交通事故に遭ったことで,歯を失ってしまうことがあります。
歯を失ってしまった場合に考えられる治療方法としては,①義歯,②ブリッジ,③インプラントがあります。
この中で,インプラント治療は比較的高額となるため,その治療方法の選択が適当なのかが争われ,場合によっては,インプラントの治療費について賠償を受けられないことがあります。
どの治療方法が適当かを判断する要素としては,①咬合能力,②審美性,③長期安定性,④治療によるリスクを総合的に勘案して判断されます。
例えば,前歯を失い,歯槽骨などが委縮している場合,単純な義歯では審美性の回復が得られず,咬合能力の回復も得られない可能性があります。
ブリッジでは,治療の際に欠損した歯の両隣の歯を削る必要があるところ,両隣の歯が健康な歯である場合,その歯の寿命を縮めることになる可能性があります。
インプラントは咬合能力などの面で優れている一方,手術の際に神経や血管を損傷するリスクや歯槽骨の状態によってはインプラントの安定を得られない可能性があります。
どの治療方法もメリットとデメリットがあるため,交通事故により,歯を失ってしまった場合,どのような治療方法が適当なのかは,審美性,咬合力などの観点から,しっかりと検討する必要があります。
そして,治療費について,賠償を得るためには,医師がなぜその治療方法を勧めるのか,しっかりと把握しておくことが重要となります。
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