改正民法と倒産処理④

名古屋で民事再生事件等の倒産処理事件を取り扱っている弁護士の橋場です。
本日は,前回に引き続き改正民法についてお話しいたします。
今回のテーマは保証契約です。

1 改正の概要

①個人保証の制限

事業性の借入れにつき保証契約を締結するに際し,公正証書を用いることが求められるようになりました(改正法465条の6)

これは,事業性の借入れは高額に上ることが多く,安易に保証人となってしまうことを防止することを趣旨としています。

改正民法の施行日は原則として2020年4月1日ですが,保証契約の意思表示を行うための公正証書の作成の嘱託は2020年3月1日から行うことができます(改正民法附則21条)。

なお,保証人になろうとする者が,主債務者が法人である場合の経営者である場合等の一定の例外事由が設けられています。

 

②情報提供義務

事業性の借入れにつき保証契約を締結するに際し,主債務者は保証人に対して主債務者の財務状況を開示することが求められるようになりました(改正法465条の10第1項)。

この情報提供義務に違反して保証契約が締結されたとしても,保証人は契約を取り消すことができます(改正法465条の10第2項)。

なお,情報提供義務は保証契約締結時だけでなく,契約の締結後にも認められます(改正法458条の2)。

 

③個人を保証人とする貸金等根保証契約の極度額や元本確定事由の規律の適用範囲の拡張

改正前民法では,個人を保証人とする貸金等根保証契約(債務の範囲に金銭の貸渡しまたは手形の割引を受けることによって負担する債務が含まれる根保証)において,極度額や元本確定事由について規定がありました。

改正法においては,個人を保証人とする貸金等根保証契約以外の個人根保証についても,同様の規律が適用されるようになりました。

 

④連帯保証債務の付従性

改正前民法においては,連帯保証人への「請求」により,主債務の時効を中断させることができました。

しかし,改正法においてはこれが認められなくなりました(改正法441条,458条)。

 

2 まとめ

改正民法は,これまでの判例実務を明文化しただけの部分がある一方で,実務に大きな影響があると考えられる改正が含まれる部分もあります。

問題が顕在化するのは少し先のことかも知れませんが,これまでどおり研鑽を積んでいきたいものです。

 

 

 

 

改正民法と倒産処理③

名古屋市で自己破産事件等を取り扱っている弁護士の橋場と申します(弁護士法人心の自己破産サイトはこちらから)。
本日は,前回に引き続き,改正民法と倒産処理について考えていきます。
今回は債権譲渡について改正部分を確認していきます。

1 改正前の債権譲渡に関する規律

債権譲渡は原則として自由に認められることを前提に,当事者が債権の譲渡を禁止する合意をすること(譲渡禁止特約といいます)が可能であることを規定していました。

これに違反した債権譲渡は,債権の譲受人が譲渡禁止特約の存在を知っていたか,知らなかったことにつき重い過失があった場合には無効であると考えられていました。

債務者側は,債権の譲受人が譲渡禁止特約の存在を知っていたか,知らなかったことにつき重い過失があったかどうかが不明である場合,債権者不確知を理由とした供託ができるとされていました。

債権者不確知による供託は,債務者に過失がある場合には認められないため,供託の効果が認められない場合に債務者が不安定な地位に置かれるおそれがありました。

 

2 改正法による規律

当事者が債権の譲渡を禁止する合意をすることを「譲渡制限の意思表示」と定義し,これに違反する債権譲渡も有効であるとしました(改正法466条2項)。

ただ,債権の譲受人が譲渡制限の意思表示の存在を知っていたか,知らなかったことにつき重い過失があった場合には,債務者は履行を拒否できるとされました。

なお,債務者としては,譲渡人に債務の支払いを行うことで免責されますし,譲受人に支払ってしまうという選択もできるようになりました。

ところで,改正法を前提とすると,債務者が譲渡制限の意思表示を知る譲受人への履行を拒絶しつつ,譲渡人にも支払いを行わないという事態が生じることになります。

これをケアするため,譲受人は,たとえ譲渡制限の意思表示を知って債権を譲り受けたとしても,債務の履行の催告を行い,相当の期間内に債務者が譲渡人に債務の履行を行わない場合には,債務者に対する履行を請求できることとなりました。

供託については,「譲渡制限の意思表示」がなされた債権が譲渡された場面おいて,債務者は自身の過失の有無にかかわらず,譲渡された金銭債権の全額に相当する金銭を債務の履行地に供託できるとされました(改正法466条の2第1項)。

 

3 破産手続きへの影響

譲渡人に破産手続開始決定がなされた場合,債権譲渡の第三者対抗要件を備えた譲受人は,たとえ「譲渡制限の意思表示」を知っていたとしても,債務者に対し供託を請求できます(改正法466条の3)。

そして,供託された金銭につき還付を請求できるのは譲受人のみです(改正法466条の2第3項)。

つまり,改正前は譲渡禁止特約付きの債権は譲渡人の破産財団を構成し,破産者の債権者への配当に充てられる可能性があったといえましたが,改正法を前提とすると,「譲渡制限の意思表示」があった債権は譲渡人の破産財団を構成しないと考えられるのです。

債権譲渡は事業者が資金繰りをつけるためになされることが多く,事業者破産の事例において今回の改正は大きな影響を与える可能性があります。

 

