賃借権設定の登記と和議と

私が扱っている事件で,賃借権が登記された事件がありました。

 

賃借権とは,そのまま土地や建物を借りる権利のことですが,これは,登記することが出来ます。

登記しなくても第三者に対抗できるため,登記されないことがほとんどで,私の弁護士業務の中でも,ほとんど見たことはありません。

 

昔の借地法時代の登記であり,支払い期や存続期間等について記載がされております。

原因日付と受付日付の間に数年間の期間があるなど,当時の事情を想像してしまう内容です。

 

その登記簿の中で,和議という言葉も出てきました。

和議とは,話し合いのこと,,,ではなく,今でいう民事再生手続の前身となる手続きです。

 

2000年に廃止されました。

 

せっかくなので,和議法の1条を引用しようと思いましたが,現在施行されていない法律であるため,法令データベースの検索で出て来ませんでした。

 

その代わりに,民事再生法の1条を引用します。

第一条 この法律は、経済的に窮境にある債務者について、その債権者の多数の同意を得、かつ、裁判所の認可を受けた再生計画を定めること等により、当該債務者とその債権者との間の民事上の権利関係を適切に調整し、もって当該債務者の事業又は経済生活の再生を図ることを目的とする。」

ご覧いただいてわかる通り,民事再生手続きは,再生計画を定めるなどにより,事業や経済生活の再生を図る手続きで,典型的には事業の再建を目的とする手続です。

これに対して,破産は清算を目的とする手続きであり,1条には以下の通り規定されています。

「第一条 この法律は、支払不能又は債務超過にある債務者の財産等の清算に関する手続を定めること等により、債権者その他の利害関係人の利害及び債務者と債権者との間の権利関係を適切に調整し、もって債務者の財産等の適正かつ公平な清算を図るとともに、債務者について経済生活の再生の機会の確保を図ることを目的とする。」

こちらは,公平に清算し,経済生活の再生の機会の確保を図ることを目的としています。