限定承認について①

最近,限定承認についてのご相談が多い
 最近,名古屋等でご相談をお受けしていると,以前より「限定承認できるか相談したい」とおっしゃる方が多くなった気がします。
 ひょっとしてテレビか雑誌で,限定承認についての特集でもされたんでしょうか。
 それくらい,最近ご相談が多いです。
 ただ,実際の限定承認の手続についてご説明を差し上げると,割と想像されていたような手続と違うと感じられる方が多いようで,積極的に利用したい,ということで実際に弁護士にご依頼される段階まで進まれる方はほとんどいらっしゃいません。
 これは,限定承認自体が,民法の規定を読んでもなかなか分かりづらいことや,税金の点で考慮しなければならない点もあったりすることが原因ではないかと思います。
 そこで,限定承認についていろいろと書いてみたいと思いますので,ご参考にしていただければと思います。

相続における三つの選択肢
 限定承認というのは,相続をする際の選択肢のひとつです。
 「限定」承認というくらいですから,限定しない単純な承認もあるはずで,それらの他の選択肢と比較することで,限定承認がどのような手続かイメージす安くなると思います。
 まず,相続というのは,亡くなった方の亡くなった時点での財産(相続財産)を,相続人が,包括的に引き継ぐことです。
 選択肢としては,上で少し触れた「単純承認」,「限定承認」と,「相続放棄」の三つがあります。

 単純承認とは,その名のとおり,相続財産の全てを,相続人が無限定に引き継ぐことです。
 つまり,単純承認を選択した相続人は,仮に亡くなった方に,プラスの財産を超える借金があって,相続財産がトータルでマイナスになるような場合も,全ての借金を引き継ぐことになります。
 逆に,相続放棄は,すべての相続財産の引き継ぎをしないことです。
 この場合は,亡くなった方の借金を支払う必要はなくなる代わりに,プラスの財産も一切引き継げなくなります。
 限定承認は,相続人が,相続によって取得する財産のうち,プラスのものの範囲内でのみ,限定的に,なくなった方の債務を引き継ぐ,ということです。
 次回は,他の選択肢との比較で,限定承認の利点と不利な点を考えてみます。
以上