改正民法と倒産処理②

名古屋で破産事件を含む倒産処理業務を取り扱っている弁護士の橋場と申します(弁護士法人心の自己破産サイトはこちらから)。

本日は,前回の記事に引き続き,改正民法のうち,消滅時効の期間,中断,停止に関する問題の一部について触れたいと思います。

1 改正の概要

①改正前民法

改正前民法では,消滅時効の期間のリセットのことを「中断」と規定しており,一定期間消滅時効の期間を進めないことを「停止」と規定していました。

また,仮差押えや仮処分といった,未だ権利が確定していない段階での行為にも消滅時効の期間のリセットの効果(「中断」)が認められていました。

債権の消滅時効は基本的には10年でしたが,一部の債権については1年~3年を消滅時効の期間としていました。

さらに,商事債権の消滅時効の期間は5年とする商法の規定がありました。

②改正法

改正法では,改正前民法の「中断」が「停止」がそれぞれ「更新」「完成猶予」という記載に改められ,その効果の意味がわかりやすくなりました。

また,仮差押えや仮処分といった未だ権利の確定が未了である段階の行為は,一定期間消滅時効の期間を進めない効果が認められるにすぎなくなりました。

イメージとしては,債権者が権利を行使の意思があることを表明した場合には,一定期間消滅時効の期間を進めないこととし(「完成猶予」),権利の存在が確定した場合には消滅時効の期間のリセット(「更新」)を認めるという方向で整理がなされています。

また,債権の消滅時効の期間は,債権者が権利を行使できることを知ったときから5年間,客観的に債権者が権利を行使できたときから10年間というように画一的に整理されました。

なお,人の生命,身体の侵害による不法行為債権については20年間の消滅時効とされています。

改正に伴い,商事債権の消滅時効を5年としている商法522条は廃止されます。

他にも細かい要件等の改正があるのですが,今回は割愛いたします。

 

2 改正法の適用時期について

①時効の中断,停止(改正法では更新,完成猶予)について

時効の中断,停止事由が改正法の施行日前に生じた場合には改正前民法が適用されます。

改正法の施行日後に時効の更新,完成猶予の事由が生じた場合には,改正法が適用されます(以上について,民法改正法附則第10条2項,3項)。

②消滅時効の期間について

改正法の施行日前に債権が生じた場合,その債権の消滅時効の期間は改正前民法が適用されます。

施行日前に債権が生じた場合には,改正法の施行日以降に債権が生じた場合であって,その原因となる法律行為が改正法の施行日前になされていた場合を含みますので注意が必要です。

改正法の施行日以降に債権が生じた場合,その債権の消滅時効の期間は改正法が規定するところによります。

債権の発生原因となる法律行為が改正法の施行日以降になされている場合には,改正法の規定が適用されることになります(以上について,民法改正法附則第10条4項)。

 

 

 

改正民法と倒産処理①

こんにちは。
名古屋市で倒産処理事件を中心として業務を行っている弁護士の橋場と申します(自己破産・民事再生を含む弁護士法人心の債務整理サイトはこちらから)。

本日は,改正民法と倒産処理事件との関係を考えてみようと思います。

1 改正民法の概要

債権法の抜本的な見直しという形で,平成18年頃から改正作業が進められていました。

その後,法務大臣や法制審議会といった関係各所に所属する方々が議論を行い,国会に法案が提出される等した後,改正作業が始まってから10年以上経過した平成29年5月26日に改正法が成立しました。

法律の改正はその性質上慎重になされるべきであると思われますが,やはり一つの法律を改正するというのは大変な作業であり時間がかかるものであると感じる次第です。

 

2 施行時期

①原則

改正民法は原則として2020年の4月1日から施行される予定です。

②定型約款に関する規律の例外

定型約款に関する規律については,一定の要件のもとに前倒しで適用されることとなっています(民法改正法附則第33条1項。定型約款に関する経過措置)。

定型約款とは,「定型取引において,契約の内容とすることを目的としてその特定の者により準備された条項の総体」と定義されます(改正民法548条の2第1項)。

その性質上,多くの方々にとって平等な基準により締結される必要がある類型の契約が想定されています。

具体的には,鉄道の利用料金の約款や保険契約の約款といったものが考えられます。

もっとも施行日の前までに契約当事者の一方から書面やメール等の方法により定型約款に関する規律を適用しないという意思表示がなされた場合,定型約款に関する経過措置は適用されません。

 

3 次回以降のブログについて

旧民法のさまざまな部分が改正されていますが,次回以降の私のブログで紹介するのは以下の4点です。

①消滅時効

②債権譲渡

③保証

改正がなされている部分は多岐にわたり,倒産処理との関係でも無視できない問題はほかにも多数あると思われますが,さしあたりは以上の3点に絞って考えてみたいと思います。

なお,未だ施行されていない法律に関する考察となりますので,はっきりとした結論を述べることができない部分が多数ありますが,あしからずご容赦ください。

AIと弁護士業務

こんにちは。
名古屋市で弁護士をしている橋場雄貴と申します。

本日は,AIや自動化と弁護士業務について,私の思うところを述べようと思います。

 

1 AIが弁護士の仕事を奪うのか?

AIが導入されれば弁護士の仕事がなくなる・・・。

最近こういった記事をよく目にします。

私は必ずしも弁護士の仕事すべてがなくなるわけではないと思っています。

AIの活躍により,リサーチ業務や定型的な契約書の審査と業務にかける時間を大幅に短縮することができるようになるため,弁護士はより創造性の高い仕事に集中できる環境を得ることができるのではないかと考えています。

 

2 自動化が弁護士の仕事を奪うのか?

