中心性脊髄損傷

中心性脊髄損傷とは,脊髄の中心部(灰白質と白室内側部)の損傷であり,神経症状の出方に特徴があるとされています。

中心性脊髄損傷は,頸椎の過伸展外力により生じることが多いとされており,運動麻痺などの症状は下肢と上肢を比較すると上肢の方が強いことが特徴とされています。

運動麻痺や痺れが両上肢に常時発生しているようであれば,頚髄の中心性損傷が疑われるこになります。

 

中心性脊髄損傷は脊髄の脱臼や骨折がなくとも生じるためその診断はX線検査やCTだけではできません。

骨折や脱臼のない中心性脊髄損傷における診断には,唯一病変を証明できるMRI検査が必要不可欠です。

そのため,交通事故等により首に外力が加わり,両上肢に痺れ等の症状が生じている場合は,急性期においてT2強調画像において髄内の信号変化を確認しておくことが重要となります。

 

急性期においてT2強調画像によるMRI検査を受けていない場合,事後的にに中心性脊髄損傷を立証することは難しく,いわゆるむち打ちとの鑑別は困難となります。

中心性脊髄損が疑われる場合には,早期に適切な検査を受けることは何よりも重要となります。

 

 

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