×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数で算定されます。

このように,両者とも基礎収入をもとに事故後の収入の減少を把握するため,休業損害及び後遺障害逸失利益の算定においては,基礎収入がいくらなのかが問題となります。

端的に言ってしまうと,基礎収入とは,事故に遭わなければ得られたであろう年収と理解していただくとよいと思います。

2 参考にされる基礎収入

個人事業主の場合,基礎収入は確定申告書の控え,納税証明書,課税証明書などの所得金額により把握します。

確定申告書の控えなどで基礎収入を把握する場合は,原則として交通事故に遭った前年度のものを参考にします。

たとえば,令和元年に交通事故に遭われた被害者の休業損害を算定する場合は,平成30年の確定申告書の控えに記載されている所得を参考に基礎収入を把握します。

3 赤字会社の経営者の場合

では,赤字会社の場合は,確定申告書の控え上ではマイナスの所得額ということになっていることから,休業損害や後遺障害逸失利益は生じていないとされ,損害の発生が認められないのでしょうか。

会社の場合,所得は,簡単に示すと売上から経費を差し引いた金額となります。

そして,経費には事業を休んでいる間も発生し続ける家賃や減価償却費などの固定経費と事業を休んだことにより発生しなくなる消耗品代などの流動経費があります。

赤字経営の場合でも,事業を休んだことで売り上げは減少するなか,家賃等の固定経費は発生し続けるため,赤字が拡大したという意味で損害が発生していると考えることもできます

そのため,休業損害の収入日額を算定するに際しては,固定経費(家賃,光熱費など)を加算して基礎収入を認定する方法があります。

また,逸失利益の基礎収入を算定するに際しては,少なくとも同年齢・同職種程度の収入を得る蓋然性があることが立証できれば,賃金センサスを参考に基礎収入を判断してもらえることもあります。

ですので,赤字経営であるからといって,休業損害や逸失利益が必ずしも認められないわけではありません

4 弁護士へのご相談

とはいえ,赤字経営の場合の休業損害や逸失利益が生じるか否かはその計算方法や立証方法が難しいものになります。

ですので,まずは弁護士までご相談ください。

弁護士法人心の事務所は,名古屋駅から徒歩圏内にございますので,まずはフリーダイヤル(0120-41-2403)までお電話ください。

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きちんと立証するために

交通事故によってケガをすると,ケガの程度によっては会社を休まざるを得なくなることもあります。

また,交通事故によって後遺症が残ってしまった場合には,それによって以前のようには働けなくなってしまい,収入が減少してしまうこともあります。

そういった交通事故による逸失利益を計算する時には,基礎収入を参考にすることになります。

当ページでは,「赤字会社の経営者の休業損害や逸失利益はどうなるのか」ということについて,ご説明しております。

結論から言えば,赤字経営でも休業損害や逸失利益が生じることはあります。

ですが,だからといって安心はできません。

「立証ができなくて生じなかった」いうことにならないよう,きちんと状況を把握し,立証していく必要があります。

また,経営者の方の休業損害や逸失利益自体,複雑なものですから,赤字会社でなかったとしても,適切に賠償してもらうためには,きちんと弁護士に相談をしておいたほうがスムーズかと思います。

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