これについても私は必ずしもそうではないと考えています。

たとえば,自動運転により車の事故がなくなる,あるいは大幅に減少するため,交通事故分野の業務がなくなるのではないかということがよく話題となります。

しかし,事故を起こさないレベルに優秀な性能を持った車が,日本中の運転者の方々の半数にさえいきわたるまでに相当な年数がかかると思われますので,交通事故の件数自体が突然劇的に減るとはやや考え難いです。

また,自動運転が実現したとしても,ハッキングのリスク等が完全に解決されるとも考え難く,交通事故自体が完全に消滅するとは限りません。

加えて,自動運転の車が事故を起こした場合,責任主体は誰になるのかという困難な問題も残ります。

自動車の所有者なのか,自動車を製造したメーカーなのか,あるいは自動車に組み込まれたAIなのか・・・。

ここにあげたものにはとどまりませんが,このような新しい問題点についてはまだまだ弁護士が活躍する余地はあると思われます。

 

3 まとめ

AIや自動化が奪う仕事もたしかにありますが,これらの導入により新たに発生する問題点もあります。

技術の発展のスピードはわれわれの想像をはるかに超えており,5年後にはこのような議論すら陳腐化しているかもしれません。

日々新しい問題に取り組んでいけるよう研鑽を怠らないことが,弁護士に限らずどのような仕事をするにあたっても重要となるということが改めて想起されます。

 

 

 

奨学金と自己破産

弁護士として名古屋市にて活動している橋場雄貴と申します。

本日は,最近問題となっている奨学金と自己破産についてお話しいたします(名古屋市に本部を置く弁護士法人心の自己破産サイトはこちらです)。

 

1 奨学金を原因とする自己破産をされる方が増えています

奨学金の金額は,時として非常に高額となります。

たとえば,弁護士になろうとする方が大学の4年間の学費とロースクールの数年間の学費をすべて奨学金で賄った場合,社会に出るときの奨学金の合計額は1000万円を超えることもあります。

奨学金の中には無利子のものもありますが,通常のローンと同様に利子がつくものもあります。

毎月の返済額は日常の生活費を圧迫してくるかもしれません。

このような背景のもとに,自己破産を選択する方が今後増えてくる可能性があります

 

2 奨学金を原因とする自己破産において想定される問題点

①管財事件になる可能性

管財事件になる場合,自己破産にかかる費用が高額になる可能性があります。

これは,弁護士費用のほかに裁判所予納金を準備する必要があるためです。

弁護士費用に関しては法テラスを利用するなどして負担を減らすことができる可能性がありますが,裁判所予納金は基本的には自己破産をする方がご自身で準備する必要があります(生活保護を受けていらっしゃる方は裁判所予納金の一定額を法定テラスが負担してくれる場合があります)。

奨学金が主な借入れの原因であるとすると,免責不許可事由には該当しにくいと考えられますので,裁判所予納金の負担が高額となる可能性はそれほど高くないのかもしれません。

しかし,管財事件になるかどうかは奨学金以外の借入れの経緯や財産状況その他一切の事情によりますので,油断は禁物です。

 

②モラルハザードであるとの指摘

奨学金を借りるだけ借りて学位を取得し,返済に困ったら自己破産に踏み切る・・・。

このような姿勢が問題視され,自己破産手続きに影響が出てくる可能性が指摘されています。

これは,見方によっては返せないと理解した上で借りていたに等しく,免責不許可事由に該当するのではないかという問題点です。

私個人の見解としては,このような指摘が妥当する場面は極めて限定的なものとなるのではないかと考えていますが,事例の集積が少なく結論がいまだに出ていない問題点であるものと思われます。

 

不動産担保ローンと債務整理

こんにちは。名古屋市で倒産処理関係の事件を中心に業務を行っている弁護士の橋場と申します。

本日は,不動産担保ローンの債務整理手続きについてのご説明を行います。

 

1 不動産担保ローンとは?

その名のとおり,不動産を担保にローンを借り入れる取引をいいます。

たとえば,自宅を担保に入れて銀行から借り入れを行うようなケースです。

自宅不動産という高額な物を担保に入れるわけですから,比較的高額の融資を受けることを期待できます。

 

2 不動産担保ローンのリスク

ローンを返済できない場合,自宅不動産が売却されてしまいます。

自宅不動産を売却された後の残債務についても返済義務があります。

売却価格が低くなってしまった場合,残債務の負担も大きくなってしまいます。

 

3 対処方法

①任意整理手続きを行う

不動産担保ローンについて任意整理手続きを行うことがまずは検討されます。

しかし,一般的な借入とは異なり,不動産担保ローンの事例の任意整理における交渉は困難であるといわれています。

債権者の立場に立って考えてみましょう。

債権者からすると,あえてリスクの高い長期の分割払いを認めるぐらいであれば,むしろ早急に不動産を売却して回収を図る方が得策であると考えるのが自然でしょう。

こういった理由から,一般的には不動産担保ローンの任意整理は困難です。

一般的な任意整理の効用であるといわれている利息のカットや長期間での分割払いにできるといった効果は望めない事例があるかもしれません。

 

②個人再生手続きを行う

不動産担保ローンは住宅ローンとは異なりますから,個人再生手続きにおける住宅資金特別条項を用いて返済を継続することはできません。

この場合,別除権協定を債権者と締結して不動産担保ローンの返済を継続し,不動産を残す道を探ることになります。

しかし,別除権協定は債権者との協議がうまくまとまることに加えて裁判所の許可も必要となりますので,非常に高いハードルの手続きとなります。

 

4 名古屋市で不動産担保ローンに関するお悩みをお持ちの方へ

名古屋市で不動産担保ローンに関する債務整理を検討されている方は,豊富な解決実績を有する弁護士が多数在籍している弁護士法人心の弁護士にご相談ください。

弁護士法人心の債務整理サイトはこちらでございます。

 

 

 

 

個人再生委員について

名古屋を中心に破産・民事再生の事件を取り扱っている弁護士の橋場です。

今回は,個人再生手続きにおける個人再生委員についてお話いたします。

 

1 個人再生委員とは?

個人再生手続きの申立てをする際,多くの場合は弁護士に依頼することになるかと思われます。

個人再生をする方が依頼する弁護士を「申立代理人」といいます。

これに対し,裁判所へ個人再生の申立てをした後,裁判所が選んだ弁護士が選任されることがあります。

裁判所が選んだ弁護士を「個人再生委員」といいます。

 

2 個人再生委員の立場

個人再生委員は裁判所が選任する弁護士であり,その立場は中立的なものです。

そのような意味で,依頼者の味方である申立代理人とは立場が異なります。

個人再生委員はかならずしも個人再生をする方にとって友好的であるとは限りません。

 

3 どのような場合に個人再生委員が選任されるか

裁判所によっては個人再生をする場合には必ず個人再生委員が選任されることとなっているところがあります。

名古屋地方裁判所においては,全件について個人再生委員が選任されるというわけではありません。

しかし,一定のケースにおいて個人再生委員が必ず選任されるものとされています。

例えば,住宅ローンのある自宅を残すために個人再生を行う場合であって,住宅ローンの組み方がいわゆるペアローンの形式となっている事例です。

ペアローンとは,たとえば同じ銀行から夫の住宅ローンと妻の住宅ローンを借入れているような形式の借入れのことを指します。

 

また,非常に特殊な例ではありますが,名古屋地方裁判所のうち一宮支部においては,浪費やギャンブルを理由に借入れが増加した方が個人再生をする場合には個人再生委員が選任されることがあります。

これは,名古屋地方裁判所一宮支部では,浪費やギャンブルに費消した金額を清算価値に計上し,個人再生をする方の返済額に上乗せをする処理がなされていることによるものと思われます。

定着している運用であるのか,特定の裁判官や書記官の個性によるところが大きいのかは何ともいい難い部分ではありますが,管轄の裁判所によっては注意しなければならないポイントとなりうる問題点といえます。

 

4 個人再生委員が選任された場合,どのような影響があるか

まず,個人再生委員の報酬が発生します。

つまり,個人再生委員が選任されない場合に比べて余分に費用がかかるということです。

一般的には個人再生委員の報酬は15万円~20万円程度とされています。

また,個人再生委員から様々な資料の収集を依頼されたり,何度か面談を求められることがあります。

 

5 名古屋で個人再生をお考えの方へ

個人再生手続きは裁判所により運用が異なり,該当地域の手続きに精通した弁護士に依頼することが成功の鍵となることがあります。

名古屋で個人再生手続きを弁護士に依頼することを検討中の方は,こちらから弁護士法人心の個人再生専用サイトをご覧ください。

 

 

自己破産と相続

こんばんは。

名古屋で自己破産を含む債務整理手続きを中心に業務を行っている弁護士の橋場です。

本日は,自己破産と相続の問題についてお話しいたします。

1 具体的な事例

自己破産手続きを弁護士に依頼したAさんの父が亡くなりました。

Aさんの父には,奥様と2人の子(Aさん,Bさん)がいます。

Aさんの父には20万円の預金がありましたが,消費者金融からの借金が100万円あるほか,友人Cの100万円の借金について連帯保証人となっていました。

また,Aさんの父はAさんを受取人とする生命保険に加入しており,生命保険金はAさんに支払われることが確実な状況にありました。

 

2 問題点~借金も相続されてしまうこと~

自己破産を検討されている方のご親族がお亡くなりになった場合,相続が開始されます。

事例の場合,法定相続分に従えば預金は10万円がAさんの父の奥様に引き継がれ,AさんとBさんは5万円ずつを引き継ぐこととなります。

相続が開始された場合,お亡くなりになった方の財産が相続人に引き継がれることはもちろんですが,同時に負債も引き継がれてしまいます。

事例でいうところ消費者金融からの借金100万円や連帯保証債務の100万円も相続人に引き継がれてしまうということです。

借金も法定相続分に従い相続されるとすると,Aさんは消費者金融からの借金と連帯保証債務のうち25万円ずつ(合計50万円)を相続することとなります。

 

3 問題点の解決方法

相続放棄の手続きをとることで,借金が相続されてしまう事態を防ぐことができます。

相続放棄ができる期間は,相続の開始があったことを知ってから3ヶ月間の間です。

事例でいえば,Aさんが相続放棄ができる期間は,Aさんの父がなくなったことを知ってから3カ月です。

事例のように預金等のプラスの財産よりも借金や保証債務の方が多い場合には,相続放棄をすることを検討するべきでしょう。

なお,破産手続開始決定前であれば基本的には自由に相続の放棄が可能です。

しかし,破産手続開始決定後には自由に相続放棄をすることはできず,相続をした財産の範囲で負債について責任を負うこととなります(限定承認)から注意が必要です。

 

4 生命保険について

Aさんが相続放棄をした場合,生命保険金を受け取ることはできるのでしょうか。

生命保険金は,Aさんの父の財産ではなく,Aさんが受け取ることができる固有の財産です。

したがって,Aさんはたとえ相続放棄をしたとしても生命保険金を受け取ることができます。

問題は自己破産との関係です。

最高裁の判例によると,生命保険の契約が破産手続開始決定前になされていた場合,破産者が受け取る生命保険金は自己破産の手続きの中で各債権者に配られるべき財産になるとされています。

つまり,Aさんは受け取った生命保険金を自由に使うことはできないということになります。

Aさんが受け取った生命保険金を使いこんでしまった場合,自己破産手続きを取ったとしても免責されず,借金が残ってしまうおそれがあるため注意が必要です。

 

5 自己破産を検討されている方へ

自己破産手続きは決して簡単ではなく,相続の問題が絡むとさらに複雑になります。

弁護士に依頼する際には自己破産についてはもちろん,相続の問題もカバーできる法律事務所を選ぶことが得策です。

弁護士法人心は自己破産はもちろん相続についても経験が豊富な弁護士が多数在籍しています。

名古屋で自己破産を検討されている方は,こちらから弁護士法人心の自己破産サイトをご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

個人再生とご家族のクレジットカード利用について

おはようございます。

名古屋で債務整理事件を中心に取り扱っている弁護士の橋場と申します。

今回は,個人再生をする方と同居されているご家族がクレジットカードを利用している場合の注意点について,事例を用いてご説明いたします。

 

1 登場人物

Aさん・・・サラリーマン。個人再生手続きを利用する方

Bさん・・・Aさんの妻。専業主婦。Bさんの名義のクレジットカードを利用し,水道光熱費の支払いやショッピング等を行っている。

ショッピングの内容には日用品等の購入のほかに,ブランド物の購入や値段が高めの外食費等が含まれている。

 

2 個人再生手続きにおける問題点

上記の例においては,Aさんの収入が奥様のクレジットカードの支払いに流れてしまっています。

つまり,Aさんは自らの収入により奥様であるBさんの浪費的な支出を援助していることになります。

個人再生をする方の収入が浪費的な支出に充てられることは,たとえ同居の家族による支出であったとしても許されません。

この点が裁判所に指摘された場合,裁判所が認定した浪費的な支出の金額が,Aさんの個人再生手続きによる返済額に加算されてしまったり,奥様のクレジットカードの解約を指示されてしまうおそれがあります。

 

3 解決策

個人再生手続きをする方は,同居のご家族には手続きについてお話をしていただき,理解を得ることが最も重要です。

手続中はなるべく節約をし,浪費を避けることが,安全に手続きを進めるために必要となってきます。

私が個人再生手続きのご依頼を受ける際には,依頼者の方に対して,少なくとも同居のご家族には個人再生手続きをすることについての協力と理解を得るようにお願いしています。

個人再生手続きでは,世帯全体の家計簿を作成して裁判所に提出する必要があることからしても,収入と支出を正確に把握するため,同居のご家族には手続きを始めることについてお話しいただくことが得策です。

ちなみに,裁判所に提出する家計簿は最も重要な資料のひとつであるとされています(各種の研修においてよく指摘されているところです)。

家計簿の作成がおろそかであるとすると,手続きは困難となるおそれがあります。

 

4 Aさんの妻であるBさんが専業主婦ではなく収入を得ている場合

事例を少し変えて,Bさんがクレジットカードを利用して浪費的な支出をしているが,仕事をして収入を得ている場合はどうでしょうか。

Bさんの月収は15万円,毎月のクレジットカードの利用も15万円であるとします。

つまりBさんは自らの収入の範囲内でクレジットカードを利用しているに過ぎません。

この場合,個人再生手続きをするAさんの収入が奥様であるBさんの浪費的な支出に流れてしまっているとはいえない可能性があります。

このような主張が認められれば,Aさんの個人再生における返済額が増えてしまったり,裁判所から奥様のクレジットカードの解約を指示されることを免れる可能性があります。

 

5 名古屋で個人再生を検討されている方へ

名古屋で弁護士に個人再生手続きを依頼される方は,こちらから弁護士法人心の個人再生サイトをご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

名古屋地方裁判所の同時廃止の運用の改定

名古屋を中心に活動している弁護士の橋場と申します。

今回は,名古屋地方裁判所の同時廃止基準の運用の変更についてお話します。

なお,名古屋で自己破産を検討されている方は,豊富な実績を持つ弁護士が多数在籍している弁護士法人心にご相談ください(弁護士法人心の自己破産の専用サイトはこちらです)。

 

1 そもそも同時廃止とは?

同時廃止とは,自己破産をした場合,簡易な手続きで終えることができる事件処理の形式をいいます。

破産事件の原則的な形は,裁判所が選任した弁護士をつけて,破産をする方の財産状況や免責(借金の返済義務をなくすこと)の可否を調査する「管財事件」です。

ここで裁判所から選任される弁護士は破産管財人と呼ばれています。

管財事件とは異なり,同時廃止となった場合には,破産管財人が選任されないため,簡易な手続きで事件は進んでいくこととなります。

 

2 同時廃止と管財事件の費用負担の違いについて

管財事件となる場合,弁護士費用とは別に予納金(破産管財人の報酬のイメージです。一般的な個人の自己破産の場合は,約22万円~約40万円)の負担を依頼者の方にお願いすることになります。

費用負担という意味においては,同時廃止となるか管財事件となるかには大きな違いがあります。

 

3 名古屋地方裁判所における同時廃止基準の運用の変更

平成30年1月1日から,名古屋地方裁判所における同時廃止基準の運用が変更されることとなりました。

主な変更点は以下のとおりです。

①従前は,破産者の財産の総額が40万円以上となる場合,もしくは破産者の財産のうち単品で30万円以上の財産がある場合は管財事件としていましたが,変更後は破産者が単品で20万円以上の財産を有している場合には原則として管財事件となります。

なお,各財産の価値が全て20万円未満であったとしても,財産の内容や項目その他の事情を考慮した結果,財産調査の必要性があると認められる場合等にも管財事件となる可能性があります。

②手持ち現金と普通預貯金の合計額が50万円以上となる場合は原則として管財事件となります。

従前は手持ち現金40万円,預貯金15万円であれば同時廃止となる可能性がありましたが,今回の運用の変更により原則は管財事件になることとなりました。

③申立直前に財産を現金に換価した場合(保険を解約して解約返戻金を受け取った場合等),従前はその現金は換価前の財産とみなしていましたが,変更後はそのまま現金として取り扱います(ただし,換価した現金を費消した場合,その使い道に浪費等の問題があれば管財事件となる可能性があります)。

 

4 運用の変更が実務に与える影響(私見)

今回の運用が実務にどのような影響をあたえるのかについてですが,①②の変更点からすると,管財事件となる割合が若干は増えるように思われます。

他方で,③については微妙な問題が生じる可能性があります。

たとえば35万円の解約返戻金がある生命保険から18万円の契約者貸付を受けて現金とした場合,17万円の解約返戻金がある生命保険と18万円現金があることになるため,個別財産として20万円以上のものは存在しないこととなります(この例では契約者貸付にかかる手数料等は考慮しないこととします)。

そうすると,変更後の運用(③)を形式的にみると,同時廃止となる可能性があるようにも見えます。

ただし,このように都合よく財産価値を操作することが認められるかは大いに疑問です。

 

 

個人再生手続きによる借金の減額幅について(2)

名古屋市で個人,法人の倒産事件を中心に業務を行っている弁護士の橋場です。

今回は,前回に引き続き,個人再生手続きによる借金の減額幅について説明いたします。

 

1 前回問題となっていた点

前回のブログでは,個人再生手続きにより借金を減額したとしても,返済していくべき金額は所持している財産の価値を下回ることができないことを説明しました。

これは専門用語で清算価値保障原則と呼ばれています。

ローンを完済している自宅や高額な車を所持している場合には,個人再生手続きで返済していくべき金額が高額になってしまう可能性があるため注意が必要です。

 

2 清算価値保障原則が問題となる具体例

個人再生手続きを利用するAさんの負債額は1000万円です。

この場合,資産の価値をいったん考慮しないものとすると,個人再生手続きを利用することで今後返済していくべき金額を200万円にまで減額することができます。

しかし,Aさんが仮に500万円の価値がある自宅を持っていたとしましょう。

そうすると,個人再生手続きを利用したとしても,負債額は500万円以下にはなりません。

 

3 対処方法

返済していくべき金額が清算価値を前提としたものになることが避けられない場合であっても,個人再生手続きにおける毎月の返済額をなるべく抑える方法はいくつかあります。

以下では,その方法のいくつかについて説明します。

①自宅の価値を示す資料を工夫する

自宅の価値は,名古屋の裁判所では基本的に固定資産税の評価証明書により算出されます。

しかし,自宅の価値については不動産業者2社の査定の平均額を利用することも認められています。

一般的には固定資産税の評価証明書により算出される金額よりも不動産業者の査定により算出される金額の方が低めの金額を出しやすい関係にあります。

不動産の査定を依頼する際,早期の売却を目指すといった一定の条件をつけて査定をしてもらうことで,ある程度不動産の価値を低めに算出してもらえる可能性があります。

②5年の返済計画を提出することを検討する

原則として,個人再生手続きにおける返済期間は3年間とされています。

しかし,特別の事情があれば最長5年間の返済計画とすることが認められることがあります。

例えば清算価値が高額過ぎて3年間での返済計画とすることが毎月の支払原資からして不可能であるが,5年間の返済計画にすることで毎月の返済が可能である場合等には,5年間での返済計画とすることが認められる可能性があります。

 

4 注意点

個人再生における清算価値は,個人再生をする方の名義の財産のみが計上されることが原則です。

そうすると,名義を変えたり譲渡したりしてしまえば,清算価値として計上されることを防ぐことができるようにも思えます。

しかし,これは財産の隠匿行為と評価されかねず,認められません。

仮にこのような行為を行ってしまった場合でも清算価値として計上されてしまうと思われます。

それだけでは済まず,個人再生手続き自体が認められなくなる可能性もあります。

個人再生手続きを検討される方は,財産の処分を行う前には一度弁護士に相談していただけますと幸いです。

名古屋で弁護士に個人再生のご相談をご希望の方は,こちらから弁護士法人心の個人再生サイトをご覧ください。

 

 

 

 

 

 

個人再生手続きによる借金の減額幅について(1)

こんにちは。
名古屋で個人・法人の倒産事件を中心に業務を行っている弁護士の橋場です。

今回は,個人再生手続きでの借金の減額幅に関する注意点を説明いたします。

1 借金の減額幅は法律に定められています

個人再生手続きの大きな特徴としては,自己破産とことなり住宅等の高価な財産を手放すことなく借金を減額できることです。

個人再生における借金の減額幅は,負債額により異なっています。

例えば,負債額が600万円の方であれば120万円にまで減額されます(480万円の減額)。

負債額が4000万円の方であれば,400万円にまで減額されます(3600万円の減額!)。

2 減額後の返済額は,所持している財産の価値を下回ることができないこと

負債額が600万円の方であっても,財産としての価値が300万円の自動車(ローンは完済しているとします)を持っている場合は,個人再生手続きによっても負債額は120万円にはなりません。

これは,個人再生手続きには,借金の減額により返済していくべき金額は,所持している財産額を下回ることができないというルールがあるからです。

このルールは清算価値保障原則と呼ばれます。

ローンを完済している,もしくは半分以上返し終わっている不動産や,年式の新しい自動車をお持ちの方が個人再生手続きを行う場合は注意が必要です。

次回のブログでは,所持している財産の価値が高額である場合の個人再生手続きのポイントについてご説明いたします。

名古屋で個人再生を依頼する弁護士をお探しの方は,弁護士法人心の個人再生サイトをこちらからご覧ください。

 

 

信託について

名古屋で弁護士をしております,橋場雄貴と申します。

本日は,最近話題の信託についてのお話をしようと思います。

1 そもそも信託とはどのような制度でしょうか

ごく大まかに説明しますと次のとおりです。

まず,財産の所有者が特定の信用できる者に対し,一定の目的を定めて財産の名義を移転したうえで管理・処分を任せます。

財産の管理・処分を任された者は,一定の目的に従い財産の管理処分を行います。

主な登場人物は,委託者(財産の名義を移転したうえで管理処分を任せる者),受託者(財産の名義の移転を受け,管理処分を任された者),受益者(受託者が委託を受けた財産を管理処分することにより発生する利益を受け取る者)の3名です(なお,委託者=受益者とすることもできます)。

信託の文字どおり,委託者は受託者に対し,財産を信じて託すのです。

受託者は財産の管理処分に関して手数料(信託報酬)をもらいます。

2 信託はどのような場面で使われることがありえるのでしょうか

成年後見制度との比較をしてみましょう。

成年後見制度は,例えば認知症になるなどして財産の管理能力がなくなった方のかわりに財産を管理する者を家庭裁判所に選任してもらうといった事例が典型例です。

成年後見制度には資産の運用という面は乏しく,あくまで財産を守り,減少させないことを目的とした制度設計となっています。

これに対し,信託は受託者に対し一定の目的を定めて財産の管理処分を任せる制度です。

そのため,委託者が望むのであれば,成年後見制度では実現できない内容の業務(相続対策のための借入れや,成年被後見人の死亡後の財産管理が典型例です)を契約の中に盛り込み,柔軟な資産の管理・処分をさせることができます。

信託と成年後見制度の大きな違いの1つは,業務の内容を契約で柔軟に決定できるか否かという点にあります。

3 その他

信託について少し詳しく知りたい方は,「信託の法制度と税制」(葭田英人著)がお勧めの書籍です。

実務家向けの書籍ですが,信託に登場する用語や制度の概要が丁寧に説明されています。

 

 

 

給料が差し押さえられてしまった場合の自己破産,個人再生

名古屋市で債務整理事件を中心に取り扱っている弁護士の橋場と申します。

今回は,給料の差押えがされてしまった場合の自己破産や個人再生手続きについてお話します。

1 債務整理中でも裁判を起こされる可能性があります

裁判を起こされた場合,もう支払っているとか,時効にかかっていて返す義務がなくなっているという反論ができない以上,敗訴判決が出てしまうことは時間の問題です。

この場合,相手によっては給料の差押え手続きをしてくる可能性があります。

給料の差押えがされた場合,勤務先に裁判所からの手紙が届いてしまうため,借金があることが勤務先に知られてしまうことになります。

2 対応策

一番の対応策は,判決が出る前に裁判所へ自己破産や個人再生の申立てを済ませてしまうことです。

自己破産や個人再生申立てをした場合,裁判所は給料の差押え等の強制執行手続きを中止させることができます。

つまり,判決が出て給料の差押え等の強制執行手続きがなされる前の段階で裁判所への申立てができれば,その後に債権者が判決を取って給料の差押えをしようとしたところで無意味であることは明らかであるということです。

多くの場合,債権者は裁判中に申立てがなされれば,裁判を取り下げてきます。

3 名古屋で自己破産や個人再生をお考えの方へ

自己破産や個人再生は専門的かつ複雑な手続きであり,多くのノウハウが蓄積されている事務所を選んで手続きをすることが安全といえます。

名古屋で自己破産や個人再生が得意な弁護士をお探しの方は,弁護士法人心の債務整理に関するサイトをこちらからご覧ください。

 

 

 

弁護士の活動とマスメディア

弁護士の橋場と申します。

現在名古屋を中心に倒産事件を取り扱っています。

今回は弁護士の活動とマスメディアとの関係についてお話します。

1 社会的に注目を集める事件

社会的に注目を集める事件については,担当弁護士へマスメディアからの問い合わせや取材の申し込みがなされることがあります。

一例をあげると,刑事事件のうち,裁判員裁判対象事件となるような重い罪の事件です。

2 対応について

考えられる対応は事件や問い合わせの内容にもよるでしょう。

弁護士は依頼者との関係で守秘義務を負う以上,むやみにマスメディアからの問い合わせに応じるべきではないという考えのもとに,最低限の回答だけにとどめておくことは,1つのありうる答えかもしれません(最低限の回答の内容がどのようなものかは非常に難しいですが・・・)。

弁護士の活動には答えの出せないものが決して少なくないということを改めて感じる次第です。

司法試験予備試験

こんにちは。

名古屋で弁護士をしている橋場と申します。

もうすぐ司法試験予備試験の論文式試験の合格発表ですね。

今回は,いわゆる予備試験についてお話します。

1 予備試験とは

現在,司法試験を受験するためには,原則として法科大学院を卒業することが必要です。

しかし,予備試験に合格すれば,法科大学院を卒業せずとも司法試験を受験することができます。

予備試験はいわば抜け道としての意味合いで発足した制度でした(現状の位置付けには様々な議論,意見があります)

2 予備試験合格のメリット

法科大学院に入学しなくてもよくなるため,法科大学院の授業料や在籍すべき期間(2年~3年)といった経済的・時間的負担をかけずに済みます。

また,大手の法律事務所は予備試験合格者を積極的に採用している傾向があるため,就職活動にも有利といえるかもしれません。

このように得られるメリットは大きいのですが,合格率は3パーセント程度と狭き門となっています。

3 受験生の方へ

予備試験を受ける目立ったデメリットはないため,積極的に受験してみるとよいかもしれません。良い腕試しにもなります。

合格率3パーセントという数字だけを見ると難関であるようにも見えますが,司法試験の過去問の検討をしっかりしていれば合格水準に達することは難しくありません。

予備試験合格者の司法試験合格率は,法科大学院卒業者のそれよりもはるかに高いため,司法試験を受ける時に自信を持つこともできると思います(私もこの理由から,受験前だけは自信満々でした)。

何事もチャレンジしてみることは,今後の仕事にも生きてくるのだと思います。

 

個人再生手続きを利用できる資格

名古屋で倒産事件を中心に取り扱っている弁護士の橋場と申します。

今回は,個人再生手続きを利用できるのはどのような方であるかについてお話します。

1 個人再生手続きはどなたでも利用できるとは限りません

個人再生手続きは,簡単に申し上げますと,負債を減額する手続きです。

自己破産と異なり負債を0にしてしまうわけではないため,減額後の負債の支払いができるだけの安定した収入が見込めることが,個人再生手続きの利用資格になっています。

たとえば,専業主婦の方で自身には全く収入がないというケースでは,基本的には個人再生手続きは認められません。

これに対し,パートやアルバイトの方については個人再生手続きの利用が認められることもあります。

2 収入は個人再生手続きを利用する方以外の収入を考慮することができる場合があります

減額後の負債の支払いができるかどうかの判断には,個人再生手続きを利用する方の収入のみならず,同居のご親族の援助等による収入も加味することができます。

この場合には,同居のご親族の方には,個人再生手続きに協力する旨の誓約書のようなものを書いていただくことが一般的でしょう。

個人再生手続きは思いのほか複雑な手続きであり,考慮すべき問題点は多いといえます。

個人再生手続きを弁護士に依頼する場合は,手続きに手慣れた弁護士を探すことが得策かもしれません。

弁護士法人心の個人再生手続きに関するサイトはこちらです。

 

 

3人目の秘書さんがつくことになりました!

倒産事件を中心に取り扱っている名古屋の弁護士の橋場と申します。

近々,3人目の秘書さんをお迎えすることになりました。

弁護士の仕事は1人で全てを行うことが非常に困難です。

以前からいらっしゃる方とも,これから新しく入ってこられる方とも協力して仕事をしていきたいと思います。

よろしくお願いします。

司法試験の合格発表

平成29年9月12日は司法試験の合格発表でしたね。

合格者数1543人,合格率は約25パーセントでした。

受験者数が減少している分だけ合格率は上昇しています。

1 合格した方へ

おめでとうございます。

これからの1か月程度は楽しんでください。

周りの方への感謝は忘れずに。

2 不合格だった方へ

少しの間の休憩期間を置いた後,敗因の分析をしましょう。

司法試験の問題自体は簡単ではありません。

しかし,合格するだけであれば日本語の読み書きと四則計算ができれば最低条件はクリアできていることになります。

司法試験もあくまで文系のペーパー試験ですから,勉強の方向性さえ間違えなければ合格します。

学歴や素質は合格にほとんど関係ありません。